徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
はじめての入院、手術、そしてリハビリ生活ー【リハビリ日誌】(4)
昨日1泊2日の一時帰宅から病院に戻りました。リハビリのための入院生活はさらに続きますが、今回の一時帰宅は現在までの成果と今後の課題を明確にできたことで、入院生活においてのエポックメイキングなことであったと思います。

以下、【リハビリ日誌】41日目〜54日目プラス番外編を(4)としてまとめます。

【リハビリ日誌41日目】
午前1回、午後1回。昼食後月1度ある出張の散髪をしてもらい、さっぱりした。ストレッチ&筋トレの後はひたすら歩く。杖ありの歩行は安定してきているから、距離を伸ばすことに集中。杖ありも無理のない範囲で同じく距離を伸ばすことを心掛ける。右足が重くなるのが難点かな。

【リハビリ日誌42日目】
今朝から自室⇔トイレ間フリーハンド自立歩行(杖併用)がOKになった。深夜のトイレは杖に頼ってしまいそうだが、無理のない程度に杖なしに馴れていこう。午前2回、午後1回。右足が重く感じるのはリハビリ過程の一つの通過点であるのと言われた。頑張ろう!杖なし歩行4周達成!

【リハビリ日誌43日目】
午前1回、入浴と昼食後2回。筋トレをする前の午前中は右足の筋肉の固さがなかなかとれない。だから体重移動がスムーズではなく、歩き方に無理が出てまた筋肉が固くなる悪循環に陥る。一種のスランプだろう。これを乗り切るには自室でできる限りの自主筋トレをして頑張ろう!

【リハビリ日誌44日目】
午前2回、午後1回。右臀部の筋力強化中心のトレーニング。杖の有無にかかわらず歩く時に右足の踵に力を入れてしっかりと踏み込んで、後ろに強く蹴ることは頭では分かっていても思うようにいかないのが歯痒い。常に心掛けて歩くようにするしかない。先輩のお見舞あり恐縮する。

【リハビリ日誌45日目】
午前1回、午後2回。午前中から筋トレ効果が出て比較的快調に杖なし歩行も距離を伸ばす。これで耐久力もさらにつくとよいのだが、今のところは段々と右足が重くなってしまう。杖あり歩行は完全に安定してきたと思う。杖の高さを微調整してもらったのが功を奏しているようだ。

【リハビリ日誌46日目】
入浴後に午前1回、午後2回。外は風雨ともに強いが、リハビリに専念できるのは有難い。度々言われている右の臀部の筋肉強化について、椅子からの立上り・立座りの際右足にお尻を乗せるよう心掛けるのがよいと指導を受けた。なるほどと思い、病室のベッドでも早速実践する。

【リハビリ日誌47日目】
午前2回、午後1回、しかも1時間毎の休憩を間に挟んではいてもほぼ連続というハードなもの。しかしこの時間でもう上がりは考えようによっては残りの時間をゆっくりと休めるから、楽とも言える。筋トレ後杖なし歩行の繰り返し。右足の重さは変わらずだが、ほぐしつつさらに歩く。

【リハビリ日誌48日目】
日曜とあってか午前1回、午後1回。それでも濃い内容の筋トレと杖なし歩行。午前は合計300M、午後は210Mと距離を伸ばす。午前のリハビリのスタートが遅いと身体のエンジンがかかるまで少々時間がかかるが、その後は比較的滑らかに身体が動いたようだ。右足の重さも気にならず。

【リハビリ日誌49日目】
午前1回、午後2回。間にレントゲン検査が入る。結果は順調と言われたが、右足の重さを感じる旨を伝える。個人差はあるが、リハビリでいずれは消えるとの説明あり。筋トレと杖なし歩行が重点のリハビリ計3回はなかなか厳しいものがある。以前の身体が如何に筋力がなかったか!

【リハビリ日誌50日目(1)】
50日とは長いようだが、本人にとってはあっと言う間(^_^.)。しかし目に見えない疲労が溜まっていたものか、昨夜の睡眠も長い時間熟睡したうえ、今朝も1時間うたた寝。午前1回の筋トレもかなり固いと言われて、軽めのプログラムで終了。午後リハビリを兼ね個室の浴槽に入浴!

【リハビリ日誌50日目(2)】
自宅での入浴テストの意味もあったが、問題なし。ゆったりと浴槽に浸かることができたのは嬉しかった。午後2回目の筋トレで痛む箇所を集中的に曲げたり、伸ばしたりしてもらった。力の抜き方のコツを未だに会得していないのは我ながら恥ずかしいが、お蔭で杖なし歩行は円滑!

【リハビリ日誌51日目】
昨日の筋トレ効果が大きかったようで、いつもなら固い筋肉も午前から比較的柔らかく、よく動いた。午前1回・午後1回の杖なし歩行も快調に距離を伸ばすことができた。しかしさらに耐久力をつけるにはとにかく右足になお一層筋肉が付いてくること。注文していたMy杖が届く!

【リハビリ日誌52日目】
午前1回、午後2回。昨日から使い始めたMy杖はガッチリとしている割にはさほど重さを感じず、手と身体に馴染んで来ていて、歩きやすい。右足の踏み込み、後ろへの蹴りも自然にできている。杖なしになるとどうしても弱くなるのが痛し痒しのところ。臀部筋肉の強化トレあるのみ!

【リハビリ日誌53日目】
午前2回、午後1回。明日は1泊2日で一時帰宅するので、午前1回目最初に病院近隣を約15分杖で歩く。ほぼ2ヶ月ぶりに外気を吸った訳だが、初夏から真夏への季節の変わりようを肌で感じた。周囲を注意して歩くのも刺激があり、思ったほど疲れず今後も継続予定。午後は個室入浴!

【リハビリ日誌54日目】
午前2回。昼食・休憩後一時帰宅のため家族が迎えに来てくれるので、今日のリハビリはこれにて終了!朝から張り切って自主トレした効果もあってか、杖なし歩行もスムーズだった。2ヶ月ぶりのわが家ではどう動けるか?退院後の日常生活を見据えてのシミュレーションである。

【リハビリ日誌番外編】
酷暑の2日間、1泊2日の一時帰宅を無事終えて先程病院に戻りました。エアコンがフル稼働の室内で快適に杖なしでもなんとか動けたことが収穫で、自信に繫がりました。いろいろと準備した家族も疲れたとは思いますが、近所のスーパーにも買い物も行けたので、安心したようです。

【リハビリ日誌番外編続き】
まぁ勿論課題も残った訳で、今回は家族が殆どやってくれた洗濯をどうこなしてゆくかが最も気になった。なんとかなると楽観視してはいますが…(^_^.)。私は専らレコーダーに溜まった録画をDiscにダビングして、HDDを整理しました。リハビリの合間の楽しみがまた増えました。
【2018. 07. 16 (月)】 author : 六条亭
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はじめての入院、手術、そしてリハビリ生活ー【リハビリ日誌】(3)
記録的な早さで梅雨が明けて、7月が始まりました。入院してのリハビリ生活はさらに続きます。【リハビリ日誌】の25日目〜40日目を(3)としてまとめます。

【リハビリ日誌25日目】
午前中入浴の後1回、午後1回。外は激しい雨。引き続き体重移動を中心にした歩行練習。右足に体重を移動しようとすると無意識に顔も右へ傾けているとの指摘を受けた。鏡を見ながら修正の歩行を繰り返す。今までの癖というものはおそろしいもので、足の向きも含めて練習、練習!

【リハビリ日誌26日目】
午前1回、午後1回。杖での歩行は自分なりに慣れてきたと思う。あとは歩く姿勢を教えられた通り無駄な筋肉への負荷をかけずに行うことが課題。さらに傷口のある右足大腿部から臀部にかけての筋力をつけることに尽きる。今日練習した中で出来そうなことは自主トレでも頑張ろう!

【リハビリ日誌26日目 続き】
明日17日朝から病棟内で見守りなしの杖での歩行が許可になったヽ(^。^)ノ。見守りは3日でクリアー(^o^;。
父の日のプレゼントと勝手に解釈しています(^^ゞ。

【リハビリ日誌27日目】
午前1回、午後1回。日曜とあってかいずれも女性理学療法士の方の担当。きめ細かいマッサージと指導のお蔭で、右足の筋肉を重点的に伸ばすことができたように感じた。杖による歩行5周の後は短い距離を杖なしの歩行練習。習得した体重移動のやり方でなんとか歩くことができた!

【リハビリ日誌28日目(1)】
入院から満1ヶ月、リハビリも4週間経過。午前2回、午後1回。ストレッチ・筋トレの後、杖による歩行、階段の上がり降り、杖なしの歩行訓練も継続して行う。最初は緊張した杖なしの歩行も少しずつであるが、自信らしきものがついてきた。病室でもできる自主トレも含めて継続!

【リハビリ日誌28日目(2)】
これは外転枕というそうで、手術後脱臼防止のためにベッドで両足の間に装着を義務付けられていたもの。身体の一部のようになっていた。今夜でそれも解除されるので、記念にパチリ。


【リハビリ日誌29日目】
入浴を挟んで午前1回、午後1回。マッサージでツボを押さえてもらったら、入浴あがりの身体に心地良く、眠気を誘う。ストレッチで右足を伸ばしてもらい、ハードな筋トレもこなす。その後杖なしの歩行訓練。理学療法士さんの指導通り動いたら、思いがけないほど歩くことができた!

【リハビリ日誌30日目】
午前1回、午後1回。悪天候のうえ、昼間に時間が空いたためか、午後は今一つ調子に乗り切れなかったが、杖による歩行を繰り返すことにより、まずまずいつもの調子に戻った。某メーカーの歩行アシスト器具も装着して歩く。右足に無理なく体重移動できるよう筋トレの繰り返しも!

【リハビリ日誌31日目】
夏至の今日、手術から満1ヶ月経過。翌日から夢中でリハビリに励んできて、あっと言う間の1ヶ月だった。杖による歩行が安定してきたので、いつものストレッチ・筋トレの後は杖なしの歩行練習を繰り返す。まだまだだとは思うし、結構きついものがあるが、ここは踏ん張りどころ!

【リハビリ日誌32日目】
午前中入浴後1回、午後1回。やはり入浴後は身体が柔らかく、ストレッチでさらに伸びる。右足の痛みもいくらか少なくなっているようで、杖なしの歩行練習も休憩を入れて、2周を2回回ることができた。自室へ帰る時もエレベーターが混んでいたので、杖と手摺で一足降りにも挑戦!

【リハビリ日誌33日目】
午前1回、午後1回。天候のせいなのか、若干の睡眠不足のためなのか、身体が重たるく、リハビリはやや消化不良気味。それでも痛みが出やすい部分を重点的にグリグリとマッサージしてもらったので気持ち良く、午前の回終了後昼食まで寝入ってしまった。杖なしの歩行練習は継続。

【リハビリ日誌34日目】
午前1回、午後1回。右足鼠径部の痛みは相変わらずなので、入念にマッサージ・ストレッチをしてもらう。そのお蔭で午後は比較的快調に杖なし歩行でリハビリ室内を2周回ることができた。その勢いで自室への戻りは階段を降りる練習。杖と手摺を使ってだが、これも慣れてきた!

【リハビリ日誌35日目】
手術後満5週間経過。波はあるがそれなりに順調に回復していることを実感。午前1回、午後1回。午前は来月に一時帰宅できた時を想定した身体の動かし方を学習。日常生活の過ごし方にも影響は少なからずありそうだが、慣れてゆくしかない。午後は筋トレと杖なし歩行3周をこなす。

【リハビリ日誌36日目】
入浴後午前1回、午後1回。杖なしでの歩行も周回する数が徐々に増えつつある。まだ体重移動がぎこちないところもあるが、それほど違和感なく歩けるようになった。今日指導されたのは手の振り方。リズムをとるために前に強く振っていたが、できる限り後ろに強く振るように、と。

【リハビリ36日目続き】
書き忘れていました。昨日までの自室⇔トイレ間の杖による自立歩行がさらに範囲が広がり、今日から病棟内での杖による自立歩行がOKとなりました。リハビリの間でも足慣らしで自分で運動できるようになったから、ありがたい!

【リハビリ日誌37日目】
午前1回、午後1回。午前の開始時間が遅かったためか、身体が全体的に固く、重い。午後の担当理学療法士さんは久しぶりに見えられたので、腹筋や股関節を柔らかくする筋トレも取り入れてくれた。その効果もあってか杖なしの歩行も余裕をもって5周をこなすことができた!

【リハビリ日誌38日目】
午前2回、午後1回。リハビリ開始当初はマッサージ&ストレッチが中心だったから、1日3回でもこなせた。今は筋トレと杖なしの歩行訓練中心だから、中身が濃く、ハード。しかも今日のように1時間の休憩を挟んでの運動は意外にこたえる。水分と甘味を大量に摂取して、ふ〜っ(^^;。

【リハビリ日誌39日目】
午前1回、午後1回。昼食前後に入浴とシーツ交換を挟み、金曜はなかなか慌ただしい。入浴効果は大きく、午後のストレッチは午前とは比較にならない伸び方!この辺りは先々退院後にどう維持できるかはよく相談しておかなくてはいけない課題。夕方主治医との初の面談予定(^^;。

【リハビリ日誌40日目(1)】
昨日夕方家族を交えてはじめての主治医・理学療法士ほかとの面談。回復は概ね順調だが、自立した独り暮らしを送れるようさらに筋力と耐久力をアップしてゆく入院をしてのリハビリを7月も継続することになった。その布石として来月半ばに1泊2日の一時帰宅を行う。不安もあるが楽しみ。

【リハビリ日誌40日目(2)】
午前2回、午後1回。一時帰宅の準備のために来週から外歩きのリハビリも行うが、まずは耐久力アップのため今日は杖ありで6分間連続歩行。歩き始める前にはできるのか?と心配したが、なんとかなるもので、230Mを達成!杖さえあれば意外に歩けるものだとの自信につながった。
【2018. 07. 01 (日)】 author : 六条亭
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はじめての入院、手術、そしてリハビリ生活ー【リハビリ日誌】(2)
【リハビリ日誌】の14日目〜24日目までのツイートを以下にまとめます。

【リハビリ日誌14日目】
朝方整形外科の主治医の回診があり、傷の回復も良好、もうすぐゴールが見えますねと言ってもらえた。
リハビリは2回。往復は円形歩行器。杖による歩行訓練も回数・距離ともまた伸ばすことができた。やはり午前より午後の方が身体がより柔軟に動く。エアロバイクも練習できた。

【リハビリ日誌15日目】
午前中シャワー入浴があったので、リハビリは午前1回、午後1回。もちろん傷の痛みは残っているが、円形歩行器よりも杖による歩きの方がより体重の移動がしやすいように思い、理学療法士の方にも伝えた。今日は杖を使っての階段の上がり下りも練習。これがなかなか難しい!

【リハビリ日誌16日目】
午前1回、午後1回。施術と歩行訓練中心。繰り返し書いているように右足への体重移動をいかにスムーズに行うかが課題。もう少し筋肉が付いてくればさらにできるようになると励まされた。頑張ろう!

【リハビリ日誌17日目】
午前1回、午後2回。珍しく午前の開始時間が遅かったためか、身体が固く右足も重い。昨日より後退しているかと考えたが、午後は杖による歩行訓練もまずまずだった。円形歩行器は午後に従来の見守りから、病棟内自由歩行となった!トイレなども自由に行けるから気分的にも楽。

【リハビリ日誌18日目】
午前1回、午後1回。いずれも杖での歩行が中心。距離はいつも通り。ただまだ右足の筋肉が思うようについていないためもあるようだが、歩きながら内側の筋肉に痛みを感じる。まだまだ長い入院生活が続くと覚悟はしているが、少々不安を覚えているのも事実。でも頑張るしかない!

【リハビリ日誌19日目】
週1回のレントゲンと血液検査は異常なし。午前1回、午後1回。いずれも筋力をつけるリハビリと杖での歩行を継続。毎日少しずつベッドや歩行器で自主トレしている成果は出ているとは思うが、まだまだ筋力が足りないことを痛感する。とにかく筋力アップを目指すこと!

【リハビリ日誌20日目】
外は横殴りの雨。午前1回、午後1回。臀部の筋肉を使っての筋力アップを重点に練習。どうしても膝を使ってしまう癖があるので、その矯正も大事。円形歩行器での自主トレも体勢をまっすぐにして体重移動できるようあらためてみた。自分なりには歩きやすいので、続けてみたい。

【リハビリ日誌21日目】
外は台風のような強い雨。手術後満3週間経過。午前中の回診で傷口のテープを剥がしてもらい、次回から入浴OKとなったヽ(^o^)丿。午前1回、午後1回。その合間に自主トレで歩行器により病棟内の歩行、簡単な屈伸を繰り返す。杖での歩行もガマンのしどころ、地道に頑張ろう!

【リハビリ日誌22日目】
気圧の影響もあるのか、入院後はじめての入浴のためか、午前1回のリハビリは右足のとくに鼠径部に痛みが出て、杖による歩行は自分的には不調。午後1回の施術を経て、再度杖により歩いたところ、どうやら調子を取り戻した。無理のない範囲で自主トレをもう少し増やして行こう!

【リハビリ日誌23日目】
午前2回、午後1回。右足の機能回復状況も良好なので、円形歩行器から杖による歩行に移行できるかの否かのテストも実施。健常時には当り前にできたことがまだできていないのは、自分ながら首をひねる。だが無理は禁物。負担をかけてはマイナスなので、コツコツとやるしかない。

【リハビリ日誌24日目(1)】
昨日のテストの結果、本日から終日病棟内で杖による歩行(見守り)可となった。トイレに行く時などは若干不便だろうが、リハビリがまた一段上のランクに上がったことになる。無理せず慎重に歩行訓練を続けたい。

【リハビリ日誌24日目(2)】
杖による歩行(見守り)可となっての初日。午前1回、午後2回。理学療法士に患者の回復状況に応じた個別メニューで施術してもらえるので、安心して任せて歩行訓練などをこなせる。痛めた右足により体重をかけられるようになったと言われ、明日以降のリハビリの励みになった。
【2018. 06. 15 (金)】 author : 六条亭
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はじめての入院、手術、そしてリハビリ生活ー【リハビリ日誌】(1)
5月18日に自転車でサイクリングに行く途中、自宅近くで一旦停止した際、自分の不注意からバランスを崩して右側に転倒、腰をうちました。痛みが増して、自力では歩けなくなりなりました。幸い合流した友人に全面的に介助してもらい、近所の整形外科で検査と診察を受けました。その結果右大腿部骨頭骨折と診断され、専門病院への入院・手術を勧められました。即日専門病院へ入院し、21日午後に人工骨頭置換手術を行いました。

なにしろ人生初の入院・手術、麻酔から覚めた時には、完全に記憶が飛んでいましたよ(笑)。手術は幸い成功し、翌日から早速リハビリが始まりました。この病院はリハビリスタッフが充実していて、1日2回〜3回のリハビリが行われます。

お蔭さまで回復の状況も良好とのことです。以下、ツイートでつぶやいた【リハビリ日誌】を適宜まとめます。今回は第1回として、6月3日の13日目までの分です。


【リハビリ日誌1日目】

午前:そろそろリと足を動かしながら、車椅子に座るところまでできた。そのまま昼食。

午後:車椅子で移動してリハビリ室へ。両側のバーをつたいながら、ゆっくりと往復できた。まだ右足に力は入れられないが、初日にしてはまずまずだろうか。


【リハビリ日誌2日目】

午前:車椅子への移動もよりスムーズに。リハビリ室で、バーをつたって2往復。車椅子から立つ時もしっかりと立てるようになった。

午後:同じくバーをつたって3往復。運動量が増えても昨日より疲れていない気がする。


【リハビリ日誌3日目】

病棟がリハビリ棟の部屋を変わってもプログラムの大きな変更はないようだ。寝転がっての膝の屈伸など。自分でも痛みは少なくなっている。バーをつたっての歩きは順調にこなす。ただまだ怪我をした右足への体重移動はスムーズではなく、痛さを感じる。左手のみ捕まって歩くことはなんとかできた。


【リハビリ日誌4日目】

今日は午前中シャワー入浴後リハビリ。昼食と休憩後ただちに午後のリハビリとかなり慌ただしかった。手術した右足のマッサージ治療も痛みと気持ち良さが同居する。最後にいわゆる歩行器に体重を預けて歩くことにも挑戦。まだまだだが、自分の歩く感覚・リズムを思い出してきた。


【リハビリ日誌5日目】

リハビリは土日でも1日2回行うそうだ。担当の方は交代制にしてもご苦労様だが、施療してもらう身にはありがたい。今日は全体に右足が重い感覚があったが、午前の施療でかなり軽くなった。午後は体重のかけ方、姿勢など矯正してもらいつつ、バーにつかまり歩くことを繰り返す。


【リハビリ日誌6日目】

手術から1週間経過の日曜も淡々とリハビリをこなす。今のところ苦痛より少しずつ身体を動かせることが楽しみになっている。腰の使い方、重心のかけ方など教えてもらうことも多く、歩き方の癖の矯正にもなりそう。収穫はバーにつかまるのは左手のみで複数回往復できたこと。


【リハビリ日誌7日目】

手術後満1週間。主治医も傷の回復は順調との診断。リハビリは午前2回、午後1回をこなした。1日3回のリハビリははじめてだったが、確実に回復している手応えを自分でも感じる。歩行器を使っての歩きも歩数が伸びている。さらにステップアップできるよう焦らず気長に頑張りたい!


【リハビリ日誌8日目】

午前中シャワー入浴後1回、午後昼食後の睡魔を耐えてもう1回リハビリを終え、今日の課題完了!達成感がある。理学療法士の方とも顔馴染みになり、雑談を交わしながら施療を受け、身体の屈伸運動、歩行器による歩く練習など自分にも自信と余裕が出てきた気がする。継続は力なり。


【リハビリ日誌9日目】

今日も午前2回、午後1回のハードなリハビリ。理学療法士の方の教えにしたがって動いているうちに、徐々に手術した右足にもかなり重心をかけられるようになった。バーにつかまっての歩きも左手を軽く押さえる程度で複数回往復歩ける!つかまりなしで歩くのが次のハードルだろう。


【リハビリ日誌10日目】

3回のリハビリ。同じような怪我をされた方の中では回復は早い方だと言われた。でもくれぐれも焦らず無理をしないようにとも。自分でも自信がつくまで気長にリハビリをするつもりなのだが、心中を見透かされたかな(^^ゞ。杖での歩行訓練も開始。お手軽登山で使って以来の杖だ!?


【リハビリ日誌11日目】

今日からリハビリの往復に円形歩行器を使うようになった。また杖での歩行訓練も歩く距離が伸びた。まだ傷の痛みは残るから、いかにスムーズに体重移動して歩くかが課題。自分では意識していなかった歩く時の癖の矯正と筋力アップのトレーニングがさらに必要のようだ。


【リハビリ日誌12日目】

外は汗ばむような晴天のようですが、程よく空調の入った部屋で今日もリハビリを3回こなす。正しくリズミカルに姿勢を保ち、スムーズな体重移動を行うには逆腹式呼吸、いわゆる臍下丹田に力を入れることが一番であることをあらためて実感しました。顎をひくことも大事ですね。


【リハビリ日誌13日目】

日曜でも3回のリハビリ。杖での歩行訓練も最大1回に5周(約150M)歩き、エアロバイクも3分程度連続で漕ぐことができた!また自転車に乗れると言う目標が夢ではなくなった!

なお、回復状態良好につき明日6月4日から正式に終日車椅子介助?歩行器使用(要見守り)に変わる予定。

【2018. 06. 04 (月)】 author : 六条亭
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模擬店-第38回俳優祭 (その三)

(模擬店案内図の一部)

俳優祭においてご見物の方々がもっとも楽しみにしているのが、この模擬店でしょう。軽食、俳優祭グッズ、写真館、お土産など役者さんがすべて直に販売してくれるのですから、普段舞台上の役者さんがぐっと身近に感じられる機会です。お店は一階から三階まで分散してぎっしりと配置されています。ですから、プログラムを購入して、まず最初にそこに挟み込まれている模擬店案内図を見て、贔屓役者がいるお店をどこからどう回ろうかとシミュレーションする必要があります。

写真撮影は原則は禁止ですが、スマホ等が普及した今、迷惑にならない程度にと緩和されています。亀三郎さんが、#俳優祭38としてSNSにもあげてOKと説明していました。実際には役者さんたちも気軽に撮影に応じてくれていました。ただし、人気役者さんの場合はかなり厳しかったと思います。人気役者のお店は買い物兼写真撮影で押すな押すなの大盛況です。模擬店回りにあてられている時間は約一時間です。

私は昼夜三階席でしたから同行の方とまず菊之助さんの俳優祭グッズ売り場を無事クリアーしてから、軽食を販売している花籠へ。ここはスペース的には幾分余裕があるものの、それでも好きなものを買うのに一苦労です。

二階の写真館に行ってみましたが、石橋を踊った若手花形が獅子の拵えのまま撮影するとあって、長い列。とても無理と諦めて、他へ。中村屋のところも昼は側へも寄れませんでした。その後はアトランダムに劇場内を回りました。

俳優祭の良いところは、幹部の方のみならず、お弟子さんである名題さん、名題下さんたちとも気軽にお声をかけてお話ができることです。今回とくに印象に残ったのは美吉屋の吉弥さん、成田屋の新十郎さん、かぐや姫の脚本を京蔵さんと共同で書いた咲十郎さんたちです。

また、ツイッターで本格的につぶやくようになって、交流させていただいている方々とも短時間ですが、ご挨拶、お話ができたことは本当にありがたいことでした。俳優祭は役者さんの文化祭ですが、ファンのお祭でもある訳です。

ただ、亡くなった歌江丈ほかで開催され、俳優祭の名物でもあった幕間シアターは残念ながら今回はありませんでした。新装開場後はじめての開催であった前回第37回では歌舞伎座の舞台を使って行われていたので、復活を望みたいと思います。

また夜の部のはじまる前にすでに金券が品切れになったり、逆にプログラムがやや余った(そのためか、終演後に若手花形が先頭に立って販売していた!)ことなど再検討が必要な運営上での課題も残ったようです。

最後に今回の俳優祭開催の実務上の中心となった亀三郎丈(亀三郎として最後の舞台と模擬店開催前の説明において)に心から感謝するとともに、関係者各位のご努力にも御礼を申し上げたいと思います。
【2017. 04. 03 (月)】 author : 六条亭
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舞踊二題 上『二つ巴』 下『石橋』-第38回俳優祭(そのニ)


そのニははじめの舞踊二題

上『二つ巴』

『石橋』は文字通り石橋もので、しかも前日までの情報で若手花形が揃い踏みして獅子の毛振りをするであろうとはSNSにあがっていた情報から予想はついたのですが、となると『二つ巴』は中堅と若手の群舞になるのかなとしか考えられませんでした。

プログラムをみると、二つ巴は大星家の家紋であり、仮名手本忠臣蔵の有名な七段目と十一段目を素踊りで群舞、とありました。これははじめてです。幕が開くとすっきりとした舞台装置を背景に祇園一力茶屋の場面です。仲居(門之助、笑也、笑三郎)の三人は外面は男性でも柔らかく、さすがにいつも女形をされている役者さんたちです。

そこへ芝翫の由良之助が現れます。素踊りですと芝翫はいやに大きく見えますね。ニンとしては彼が由良之助を本役にするでしょうね。三人侍(錦之助、高麗蔵、松江)との駆け引きもあります。力弥(鷹之資)は踊り、品ともに申し分がありません。おかる(扇雀)との虚々実々の色模様もそれらしく見えます。素踊りは基本は扇子一つと所作で表現するのですから、踊る人の力がもろに分かってしまい難しいと思いますが、後味のよい踊りでした。

十一段目に入るとわらわらと塩冶浪士の主に御曹司たち(男女蔵が主ですが、飛び抜けて年齢的に上です)が現れて、舞台一杯に高家家臣たちと斬り結びます。あそこに誰がいる、こちらに誰がいるなどと見ているうちに、舞台は松緑の小林平八郎と亀寿の竹森喜多八の泉水の激しい立ち廻りになります。息のあった二人の本興行での舞台さながらの激しい立ち廻りは見どころ満点でした。

最後は本懐を遂げた塩冶浪士たちが揃って幕。

下『石橋』

幕開きは拵えをした鳶頭の又五郎。若い者との絡みを颯爽と踊った後、舞台が割れて大セリで仔獅子(白)が四人石橋に乗って上がって来ます。四人は松也、巳之助、隼人、橋之助。彼らが踊りだすと、今度は花道から仔獅子(赤)が四人現れます(壱太郎、尾上右近、米吉、児太郎)。娘の仔獅子という設定でしょうかね、裾をひいています。絵面も美形揃い。

やがて本舞台に八人が揃って、ダイナミックに毛振りをするのは壮観です。言わば八人連獅子。観ている方も運動競技を観ているような錯覚におちいります。尾上右近が頭一つ抜けて身体にキレがあります。もちろん他の七人も若さにまかせて振っている部分もありますが、まずは無難にこなしていて、大いに盛り上がりました。昼のよりも夜の方が数多く振っていたように思いました。

又五郎を上置きにした二月松竹座の拡大ヴァージョンという感じでした。それにしても俳優祭で若手花形による踊り一幕が出せたのですから、まさに世代交代を実感しました。

【2017. 04. 01 (土)】 author : 六条亭
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『月光姫恋暫』-第38回俳優祭(その一)
3月28日(火)に開催された日本俳優協会再建60周年記念第38回俳優祭に参加してきました。観劇と書かず、参加と書きますのは、俳優さんたちとじかにふれあうことができる模擬店があるからです。

このため俳優祭のチケットの入手は毎度困難を極めるのですね。前回までは電話予約のみでしたから、とにかく繋がらない電話を必死にかけ続けるしかありませんでした。今回から幸いにもWeb予約が導入されましたので、その苦痛からは解放されました。しかし、発売開始から約10分程度で完売してしまったようで、入手難は相変わらずだったようです。幸運にも確保できたチケットで昼夜に参加しました。




さて、舞踊二題と模擬店は次回にしまして、まず切りの『月光姫恋暫』から。

この演目、俳優祭不朽の名作『白雪姫』、そして第35回俳優祭の『灰被姫』に続きかぐや姫を題材にしていて、姫もの三部作の完成となりました。脚本は『灰被姫』に続き中村京蔵と山崎咲十郎の手になるものです。いやがうえにも期待が高まりました。

しかし、今回は異例のことながら主役のかぐや姫らの配役が事前に正式発表されないまま、俳優祭当日を迎えました。最近は幕内側から役者さんの発信があるので、かぐや姫が猿之助、そして染五郎と勘九郎が主役との情報が流れていまして、事実その通りでした。

プログラムを購入してまず最初に確認したのがこの配役で、さて大幹部たちはとみると、かぐや姫の父母と思われる月宮殿の王と妃が仁左衛門と玉三郎で、これは久しぶりのニザ玉共演とはじめからハイ・テンションになりました\(^o^)/。そして、菊五郎の帝、吉右衛門の陰陽博士、梅玉の右大臣でした!

全体は全五場の構成となっています。
【発端 月光殿の場】
【第一場 洛北竹林の場】
【第二場 竹取翁館門前の場】
【第三場 竹取翁舘奥殿の場】
【大詰 ふじの山の場】

4月30日(日)にこの俳優祭のテレビ放送(Eテレ21時〜)もありますので、ネタバレにならない程度で気が付いたことを以下に雑感風に書いていきます。

まず外題でも分かるとおり竹取物語を物語の中心にしつつ、『暫』の要素が入り、それに加えてプッチーニの遺作オペラ『トゥーランドット』を綯い交ぜにしていることを特記しておきます。それも非常に巧みに取り込んでいます。したがって、普段オペラに親しんでいない方もこの芝居を楽しむには少なくともこの『トゥーランドット』のあらすじと登場人物だけでも読んでいただきたいですね。それによってこの演目が歌舞伎の新作としても十分に通用するものであることをご理解いただけるものと思います。

発端では暗くなった劇場内がぱっと明るくなるとそこにはたしかに仁左衛門と玉三郎が…(*^^*)。まことに麗しくまた威厳のある姿です。まるで昔映像で観た玄宗皇帝と楊貴妃のようです。しかし、衣裳などは『国性爺合戦』の甘輝将軍とその妻錦祥女に近いでしょうか。

かぐや姫の三人の官女(名前も『トゥーランドット』に由来します)が気性の荒い姫のためボコボコにされた状態でも修行のため地球へ行く姫に従うよう王と妃に命ぜられて、渋々と付き従います。亀蔵、猿弥、弘太郎の官女は最初から笑わせてくれます。

第一場では竹取の翁が天界から子供を授かる夢をみたことから、光る竹を探します。菊之助は昼に比べてよりヨロヨロと老けを強調していて、これがあの菊之助か!と驚きます。海老蔵の媼はごく普通ですが、台詞はいつもの海老蔵です(笑)。そこへ流浪の国主(彌十郎)と侍女(七之助)、『あらしのよるに』のがぶ(獅童)とめい(松也)がそのままの姿で現れます。これには観客は大喜びでした。さらに吉田松若(染五郎)と勘九郎(山男)、ついには竹の中からただならぬ光が放たれて、猿之助のかぐや姫が登場します。気位が高く、気性の荒い姫の設定ですから、顔もキツめに作ってあります。『滝夜叉姫』に近い感じで、妖気すら感じました。この九人が入り乱れてだんまりを見せますから、惹き込まれます。

引込みも堂々として怖いくらいの威厳のあるかぐや姫!その姫に一目惚れした山男勘九郎は、「君の名は。」とか、一躍大ブームになった『逃げるは恥だが役に立つ』(逃げ恥)の恋ダンスを取り入れた六方とか、流行り感覚満載でした。恋ダンス六方はキレがよく、よい見せ場になりました。外題にある恋は恋ダンスを想定していたものではと思います。

竹取翁館門前では、かぐや姫の婚活の条件が高札になっていて、イケメンの条件には笑いました。翁と媼夫婦はかぐや姫に手を焼いています。今日も今日とて姫の命で銀座にブランド品の買い出しとか。高札を持って引っ込む謎の男は、昼は幸四郎、夜は愛之助でした。愛之助は『コメディ・トゥナイト!』の格好で、松竹座にも来てね、と宣伝。

いよいよ奥殿では婿選び。東西南北の自称イケメン王子(左團次、鴈治郎、市蔵、中車) には官女から三つの謎がかけられます。三人の官女がなぜか赤い腹出しなので、すぐ暫のパロディと分かりますが、この謎がムチャクチャなことと、四人の答えが支離滅裂で爆笑の渦。四人とも首を切られてしまいます。(夜の部では左團次がお得意の下ネタを披露して、あらかじめ昼の部と差し替えてほしいと言ってましたが、はたしてどうなりますでしょうか?弘太郎もご愛嬌のトチリがあり、昼の部収録分が採用されるのでしょうか?)

これらを見ているかぐや姫はまさに氷姫。怜然と見守っています。繰り返しますが、この役は猿之助以外考えられないはまり役だと思いました。ただ、昼の部では完璧だった猿之助の台詞があやしくなり、扇をカンペよろしく見ながらの見得があったのですが、これは本当にあやしかったのか、それとも演技なのかハッキリとしませんでした。

氷姫は翁・媼の首をうつことを命じるのですが、そこへ「しばらく〜」の声が…。和藤内のような衣裳と鬘、そして竹を持って現れた勘九郎。自分も婿候補に名乗りを上げます。ここでもドラマ『カルテット』で満島ひかりが使って流行りだしたミゾミゾすると言っていました(笑)。同様に三つの謎かけが始まります。今度はかぐや姫からです。ここからの展開はほぼ『トゥーランドット』に近いと思いますから、歌舞伎としてはやや生硬に感じられるかもしれません。

三つの謎が解かれたがイケメンの条件を満たしていないため、かぐや姫は求愛を拒みます。そこで今度は勘九郎の方から自分の実名はとの謎かけを出されてしまい、慌てたかぐや姫は「誰も寝てはならぬ」と皆に厳命。これはトゥーランドットの中の名台詞ですね。連れてこられた彌十郎と七之助。七之助は口を割ると見せかけて主人のために自害します。七之助のクドキがあり、見せ場でした。七之助の役名龍野の名は『トゥーランドット』のリューから来ています。

ついにかぐや姫は求愛に応え、「あなたの名前は「愛」!」これも同じく『トゥーランドット』の名台詞ですね。ただ、勘九郎にいうと、奥様の名前にもかけているように聞こえました。かぐや姫の自分の美貌を嘆くくだりは夜はより強調されていて面白く、竹本・長唄(大薩摩)の両床まで、皆さん一斉に大きくコケていました。かぐや姫の側にいた官女の猿紫は屋台から舞台までころげ落ちてしまっていました。

お家再興の鏡を持っていたのが藪島入道竹斉(染五郎)であるとかぐや姫に名指しされます。この染五郎は『暫』の鯰入道にあたるのですが、ここでは筍の衣裳です。それからは染五郎は大忙し。一人で隈をひき、鬘をつけて、ぶっ変える。『積恋雪関扉』の関兵衛、『伽羅先代萩』の仁木弾正っぽくやっていました。引込みも猿之助の連理引きで三回も舞台に引っ張られました(『かさね』を想起)。三回目は今度の氷艶の踊りかとも思わせました。最後は『四の切』よろしく舞台背面に切ってあるところへ飛び込んでいました。夜は一度場所を間違えたふりを見せてからです。ドリフっぽいですね。何でもやりたがる染五郎の面目躍如でした!

評判を聞きつけた帝が右大臣とともに現れて求愛するも、修行が終わって月へ帰らなければいけないと断り、迎えの天女(魁春、雀右衛門、孝太郎、梅枝)が艶やかな舞を舞ううちに花道を引っ込みます。この月への帰還は澤瀉屋ならぜひとも宙乗りで観たいところでしたから、いささか物足りなかったですが、それは俳優祭ではないものねだりでしょう。この演目、一日限りでは勿体なく、澤瀉屋の興行にかけてもよいと思いました。

かぐや姫の遺したものの扱いを帝は陰陽博士に占わせます。そこでまさかの播磨屋の誰も寝てはならぬのひと節!大詰はふじの山が舞台転換でせり出してきて、壮観。これでメデタシメデタシのはずが、さらにまさかの音羽屋が台詞につまるパプニング。隣の播磨屋が笑いをこらえていたのが、ツボでした。

一旦幕が閉まった後再度上がると出演した方のみならずほとんどの役者さんが舞台に並び、梅玉さんの司会で、会長の藤十郎さんのご挨拶、理事長の菊五郎さんの御礼のご挨拶と手締めで今回の俳優祭も無事盛況裡に幕を閉じました。個人的には下手で水谷八重子さんと手を繋いで支えていた松緑さん、また音羽屋さんの右隣で仁左衛門さん、玉三郎さんがともに羽織袴で並んでいたのが印象的でした。とくに玉三郎さんがやや体を右に向けてニコニコしながら菊五郎さんを見守る感じが素敵でしたね。

(4月3日 一部誤記修正、記事の内容を補記しました)
【2017. 03. 31 (金)】 author : 六条亭
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新春のご挨拶



本年もどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m。
【2017. 01. 01 (日)】 author : 六条亭
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富司純子さんの連載【富司純子 あるがまゝに】《2》
富司純子さんを取材したスポーツ報知の連載記事【あるがまゝに】が29日付の(19)で完結しました。

この連載は今まで語られなかった富司純子さんの映画女優デビューから菊五郎との結婚、引退、梨園に入ってからの苦労など知られざる側面を、まさに「あるがまゝに」掘り起こしています。東映の映画史であるとともに梨園の妻・母・女優富司純子さんの人間的魅力を語ってあまりあるものでした。毎日この連載を読むのが楽しくて、次回が待ち遠しかったのも最近では経験したことがありません。取材から執筆までの担当者のご苦労に感謝したいと思います。

番外編を含めて(1)〜(9)の10回分の連載は、すでに《1》としてまとめました。こちら。

(10)〜(19)の10回分を《2》としてまとめ、リンクを次の通りはっておきます。

【富司純子 あるがまゝに】(10)約600人が出席した結婚披露宴、映画界のドンが祝辞で歌舞伎界へ異例のお願い

【富司純子 あるがまゝに】(11)結婚直後に姑から告げられた「役者の女房の心得」

【富司純子 あるがまゝに】(12)男児を産むまでのプレッシャー

【富司純子 あるがまゝに】(13)寺島純子で「3時のあなた」

【富司純子 あるがまゝに】(14)「男の中の男」健さんただ一人

【富司純子 あるがまゝに】(15)現芸名は亡き母の置き土産

【富司純子 あるがまゝに】(16)女優は特別な生き方をするものではない

【富司純子 あるがまゝに】(17)長男・菊之助から見た母は「やっぱり面白い人」

【富司純子 あるがまゝに】(18)「新しい監督、役の色に染まりなさい」

【富司純子 あるがまゝに】(19)菊五郎「恋人、妻、母、ジェネラルマネジャーだな」
【2016. 10. 29 (土)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
富司純子さんの連載【富司純子 あるがまゝに】《1》
スポーツ報知に連載されている富司純子さんの語りを主とした【富司純子 あるがまゝに】が、ご本人のお人柄も反映していると思いますが、絶好の読み物になっています。歌舞伎を愛好する人間にとっては音羽屋さんの芸風に通ずるものがあって、なおさら貴重なものと思いながら、拝読しました。

ただ、残念なのはスポーツ報知の記事の表示が過去記事を探しにくく、簡単に読めないことです。

そこで、女優引退までで連載は一区切りと思い、以下に今までの記事10本(番外編を含む)をまとめてリンクをはっておきます。

【富司純子 あるがまゝに】(1)大女優の栄光 家族の前でも封印


【富司純子 あるがまゝに】(2)マキノ監督と出会い女優の道へ


【富司純子 あるがまゝに】(3)「スチャラカ社員」で得た度胸


【富司純子 あるがまゝに】(4)大河で菊五郎と運命の出会い


【富司純子 あるがまゝに】(5)“緋牡丹のお竜”にじむ覚悟


【富司純子 あるがまゝに】(番外編)舞踊の成果 品ある立ち回り


【富司純子 あるがまゝに】(6)9年間で映画出演91本 1日3度の新幹線移動も


【富司純子 あるがまゝに】(7)菊五郎突然の間接プロポーズ


【富司純子 あるがまゝに】(8)禁を破り引退宣言


【富司純子 あるがまゝに】(9)スター集結華やか引退作

【2016. 10. 16 (日)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(1) | trackbacks(0) |
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