徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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【2017. 04. 17 (月)】 author : スポンサードリンク
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映画『十三人の刺客』は9月25日公開
今年の時代劇映画のなかで、私がもっとも注目している『十三人の刺客』が9月25日(土)公開に向けて、公式サイトのリニューアルはじめ、宣伝活動が本格化している。

『十三人の刺客』公式サイト

映画「十三人の刺客」(演劇ニュース)

この映画は工藤栄一監督、片岡千恵蔵主演で1963年に封切られた東映京都撮影所制作の時代劇のリメイク版である。『十三人の刺客』は「集団抗争時代劇」の代表作として名を馳せた映画で、ラストの約30分に及ぶ集団による殺陣は、他の時代劇に大きな影響を与えたばかりではなく、後の任侠映画にも同様の影響が見受けられる。東映時代劇の黄金時代の主流だった主役一人が悪者を斬る殺陣ではなく、罠を仕掛けた木曽落合宿で刺客と襲われた大名の家来たちが相乱れての集団乱闘劇は壮絶の一語に尽きた。

また脚本を書いた池上金男は、後に池宮彰一郎の筆名で小説を書き、忠臣蔵を新鮮な視点で捉え直した『四十七人の刺客』を発表していることでも有名である。今回のリメイクでは、三池崇史監督のもと役所広司主演で、実力派の俳優を揃えた布陣となっているから、大いに期待したい。

なお、この映画は第67回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品されることが決定しているとのこと。

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【2010. 08. 23 (月)】 author : 六条亭
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映画『必死剣鳥刺し』を観る
映画化が続く藤沢周平の作品、今度は『隠し剣孤影抄』から、豊川悦司の主演の『必死剣鳥刺し』である。

映画『必死剣鳥刺し』公式サイト

海坂藩を舞台にした、中級藩士の苦悩と孤独な戦いが鮮烈に描かれている。原作は隠し剣シリーズのなかでもひと際悲劇的な色合いが濃い作品であるが、ほぼ原作とおり映像化されていて、大変見応えがあった。原作と異なるのは主役の兼見三左衛門が本来醜男であるのに対して、豊川悦司は長身の美男子であるが、寡黙で禁欲的な、しかし内に情熱を秘めている役を清々しく演じていて、その美しい所作は当時の武士はこのようであったろうと思わせて見事である。ラストの雨中の大立ち回りが壮烈なもので、ただ型で見せるものではなくまさに人間同士の殺し合いの残酷さ、虚しさまでが浮き彫りにされる。しかもそのクライマックスに「必死剣鳥刺し」が出るのは、あらかじめ分かっていても強烈な印象を残す。

助演陣もご別家と呼ばれる藩主の従弟の吉川晃司、兼見に藩名をくだす中老の岸部一徳などが目に付く。また亡き妻の姪で兼見を世話しながらも慕う里尾役の池脇千鶴が清冽であり、兼見の子を産み育てながら、その死を知らずに帰りを待つ原作通りのラストシーンは哀れを催さずにはおかない。藤沢周平の故郷である庄内平野に多くロケしたと思われる自然、光と影を対比させた映像は、またこの映画の見所の一つである。

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【2010. 07. 25 (日)】 author : 六条亭
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映画『交渉人真下正義』(DVD)を観る
評価:
十川誠志
ポニーキャニオン
¥ 786
(2005-12-17)
Amazonランキング: 4554位
Amazonおすすめ度:
万人向けで面白い!
2時間は長過ぎ
良くも悪くもなく

『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』が7月3日(土)から全国的にロードショー公開されるので、大々的な宣伝が多くのメディアで行われている。テレビ放送時代から、新しい警察モノとして楽しんできたシリーズであるから、THE MOVIE1、2とももちろん観ている。しかし、いわゆるスピン・オフ映画である『容疑者室井慎次』はDVDでは観たものの、このユースケ・サンタマリアが主役になった『交渉人真下正義』(2005年5月公開)は未視聴。

今回の『踊る大捜査線 THE MOVIE3』にも若干つながりがありそうなので、DVDで観てみた。これは表現は悪いが意外に大きな拾いもので、面白かった。東京メトロをモデルにした地下鉄の最新鋭実験車両が正体不明の何者かに乗っ取られて、暴走し始める。クリスマスイヴで混み合う乗客たちの安全をいかに守るか?という都市型テロを主題にしたアクション。まず、東京メトロの各路線(当然名前は変えているが)を自在に走り回る実験車両がフリーゲージ・トレイン(主に標準軌 (1435mm) と狭軌 (1067mm) の両方の線路上を走行可能な車両のこと)であることが鉄道ファンにはたまらない。まだ実現していないが、これを取り入れた発想が素晴らしく、加えて路線図上は独立して相互に乗り入れできない路線が、実は脇線や連絡線でつながっているという事実もすべてが正しくはないが、すぐれた視点である。また、公開時にはまだ建設中であった副都心線をモデルにした路線がカギを握っているのも思わずニヤリとしてしまう。

しかし、なんと言っても全路線の運行を統括する地下深くにある総合指令センターに、真下が率いる捜査チームと地下鉄会社のスタッフが集まりやりあう風景は、まるで軍事モノをみているようで、緊迫感抜群である。真下の交渉そのものはあまりパッとしないが、ラスト向けて演奏されるラヴェルの『ボレロ』は「世界一長いクレッシェンド」の異名を持つから、これまたピタリの選曲であるうえ、ある謎も隠されていて危機感が最高潮に達する。ユースケ・サンタマリアの頼りなさそうで、実は芯のしっかりとした真下と、総合指揮センター長である國村隼の激しくもまた人間味のある応酬も見所である。その他の脇役陣も多士済々。

これは『踊る大捜査線』のスピン・オフ映画としてみなくとも、娯楽作として上質の部類に入る作品であろう。

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【2010. 06. 28 (月)】 author : 六条亭
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映画『RAILWAYS』を観る
中井貴一主演の映画『RAILWAYS』−49歳で電車の運転手になった男の物語ーを観た。公式サイトは、こちら

舞台は島根県の宍道湖の北岸を走る一畑電車である。一畑電車は島根県東部、宍道湖の北岸を走る鉄道で、松江−平田−出雲・出雲大社を結んでいる。通勤・通学等、地元の生活路線として欠かせない鉄道であるが、元々は出雲大社・一畑薬師への参拝鉄道としての建設されたものである。

重役目前の49歳のサラリーマンは、会社のリストラに奔走し、家庭を顧みない。工場閉鎖に協力した同期の友人の突然の事故死と郷里の島根の老母が病に倒れたことをきっかけにして、会社を辞め、幼い頃の夢だった電車の運転手になる。そして、失われた家族の絆を取り戻しつつ、老母を看取る。

実際には老朽化のため引退したデハニ50形が至る所に登場し、宍道湖の美しい自然を背景にして、懐かしい日本の原風景が展開する。淡々と物語は進むが、心癒されるシーンの連続である。主役の中井貴一が適役で、中年の男の夢とは何か?家族とは何か?という大きな主題ををさりげなく、しかし深く演じ切っている。娘役の本仮屋ゆいかの清潔な笑顔も印象的である。野球を怪我で断念して運転手になった三浦貴大は三浦友和、山口百恵夫妻の次男だそうであるが、影のある役を好演。その他、高島礼子の妻、奈良岡朋子の老母と助演陣も手堅く、おそらく40歳以上の方々にはいろいろな意味で自分の人生と重ねあわせながら観る映画であろう。私もいつまでも観ていたかった!と思わせる余韻の残る映画は本当に久しぶりだった。

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【2010. 06. 10 (木)】 author : 六条亭
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北川景子主演 映画『花のあと』を観る
映画「花のあと」公式サイト

毎年のように映画化される藤沢周平原作の海坂藩ものの小説。今回は『花のあと』である。原作は以登女お物語と副題があるように以登という武家の老女が孫に若き日の恋物語を語って聞かせる形をとった文庫本で40ページほどの短篇である。

以登は原作では必ずしも美女ではないようだが、映画の以登を演じる北川景子は目鼻立ちのはっきりとした現代的美人女優で時代劇にはむいていないのでは、と実際に映画を観るまで懸念していたが、それはまったくの杞憂だった。内に秘めた芯の強さとひたむきな慕情を抑制した演技で見事に演じ切っていた。目力というのだろうか、北川景子の目は印象的だ。以登の心の内を目で多彩に表現していた。殺陣はまことに凛々しい。

以登が秘かに恋い慕った孫四郎はバレエ出身の宮尾俊太郎が映画初出演で演じ、清潔な役作りには好感を持てた。以登の許婚才助は、風采はあがらないが、いかにも名前通りの才人で、しかも大食漢。孫四郎とは好対照だが、暖かく以登を見守り、孫四郎の敵討の手助けをする。甲本雅裕が達者に見せた。

父親役の國村隼、友人の医師柄本明、語りには藤村志保とヴェテランを配して、手堅い。とくに國村隼は、何事ものみ込んで、以登のことを理解して応援するよき家父長を好演している。加えて、腹黒い奸計で孫四郎を罠にかけた用人の藤井勘解由を亀治郎が重厚に演じていた。実は映画を観るまで迂闊にも亀治郎が出演していることに気が付かなかった。『武士の一分』の時の三津五郎のように歌舞伎役者がこのような敵役で出ると重みが増す。

山形県にもロケをしたと思われるが、海坂藩の四季の移ろいを背景に描かれた女武道の青春はひたすら美しい。

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【2010. 03. 17 (水)】 author : 六条亭
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『柳生一族の陰謀』(DVD)を観る
評価:
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東映ビデオ
¥ 3,826
(2002-07-21)
Amazonランキング: 5034位
Amazonおすすめ度:
任侠と同じ構図の時代劇
史実なんてどうでもいい!!
オチがちょっとねえ・・・・・

文藝春秋2月号で芝山幹郎氏執筆の「スターは楽し」で中村錦之助(後に萬屋錦之助)のことを書いているのを読んで、自分が映画体験は錦之助の東映の時代劇だったことをあらためて追体験した。『笛吹童子』『紅孔雀』であり、美空ひばりとの共演映画であり、一心太助であったのである。映画が斜陽になってからも錦之助は伊藤大輔監督の『反逆児』や内田吐夢監督の『宮本武蔵』で一人気を吐いた。

芝山幹郎氏があげている映画のなかでは、この1978年製作の『柳生一族の陰謀』は有名なものであるが、私は未見。レンタルショップで借りることが出来たので、早速視聴した。徳川二代将軍秀忠の死とその後継将軍をめぐって、家光と弟忠長の争いに暗躍する柳生宗矩を錦之助が演じている。たしかに今までの錦之助のイメージをくつがえすような非情な策謀をめぐらす謀臣で、家光が将軍になるためには味方を掃討してしまうことをも厭わない。そのツケが一子十兵衛により最後の大どんでんがえしとなる。錦之助の「夢だ、夢だ」という長台詞はいかにも歌舞伎出身らしい見得のようであった。他の出演者も十兵衛の千葉真一をはじめ、家光の松方弘樹、忠長の西郷輝彦、そして丹波哲郎、芦田伸介、高橋悦史、夏八木勲、成田三樹夫、山田五十鈴、三船敏郎、原田芳雄、大原麗子など重量級である。無名時代の小林稔侍もいる。

物語の筋は史実から考えれば荒唐無稽の部分が多い。三代将軍の座は家康によって家光に決まっていたのであり、出雲のお国が秀忠の死の頃に大原麗子のような若いわけもなく、また既に歌舞伎が今のような芝居小屋になっているのもおかしい。しかし、それを感じさせないほど迫力のある映像でぐいぐいと惹き付けるのは錦之助を中心にした俳優陣と深作欣二監督の力であろう。『仁義なき戦い』の時代劇版とも言える。

歌舞伎役者猿若勘三郎として中村富十郎、その弟子雪之丞で米吉時代の歌六が出ているのも予想外の嬉しい誤算であった。歌六は大奥の女中の化けて家光暗殺を計る刺客となる見せ場がある。

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【2010. 02. 05 (金)】 author : 六条亭
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映画『スター・トレック』を観る
スター・トレック オフィシャルサイト

久しぶりにSF映画を観に行った。話題のスター・トレックの新作である。元々私は『2001年宇宙の旅』『猿の惑星』以来のSF映画ファンである。だから、もちろん『スター・ウォーズ』は全作品観ている。この『スター・トレック』シリーズも、『宇宙大作戦』の名前でテレビ映画が放送された時から大いに愉しんだ一人である。宇宙船「エンタープライズ」、カーク船長、ミスター・スポック、医師のマッコイなどの出演者のキャラクターに親しんだ人も多いと思う。なかでもバルカン星人との混血であるミスター・スポックを演じたレオナード・ニモイは出色だった。

その後人気が出て映画化されてシリーズにもなったが、SF映画としてはあまり上出来ではなかったように思う。そこへこの新作。不安と期待が相半ばしながら観たが、SF映画としてはまずは一級品の仕上りだった。ストーリーは、言わば『スター・トレック』の前史。いかにしてカークが宇宙船「エンタープライズ」の船長になるか?またスポックはどうして?という点が丁寧に作られている。ただ、強いてあげれば以前のシリーズと辻褄を合わせようとしている部分がかえって分かりにくいのが欠点である。若いスポックと年老いたスポックの対面で、レオナード・ニモイが登場したのもオールド・ファンには嬉しいサービスであった。

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【2009. 06. 20 (土)】 author : 六条亭
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錦之助映画祭り
初代中村錦之助(後に萬屋錦之助と改名)は、東映時代劇黄金時代の大スターであり、私の映画鑑賞の歴史と重なり合っている。この3月10日は初代が亡くなって早12年、十三回忌にあたるという。若き日の錦之助をスクリーンで蘇らせるべく、「錦之助映画祭り」パート1が、東京池袋の新文芸坐で3月8日(日)から2週間開催される(パート2は、京都にて4月11日(土)祇園会館から)。『笛吹童子』から『宮本武蔵』までこれぞ錦之助の作品とも言えるような選り抜きの東映作品32本を一挙上映される。『笛吹童子』や『紅孔雀』などの作品がとくに懐かしい。

錦之助映画祭り

なお、トークショーもあり、初日の3月8日(日)13時40分〜は二代目中村錦之助がトークゲストに予定されている。

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【2009. 02. 14 (土)】 author : 六条亭
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映画『アラビアのロレンス』完全版(ニュー・プリントヴァージョン)
映画『アラビアのロレンス』は、1962年製作の巨匠デビット・リーン監督の超大作で、私の少年時代の心を激しく揺さぶり、アラブへの憧憬をかきたてた映画でもあった。この作品では、何と言っても主演のロレンス役のピーター・オトゥールとアリ役のオマー・シャリフが男臭い魅力に溢れていた。しかも、広大なスクリーンに展開する砂漠の美しさと恐ろしさ、そして第1次世界大戦でのアラビアをめぐる戦いに奔走するT・E・ロレンスの雄々しさは、言葉には表せないような感動を覚えたものである。モーリス・ジャールの音楽も忘れられない。

その映画がデビッド・リーン監督生誕100年記念で完全版としてニュー・プリントヴァージョンで今月20日からテアトル・タイムズスクエアで公開される。本編216分で序曲と休憩時間を入れると全部で4時間になるそうである。

公式サイトは、こちら

なお、主人公T・E・ロレンスが書いた『知恵の七柱』も完全版で全5巻として平凡社の東洋文庫で順次発売されている。次の平凡社のサイトの『知恵の七柱』から入ってください。

平凡社

名著である中野好夫の『アラビアのロレンス』(岩波新書)は現在品切れ中のようである。

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【2008. 12. 02 (火)】 author : 六条亭
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映画『山桜』を観る
藤沢周平原作の短編小説の映画化である。先日書いた『海坂藩大全(上下)』にも収録されているものであるが、この映画はまことに藤沢周平の世界をほぼ原作通り忠実に再現していて見事である。

大きな山桜をはじめ雪国の瑞々しい自然を背景に、嫁ぎ先が武家にもかかわらず高利貸をし、時の権力者にすりよってばかりいる冷たい家に馴染めないでいる女主人公野江が、叔母の墓参の帰りにふと出会った相手が、以前縁談を申し込まれた相手であり、今も自分の身を気遣っていることを知り、心がなごみ、揺れ動く。芯の強さを秘めながらも自分の生き方を模索する野江を田中麗奈が好演。相手役の東山紀之も、少ない台詞を静と動の演技で補い、見せる。

助演陣では、富司純子がさすがの大きさ。ほんの僅かの登場シーンで一気に主役を食ってしまうほどである。躊躇った末に野江が訪ねて来た時に、「私はいつか貴女がこうして訪ねてくれるのを待っていたのよ」、の一言で野江の頬に涙がこぼれる。観客も野江が回り道をしたが、やっと幸せをつかもうとしていることが納得できるのである。他に篠田三郎、檀ふみの両親が暖かく野江を見守る視線が心地よい。

映画「山桜」公式サイト

原作は、こちらの短編集(『時雨みち』)に収録されている。

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【2008. 06. 06 (金)】 author : 六条亭
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