徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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歌舞伎座さよなら公演記念ドキュメンタリー『わが心の歌舞伎座』を観る
先日の新橋演舞場の観劇時に東劇でドキュメンタリー『わが心の歌舞伎座』の特別鑑賞券を購入していたので、漠然と時間の都合の付いた時に東劇で観るものと思い込んでいた。しかし、よくよく上演時間等を調べていたら、自宅から30分程度で行くことが出来る場所に、上映しているシネコンMOVIXがあることに今さらながら気が付き、朝一番の回の上映を観ることができた。

「歌舞伎を愛する全ての人に贈る、史上初のドキュメンタリー」と銘打っているとおり、建て替えのため約60年の幕を閉じて休館した第四期歌舞伎座に対する、11人の大幹部俳優の想い出を中心にした語りとその主要演目のさわり映像を通して、それぞれの心に残る歌舞伎座の表裏をすべて描いている。

11人に登場順は次のとおり。

芝翫、吉右衛門、團十郎、玉三郎、富十郎、勘三郎、幸四郎、梅玉、仁左衛門、藤十郎、菊五郎

途中映像のみの出演で、猿之助と雀右衛門も登場する。現在の歌舞伎隆盛を作り上げた功労を讃えてのものであろう。

それぞれの歌舞伎座に対する思い、関わりは役者さんの個性が出ていて、大変面白いが、ここでは取り上げない。是非劇場に足を運んで直接観ていただきたい。約170分の上演時間はさよなら公演をご覧になっていない方にはやや冗長で平板になっているきらいはあるものの、11人の代表作とも言える演目から選ばれており、またさよなら公演から収録した映像は大変高画質で、見どころ満点である。さよなら公演すべてを観た私としては感慨ひとしおでこの映画を観た。

くわえて本作品がすぐれているのは、われわれが普段観ることのできない稽古風景や楽屋の日常、とんぼ道場、狂言作者、大道具などの美術、黒御簾なども含めた音曲・お囃子、衣裳、かつら・床山、小道具など舞台の制作現場を裏側から的確に捉えていることである。そこから伝わってくるのは役者と一体なって歌舞伎の舞台を作って行こうとする真摯な情熱である。

さよなら公演の千穐楽、そして修祓式、閉場式と本作品は第四期歌舞伎座のフィナーレで一気に盛り上がり、幕を閉じる。閉場式後に正恵夫人を連れ、鷹之資君と愛子ちゃんと手をつなぎ、楽屋口を出て歌舞伎座を去ってゆく富十郎の後ろ姿を見たら、目頭が熱くなってきた。富十郎が新しい歌舞伎座の舞台に立つことはもうないのだ!最後に富十郎の急逝を悼む画面が出る。

【2011. 01. 18 (火)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(8) | trackbacks(1) |
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この記事に関するコメント
六条亭様

私も自宅近くの映画館でみました。予想以上に内容の濃いドキュメンタリーだと感じました。歌舞伎俳優さんの語るエピソードが歌舞伎座の歴史そのものでもあるなあ、と痛感した次第です。ハンカチで目頭を押さえる方も多く見受けられました。
| ゆうすけ | 2011/01/19 12:08 PM |
> ゆうすけ さま

この映画は歌舞伎ファン、そして歌舞伎座を愛した方々には必見ですね。

約170分という長さですが、時間を忘れさせる中身の濃さでした。またもう一度じっくりと観たいと思います。
| 六条亭 | 2011/01/19 9:07 PM |
六条亭さま

昨日、銀座の東劇で、「わが心の歌舞伎座」を観ました。
大変内容の濃い、感動的な映画でした。
歌舞伎座閉場の、また、裏方さんの仕事ぶりなど、ドキュメンタリーとしても長く残っていく映画だと思いました。
カメラワークが素晴らしく、大画面でアップで見る、歌舞伎役者さんたちの表情に圧倒されました。
DVDとして発売されるのを期待して待ちたいと思います。
| シンシア | 2011/01/22 7:59 AM |
>六条亭さま
遠方のワタクシでも感動したのですから、全さよなら公演に立ち合われたみなさまの感慨はいかばかりでしょう。
全編が静謐なレクイエムになっていたように感じました。
| とみ(風知草) | 2011/01/22 11:32 PM |
> シンシア さま

単に上映時間が長いだけではなく、さよなら公演を通して11人の役者さんのさまざまな思いと舞台裏を丹念に記録したドキュメンタリーですから、中身の濃い感動的な映像でしたね。

せっかくの貴重な映像ですから、是非DVDで発売して欲しいと私も切望します。
| 六条亭 | 2011/01/23 12:43 AM |
> とみ さま

とみさまも早速ご覧になって感動されたようですね。

第四期歌舞伎座へのオマージュとレクイエムだと思いますが、お元気に語る富十郎丈の姿にはこみあげてくるものがありました。
| 六条亭 | 2011/01/23 12:50 AM |
近隣での上映がないので、ちょっと遠くのMOVIXまで足を運んでの鑑賞となりました。

歌舞伎ファンにとっては素晴らしいドキュメンタリー映画でした。私も同じく富十郎さんの場面では涙が・・・。

役者さんにとってもファンにとっても特別な場所なんだなと改めて思いました。
(TB送りましたが、いつものようにうまくいっていないかもしれません)
| みゆみゆ | 2011/02/04 8:57 PM |
> みゆみゆ さま

近隣の上映館がないところをわざわざ足を運んでご苦労様でしたが、十分その価値のあるドキュメンタリー映画だったと存じます。

歌舞伎ファンのみならずさよなら公演期間中に歌舞伎座で観劇された方には良き記念であるとともに、役者さんや関係者にとっても思い入れのある特別な劇場であることが実感された映画でした。

ところどころ目頭が熱くなりますが、富十郎さんの登場場面はもう駄目でしたね。仁左衛門さんが楽屋の柱に千之助さんの身長を刻むエピソードは微笑ましかったですね。

貴ブログからのTBは不調だと思いますので、こちらからうちました。今度は大丈夫だと思います。
| 六条亭 | 2011/02/04 9:16 PM |
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『わが心の歌舞伎座』
 今年初の映画館は歌舞伎座のドキュメンタリー映画です!本当はもっと前に行こうかと思いましたが、近隣映画館での上映はないために、DVDでもいいかな〜なんて思っていたのですが、歌舞伎系ブロガーの皆様や周りの歌舞伎ファンのお友達の評判もなかなかのものでしたの
| みゆみゆの徒然日記 | 2011/02/04 9:13 PM |
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