徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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【2018. 08. 18 (土)】 author : スポンサードリンク
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クラウディオ・アバドの訃報を聞いて
本20日、イタリアの世界的指揮者クラウディオ・アバドの死去が報じられました。享年80歳。

指揮者のクラウディオ・アバド氏死去 80歳(asahi.com)

昨年のルツェルン音楽祭管弦楽団との来日公演がアバドの病気療養のため、キャンセルされた時に年齢が年齢だけにある程度覚悟はしていたのですが、復活の希望も抱いていただけに現実として知らされますと呆然たる思いです。

思い返せば私がクラシック音楽を聴き始めたのはずい分とおくてで、20代後半からです。その頃まだアバドは新進気鋭の若手指揮者に位置付けられていましたが、新鮮で若々しい音楽を聴かせてくれていつの間にかその虜になっていました。カラヤン全盛時代ですが、アバドは一種独特の選曲の好みがあり、いい意味でカラヤンとは同じレーベルに属しながらも競合しなかったのも幸いしたかもしれません。

やがて、ミラノ・スカラ座とのヴェルディの歌劇がリリースされ、ミラノ・スカラ座の1981年の引越し公演をクライバーとともに指揮し、日本での評価を決定付けたのです。その後、ロンドン交響楽団、ウィーン国立歌劇場、ウィーン・フィルとも来日。さらにはカラヤン亡き後のベルリン・フィルの首席指揮者に選ばれて名実ともに世界的指揮者となったのです。

2002年退任前に癌を患ったのですが、奇跡的に復活し、その後ルツェルン音楽祭管弦楽団を組織しなおして、毎年の夏に指揮するようになりました。アバドはそれ以前からECユースオーケストラやグスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラなど若手音楽家の育成にも力を注いでいましたが、延長線上にこのスーパー・オーケストラが誕生したとも言え、世界中からアバドとともに音楽を愉しみたいという仲間が集まったように思います。

ルツェルン音楽祭ではメインはマーラーの交響曲シリーズです。第8番『一千人の交響曲』のみはついに未収録に終わりましたが、その他の8曲はBlu-rayやDVDで残されたことは後世に残る映像になると思います。

時を同じくしてオーケストラ・モーツァルトも組織し、指揮者というより同じ仲間として音楽を愉しむ枯淡の境地に遊んでいたようにも見え、アバドの音楽が達した高みがうかがわれました。そしてアバドはなによりもソリストを立てながら自分の音楽を主張してゆく名人でもあり、数多くのソリストとの協奏曲、また合唱曲に名盤は数え切れません。

永年にわたる音楽活動に一音楽ファンとして心から感謝するとともに、謹んで哀悼の意を表します。

(追って)アバドの追悼には得意としたヴェルディの『レクイエム』を1981年の来日公演のライヴ録音で聴くのが一番なのですが、当分は心穏やかに聴くことができないでしょう。以前綴った以下の拙ブログ記事を掲げます。アバド&ミラノ・スカラ座のヴェルディ『レクイエム』
【2014. 01. 20 (月)】 author : 六条亭
| クラシック音楽 | comments(4) | trackbacks(0) |
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この記事に関するコメント
はじめまして。
昨日アバドの訃報に接し、ショックを受けた一人です。
一夜明けて、哀しみがじわじわと増し、もう彼の実演に接することが出来ない事実への虚しさを感じているところです。
ネットでアバドに関する記事を見ていて、こちらのブログにたどり着いたのですが、書かれている内容が、私が思っていたこととほとんど同じで、ちょっと驚いています。
そう、私がアバドファンになった頃は、帝王カラヤンが君臨し、バーンスタインやショルティ、ベームといった巨匠が健在で、新進気鋭の若手だけど、日本では何故か優等生的で面白みがないというのがアバド評でした。それがスカラ座と2年後のLSO来日公演で評価がぐんと上がったんですよね。
その後の活躍は重ねませんが、若々しく颯爽とした指揮ぶりは晩年まで変わらなかったので(ルツェルンで昨年8月に「英雄」を聴いたばかりでした)、余計に「早すぎるよ」と思ってしまいます。
そして、実は今朝の出勤時に車の中で聴いたのが81年のスカラ座来日公演の「レクィエム」(ソプラノがフレー二の方)でした。
| スーリヤ | 2014/01/21 9:24 PM |
> スーリヤ さま

こちらこそはじめまして。アバドの訃報についての拙ブログ記事を検索からわざわざお読みいただき、ありがとうございます。悲しいことですが、私と同じようにしてアバドのファンになられ、また同じように感じられた方がいらっしゃったことは彼の音楽性の高さゆえでしょうね。

一夜明けて悲しみが増すばかりです。ご指摘のようにいつまでも若々しい音楽は変わらず、巨匠らしくない大巨匠だったと思います。

ヴェルディのレクイエムはまだ聴くことができず、2012年のルツェルン音楽祭からモーツァルトのレクイエムを視聴して、追悼したいと思います。
| 六条亭 | 2014/01/21 10:22 PM |
アバドは私の中ではオペラ指揮者と言うよりもコンサート指揮者です。きっと彼のヴェルディをライブで鑑賞していればもっと印象は異なったかもしれませんが、シモンを見逃したのは悔やまれます。ワーグナーやムソルグスキーも良かったですけどね。

さて、先日パリで話題となっていた公演がネットライされましたが、曲も曲なので「アバドに捧ぐ」となりました。是非ご覧ください。

http://www.musique-sacree-notredamedeparis.fr/spip.php?article309
| 淀川の鮒 | 2014/01/26 9:11 AM |
> 淀川の鮒 さま

コメントのお返事が大変遅くなりまして申し訳ありません。

ご教示いただいた映像をまだ視聴できておりません。

アバドはオペラのレパートリーは彼の偏愛するものに限られていますが、ヴェルディ、ロッシーニやムソルグスキーは比類ない素晴らしさですよ。

シモンはDVDも出ていますので、是非ご覧ください。
| 六条亭 | 2014/02/04 10:49 AM |
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