徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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塩野七生『ローマ世界の終焉』発売−『ローマ人の物語』シリーズついに完結
塩野七生「ローマ世界の終焉」

『ローマ人の物語』制作の舞台裏BLOG

既に発売予告記事を書いた塩野七生『ローマ世界の終焉』―ローマ人の物語最終巻XV―は、15日発売予定であるが、事前予想の通り大型書店では今日の夕方にもう店頭に山積されていた。15年の歳月をかけて完成された本書を手に取ると、毎年1巻ずつの発売を待ちわびて読み耽った一読者としては感慨無量である。著者塩野七生氏に対し心からその完結を祝すとともに、15年間楽しませていただいた感謝の言葉を記しておきたい。また、このシリーズを読まなければ、ローマ世界の魅力と千二百年も続いた秘密、そしてローマ人の世界から現代の歴史を考える、という視点を学ぶことは出来なかったであろう。

今日の日本経済新聞夕刊に「多くの民族に門を開き、共存共栄の運命共同体を築いたローマこそ帝国で、大英帝国や「ブッシュのアメリカ」は覇権国家であれ帝国ではない」と語る著者のインタビューが掲載されている。以下、その一部を抜粋する。

いま体力も気力も使い果たし、木下順二さんの『夕鶴』の主人公のように、へとへとになっています。(略)

現実的で開放的なローマ人は、何であろうと神にしてしまい、征服した民族が信じていた神までを自分たちの神々に加えました。征服した属州を友好国にし、英才を登用し、属州出身の皇帝まで輩出した。ほかの民族にもチャンスを与えたのです。いざとなればローマ市民でつくる軍団が出陣して広大なローマの領土を守った。これがローマの「パクス・ロマーナ」であって、共存共栄の精神による多民族の運命共同体だった。
【2006. 12. 13 (水)】 author : 六条亭
| 読書 | comments(2) | trackbacks(0) |
この記事に関するコメント
>六条亭さま
第一巻が刊行されたとき,向こう15年はルネッサンスものがないかと少し残念だった記憶があります。しかし,充分に楽しませて頂いたことに感謝します。
塩野七生先生の著作にずいぶん背中を押されました。無謀にも飛んで怪我をしたこともありました。先生の作品を読み返すと,この文でこう動いたと思い出してしまうので,今は恥ずかしくて読み返せません。
ですから,新作が待たれます。まず,年末年始はこれで楽しみます。
| とみ | 2006/12/14 12:24 AM |
> とみ さま

私も最初はルネサンスものが読めなくなる!と残念に思ったのですが、このシリーズを読み始めたら、そんな不満は吹き飛んでしまいました。この15年間毎年1巻ずつの読書体験が、自分の人生経験と分かちがたく結びついて思い出されます。

15年間休まず書き続けてこられた塩野氏ですから、新作はどうでしょうか?当分休養されて英気を養ってから、またあらたな構想で新しいシリーズを書いていただきたいものです。
| 六条亭 | 2006/12/14 6:01 PM |
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