徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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【2018. 08. 18 (土)】 author : スポンサードリンク
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C・デイヴィス&ドレスデン・シュターツカペレのライブ録音
今年もう79歳になるイギリスの指揮者サー・コリン・デイヴィスは、外見はとてもそのようには見えず、相変わらずダンディで若々しく、演奏もまたしかりである。そのC・デイヴィスがドイツの名門オーケストラ−ドレスデン・シュターツカペレ(ドレスデン国立歌劇場管弦楽団)を指揮したライブ録音シリーズが発売された。

そのうち

・シベリウスの交響曲第2番&交響詩集
・メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」第5番「宗教改革」

を手に入れて、視聴した。

シベリウスは全集を録音するなどC・デイヴィス得意の作曲家であり、いぶし銀の音と言われるドレスデン・シュターツカペレの渋い音色がシベリウスにとてもよく似合い、北欧のほの暗いながらも底に情熱を秘めた音楽を構成感豊かに描き出している。2曲の交響詩もまた傑出している演奏である。

メンデルスゾーンの2曲の交響曲も、哀愁を帯びた第3番、知名度は落ちるが個人的には大変好きな第5番の堂々たる演奏と、これまた聴きどころが多い。
【2006. 03. 31 (金)】 author : 六条亭
| クラシック音楽 | comments(2) | trackbacks(0) |
皆川達夫『バロック音楽』の新版刊行
中世ルネサンス音楽学者として著名な筆者による新書が、刊行から34年経過し、大幅な加筆修正を施されて文庫として発売された(講談社学芸文庫)。
初版刊行当時クラシックを聴き始めたばかりで、筆者や服部幸三氏等の名解説によるFM放送『バロック音楽の楽しみ』で、その魅力にはまり、以降バロック音楽を聴かない日はないほどになった。その際この本は平易かつ幅広い視点からの格好の手引きとして座右に置いた思い出深い書である。今回の新書版では、近年の音楽学の発展による加筆修正とともに、小辞典や関連地図が加えられているのも嬉しい。
【2006. 03. 30 (木)】 author : 六条亭
| クラシック音楽 | comments(0) | trackbacks(0) |
今日3月29日の朝日新聞
朝刊では、「現代演劇が歌舞伎界に新風」と題して、串田和美、野田秀樹、三谷幸喜、そして蜷川幸雄という錚々たる現代演劇人が、ここ数年伝統芸能である歌舞伎の世界に接近して、新風を吹き込んでいることを特集している。今月渋谷歌舞伎の競演とも言うべきコクーン歌舞伎『東海道四谷怪談』(北番、南番)と三谷幸喜の初歌舞伎であるPARCO歌舞伎『決闘!高田馬場』の舞台に多くの若い観客がつめかけたことをきっかけとして書かれたもののようで、新味はないが、最近の潮流を手際よくまとめたもので、歌舞伎ファンとしては一読に値すると思う。

また、夕刊では過去二回取り上げた三谷幸喜の連載『ありふれた生活』の第299回(!)が掲載されており、圧倒的な好評を博した『決闘!高田馬場』が、そのスピード感溢れる舞台裏では、当然のことながら役者もスタッフも大忙しだった模様が活写されている。言われて見れば当然のことなのだが、この舞台にも歌舞伎独特の存在である狂言作者がいて、柝をうち、安兵衛が読む手紙を毎日書いていたこと、そして三谷幸喜と役者の間の通訳のような役目をしていたことが明かされている。しかも、本人が演出をする舞台にはいつもいる舞台監督までついていたとは面白いことである。
【2006. 03. 29 (水)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
JUGEMのスパム対策
十数日前から、このブログを運営しているJUGEMに対して集中的に英語によるコメントスパムが大量にあり、拙ブログも数日にわたって一日に十件近くのスパムの来襲があった。幸い気が付いたのが早かったので、その都度削除したり、IPやURL拒否を行ったが、敵もさる者、複数のIPを使い分けて来て、まさにいたちごっこの感じもあった。キーワード拒否も併用して、そのような対応が数日続き、拙ブログへのスパムはようやく終息したようである。しかし、JUGEM利用者に対するスパムは激しかったようで、

現在のコメントスパムがJUGEMのサービスの質を低下させるほどの負荷を与えており、JUGEMを利用している全ユーザーが被害を受けている状況となっております。今回の機能導入により、サービスの質を以前と同等まで戻したいと考えています。

との告知が事務局からあり、今回英数字によるコメントは初期設定で受け付けないことになった。拙ブログを英語圏の方が読んで、コメントをしてくることは考えられないので、その初期設定をそのまま生かすことにした。何のためにあのような大量のコメントスパムを送信してくるのか、まったくもって理解できないが、ネットの悪しき弊害を除去する意味でもスパム対策は今後もさらに強化してもらわないと、ブログを管理する方も読まれる方も迷惑を被るばかりである。なお一層JUGEMには頑張ってもらいたい。

なお、この際あわせて拙ブログのコメントとトラックバックに対する考え方をまとめておきます。コメントとトラックバックは、他のブログとのコミュニケーション手段として欠かせない大変良い点だと思っておりますので、原則としてはどちらも歓迎しています。ですので、エントリーした記事に関係する内容であれば、ありがたくお受けしますが、無関係と思われるものについては、当方の判断で削除する場合もあることをご了解下さい。

また、はじめての方はトラックバックのみではなく、是非コメントをお願いいたしたいと思います。当方も必ずコメントを付けるとともに、出来る限りコメントとトラックバックの返しをしたいと思っています。
【2006. 03. 27 (月)】 author : 六条亭
| お知らせ | comments(0) | trackbacks(0) |
坂東玉三郎特別舞踊公演千穐楽@仙台
今日も日帰り。しかし楽しく、充実した一日だった。「はやて」に乗れば東京から100分で仙台に着くから、近い。会場そばに地元のお仲間の方が予約して下さったお誂え向きの素敵な食事処で、数人の方々と美味しいお酒と新鮮な海の幸に舌鼓をうちながら、時間を忘れて歓談する。藤娘を観る前にこちらが微酔い気分となって会場へ。
補助席や立見席も出ていて、会場は満員である。藤娘は藤の大樹ではなく、三双の屏風を使った玉三郎独自のもの。楽日とあってか、柔らかくリラックスした踊り。鷺娘は渾身の鷺の精の美しさに魅せられた。四回のカテコあり。
【2006. 03. 25 (土)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(2) | trackbacks(0) |
今北九州空港で搭乗待ち中
今日は日帰りで出張です。往復とも飛行機の予定が、ストライキが予想されたため、急遽往きは新幹線に変更し、早起きしてのぞみでやって来ました。
無事予定通り仕事も終り、帰りは飛行機です。久しぶりの飛行機、やはり何となく苦手です。しかも、出発が遅延しています。
【2006. 03. 23 (木)】 author : 六条亭
| 日記 | comments(0) | trackbacks(0) |
疾走する可笑しみ−PARCO歌舞伎『決闘!高田馬場』の感想
三谷幸喜が染五郎から依頼されて構想した最初の段階から、堀部(中山)安兵衛の高田馬場の決闘を主題にして、疾走する歌舞伎を目指したと言う通り、全編ノンストップの約130分あまり、役者も観客も、疾走に疾走を重ねて、笑い、ほろりとし、泣き、そして楽しんだ芝居だった。

劇場内に入ると、幕もなくむきだしの舞台、装置も何もない。このような舞台で歌舞伎が本当に出来るのだろうか?と考えたのは杞憂だった。舞台後方が高くなっていて、黒い紗幕があり、見ているうちに黒御簾さんたちがだんだん入ってきて、音を出し始める。ちょうどオーケストラの演奏前のような雰囲気で、笛の人が吹いているのが音合わせでオーボエのようにも感じられて、苦笑。最初の演奏は、「バ、バ、バ、バ、高田馬場」と唄っているようだったが、なぜかここだけはマイクを使っていたので、音が割れて逆に聞き取りにくい部分があったのは少し残念である(補記 映像により確認したところ、これはパ、パ、パ、パ、パルコ歌舞伎と唄っていたのが正しかった)。

柝が打たれると、舞台装置が左右からせり出してきて、花道はないので、真ん中下手の扉から役者が出てきて、下手通路を通って舞台にあがる。その後小さな回り舞台を活用して、簡素な装置を四方に裏表でうまく使って、裏長屋の表と部屋の中を作り出していた。また、安兵衛が高田馬場に駆けつけるところは、白い幕(ブレヒト幕というらしい)を二段で多用し、スピード感溢れる場面転換を繰り返して、迫力を出していた。

役者は主役の三人は出ずっぱりで、二役・三役と早替りで大活躍・大熱演である。染五郎が呑兵衛だが面倒見がよく、長屋の人々に愛される、かっこいい安兵衛と中津川祐範というおかまっぽい道場主という対照的な二役で見せ、また笑わてくれた。勘太郎の大工又八は、安兵衛を愛するあまり裏切り、最後は安兵衛のために喜んで死ぬ役を汗もつばも飛び散るような大熱演で演じきった。ところどころ父勘三郎にそっくりだった。亀治郎も驚くような三役早替り。どこか真面目過ぎて、周りから浮いてしまう可笑し味のある侍小野寺右京と堀部ホリなどを描き分けていて、大奮闘のせいかやや声が枯れていて心配のところもあったが、口跡は猿之助そっくりで、台詞回しは段四郎そのまま。

他に五人の役者−萬次郎のおウメばあさんが今までのイメージを打ち破る適役で面白く、また高麗蔵・宗之助の夫婦役もこんなにうまかったかと思うような溌溂とした演技で、橘太郎のへぼ医者と錦吾の菅野六郎左衛門とともにしっかりと舞台を盛り上げていたのが強く印象に残った。

しかし、何よりも三谷脚本が観客を笑わせて、ほろりとさせて、そして惹き付ける練達の作劇術で、うならせた。全編少しも冗長な所がなく、飽きさせず、幕切れもまもなく高田馬場に着く寸前で終わるのも鮮やかなものだと感心した。

若干のネタバレ。最初の方で、染五郎が倒れて天水桶の後ろを通って壁をぶち抜いて倒れるが、これが実は替え玉の人形だろう。すぐにもう一役になって上手から出てきて、その後また安兵衛本人になって足を回収して現れるのは笑える。また、主役三人の人形劇もあり、面白い(この人形のイメージは、とくに亀治郎役については……てぬぐいぶろ……さんの記事をご覧下さい。傑作です)。また、亀治郎が勘太郎が打った釘を踏んでしまって、さかんに足袋の裏から抜こうとするシーンが再三出て来るのが、何とも言えず可笑しい。

そして、極めつけのビックリは、高田馬場に向かう時、幕を川に見立てて橘太郎などが渡るところで、水中との設定からつけ打ちさんが何と水中メガネとシュノーケルをつけている。是非お見逃しなく。

これは主演の染五郎・勘太郎が出ていたからでもないだろうが、野田秀樹作『野田版 研辰の討たれ』と並び現代を生きる作者による新作歌舞伎の傑作として、後世に残るものであろう。一歌舞伎ファンとして、このような作品に出会えたことを幸せに思ったのは大袈裟ではないと思う。
【2006. 03. 20 (月)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(13) | trackbacks(0) |
PARCO歌舞伎『決闘!高田馬場』の観劇
幕間なしの全130分、文句なしの面白さであっという間に終ってしまった感じである。この面白さを一言で表すのは難しいが、よく出来た三谷脚本、出演する役者の個性を十二分に引き出した演出、役者もそれに応えた熱演と早替わり、簡素な装置ながら巧みな場面転換など、見所は多く、気鋭の脚本家による新しい時代の歌舞伎の誕生に立ち合えた興奮と幸せを覚えた。
主役の染五郎、勘太郎、亀治郎が皆生き生きと動き演じていて、それぞれの持てる個性と才能を発揮しているのは言うまでもないが、萬次郎、高麗蔵、宗之助、橘太郎、錦吾も好演で支えていた。
【2006. 03. 19 (日)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(4) | trackbacks(0) |
コクーン四谷怪談北番初日観劇
歌舞伎座昼の部後、四谷怪談北番初日観劇にはしごする(^^;。
はじめて観た三角屋敷の場を含めて、休憩の15分を挟んでおよそ三時間半近くの舞台は、かなり中身のぎっしりとつまったものだった。主役の勘三郎、扇雀、笹野高史の二役早替わりだけでなく、いつもながらの串田和美の斬新な演出と装置が目を引いた。また今回はとくに黒御簾の代わりにほぼ全編に流れるアサヒナナオユキのジャズっぽい音楽が、この狂言にあっていたのは不思議だった。初日とあって渡辺えり子、福助・児太郎親子が観劇していた。三回のカテコ&スタオベがあった。
【2006. 03. 18 (土)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(2) | trackbacks(0) |
團十郎復帰会見「無間地獄から戻ってきた」
五月の團菊祭から舞台復帰する團十郎の復帰会見の模様が、各紙で紹介されている。

ニッカン・スポーツ
デイリー・スポーツ
サンケイ・スポーツ

成田屋通信でご本人が書いていた以上に過酷な闘病生活だったようで、「無間地獄から戻ってきた」という言葉には、余人の想像を絶する闘いがあったものと推察される。

舞台復帰が楽しみという團十郎の元気な姿を五月の『外郎売』で早く観たいものである。また、入院日記の続編があるようだから、貴重な日記と思うので、是非とも公開して欲しい。
【2006. 03. 16 (木)】 author : 六条亭
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