徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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【2018. 08. 18 (土)】 author : スポンサードリンク
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楽日の天守物語
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楽日の天守物語は、三回のカーテン・コールとともに感動的な幕切れだった。
前日もあったようだったから、ある程度期待はしていたが、三回それも三回目は歌舞伎座の満員の観客総立ちのスタオベである。
最初のカーテン・コールは、討手たちが全員並んで拍手に応える。次は歌女之丞、京妙、守若などの侍女たちとかむろたちである。それからは薪車、吉弥、猿弥、春猿、右近、門之助の順に満員の観客の盛大な拍手を受ける。そして主役の海老蔵、玉三郎が登場して、歌舞伎座内はいやがうえにも、興奮の渦に巻き込まれる。
三回目の観客総立ちのスタオベに、出演者も全員嬉しそうに応えて、鏡花祭の七月大歌舞伎は、舞台の充実度と興行的にも大成功のうちにめでたく千穐楽を終えた。
【2006. 07. 31 (月)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(8) | trackbacks(0) |
携帯を替えました
今まで使っていた携帯もなかなか使いやすかったけれども、2年半も使っているとやや機能が物足りなくなり、加えてカメラが故障してしまった。先日から値段とデザインの両方を満足する機種を探していたら、灯台下暗し地元のお店でMOVA→FOMAでも機種変更はかなり廉く、しかも今まで溜まっていたポイントを使ったら、実質0円で手に入ったようなものだった。これなら、もっと早く買い替えをすればよかったといささか後悔。

さてそれからが、マニュアルと首っ引きで操作機能を消化するのにアップアップである。同じN社のものでもどうしてこうも違う点が多いのかと愚痴も出て来るというものである。これは年寄りには全部覚えられないくらい高機能である。とりあえず、メールとカメラが使えればよいかと。後はゆっくりと使いこなしてゆこう。

とりあえず、自宅の愛読書の一部をカメラテストした画像を載せることをお許しいただきたい。

aidokusho
【2006. 07. 30 (日)】 author : 六条亭
| 日記 | comments(0) | trackbacks(0) |
七月大歌舞伎昼夜通し観劇
今日は奮発して昼夜とも一階一等席で観劇。三階席で観た後に、一等席で観ると、細部がまた違った角度で見えて、鏡花作品の別の側面が分かって来て興味深かった。
今日はまたいつもの観劇のお仲間に加えて、ブログでのお知り合い、Tさま、Nさまとも昼夜入れ替え時にはじめてご挨拶が出来た。
終演後、近くのお店で歓談していたら、お仲間の方がお知り合いの某役者さんを連れて加わりビックリ。舞台の思わぬ裏話を聞かせてもらい、話が盛り上がった。あまりに盛り上り過ぎて、写真撮影とサインをもらうのを忘れる始末(^^;。
【2006. 07. 29 (土)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(5) | trackbacks(0) |
ドビュッシーの夜想曲「雲」−天守物語の音楽
『天守物語』の邦楽器を主体にした唯是震一の音楽は、どこか哀愁を帯びていて、懐かしい。しかし、そのなかにモダンな響きもあり、もしやフランス音楽あたりが交じっているような気もしていたが、生来の怠惰、調べもしないまま、まもなく第三回目の観劇が29日に迫ってきた。

幸いいつもお邪魔するyukiさまの『ご機嫌!歌舞伎ライフ』の掲示板で、この情報をご教示いただいた。

玉三郎 舞台の夢 第二章

何とドビュッシーの『夜想曲』の第1曲「雲」が使われていたのだ。ラヴェルに比べて、あまりよきドビュッシーのリスナーではないためか、迂闊にも気がつかなかったが、これなら有名曲だからたしかCDを持っていたはずと積み上げているCDの山を探しまくったが、普段の整理が悪いつけが回って、見つけるまで一汗をかいてしまった(^_^;)。

しかし、ようやくJ・マルティノン指揮フランス国立管弦楽団のCD−BOXを探し出して、聴くことが出来た。まぎれもなく、「雲」の音楽が『天守物語』の随所に効果的に使われている!考えてみれば、姫路城の五重の天守を舞台にしたこの鏡花の傑作戯曲にこれほど相応しい音楽はないであろう。舞台装置もホリゾントに雲が流れ行くさまが映し出されるから、なおさらこの音楽はぴったりである。これでまた『天守物語』観劇の楽しみが増えた。

なお、あまりの『天守物語』の美しさ、素晴らしさに、予定外で楽日夜の部のチケットを買い足してしまった(^^ゞ。それも平日であるから、『天守物語』のみを観るために…。
【2006. 07. 27 (木)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(6) | trackbacks(0) |
ウィーン国立歌劇場初の『ナブッコ』発売予定
ヴェルディ/歌劇『ナブッコ』

ヴェルディの初期の歌劇『ナブッコ』は、聖書に題材を取ったもので、円熟期のような劇的な物語ではないが、序曲をはじめ合唱「行け、わが思いよ、金色の翼に乗って」などの有名曲が多い。ヴェルディの初期の傑作の一つであろう。カップッチッリが亡きシノーポリ(アバドと書いたのは誤りでしたので、訂正)指揮でタイトル・ロールを歌ったCDが愛聴盤であるが、今度出るルイージ指揮&レオ・ヌッチ(Br)のDVDが、ウィーン国立歌劇場初の『ナブッコ』上演の舞台とは、少々驚きである。

このDVD他を予約するためにCDショップに出向いたら、2枚購入したら20%割引の表示に釣られて、未購入のままだったドニゼッティの歌劇『連隊の娘』(ミラノ・スカラ座によるフランス語によるオリジナル上演版)やヴァントのブルックナーの交響曲第5番のDVDまでついつい手が出てしまった。安物買いの銭失いにならなければよいが…。
【2006. 07. 26 (水)】 author : 六条亭
| クラシック音楽 | comments(0) | trackbacks(0) |
中津川の明治座での勘三郎襲名興行
勘三郎襲名披露の地方巡業が芝居小屋行脚の記事を以前書いたが、実際の舞台の様子は?と思っていたら、岐阜県中津川の明治座での興行の様子が、地元の新聞記事が出たので以下に紹介しておく。

中日新聞記事

北陸中日新聞記事

地歌舞伎がさかんななかなか趣のある芝居小屋であるようだが、今まで歌舞伎関係者にもあまり注目されていなかったようで、大歌舞伎の興行は1951年以来とか。この勘三郎襲名興行をきっかけにして、歌舞伎の興行が頻繁にかかるようになればよいと思う。
【2006. 07. 24 (月)】 author : 六条亭
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七月大歌舞伎夜の部観劇二回目
携帯から二回目観劇の簡単な感想。『山吹』は途中やや意識不明になりましたが、笑三郎の長台詞からはばっちりです。最初観た時より主役三人の演技の彫りが深くなっていました。とくに段治郎は幕切れの苦悩に揺れる心が、より濃くなっていました。
『天守物語』は、もう言う言葉がないほど完璧な舞台になっていて、何度も観たいと思わせました。今日はとくに富姫が図書之助を思う台詞「まことの戀は心と心」「たった一度の戀だもの」が、とても哀切に響きました。
また門之助の舌長姥が土産の首を舐めるところは、滑稽味が増していて、笑いました。
【2006. 07. 23 (日)】 author : 六条亭
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半藤一利『日本のいちばん長い日』(決定版)
先日感想を書いた『ノモンハンの夏』でも少し触れた著者半藤一利氏の記念碑的な歴史ノンフィクションが文春文庫で発売されている。

半藤一利『日本のいちばん長い日』決定版(文春文庫)

太平洋戦争終戦の前日からの24時間を、多くの関係者に取材した貴重な証言を基に、終戦に反対する一部の陸軍軍人たちの反乱と天皇周辺、内閣政府関係者、玉音放送に関係した放送局スタッフなどの動きを綿密かつ丹念に綴る迫真の歴史ドキュメント。昭和天皇が自ら終戦を決断したいわゆる聖断のくだりを読んでも、いかに多くの国民が戦争の犠牲になっていることに心を痛めていたのかがよく分かる。先の『ノモンハンの夏』でも昭和天皇の軍部に対する不信感は根強いものがあったことが語られていた。

昨日の新聞報道でも靖国神社のA級戦犯合祀に対して、やはり昭和天皇は不快感を持ち、以降靖国参拝を行っていなかったことが関係者の残した記録メモで明らかになった。既に終戦から61年を経過して、戦争に対する記憶が風化しようとしている今でも、靖国神社をめぐる問題は相も変わらず議論が対立したままである。九月に退任を表明している総理大臣も、参拝は個人の判断で行うとしている。あまり政治的な議論に立ち入るつもりはないが、八月十五日が近づくたびに、戦後生まれで戦争体験はないものの、あの戦争についての歴史的事実は正確に国民の記憶として残しておき、そのうえで靖国神社参拝問題を考えれば、答えは自ずから明らかであると思う。そういう意味では、この『日本のいちばん長い日』(決定版)は、その基本的な資料としても永久に読み継がれるべき名著だと思う。
【2006. 07. 21 (金)】 author : 六条亭
| 読書 | comments(0) | trackbacks(0) |
上村以和於氏の今月の歌舞伎劇評
雑誌『演劇界』などで歌舞伎劇評の健筆をふるっている演劇評論家の上村以和於氏の日本経済新聞の今月の劇評が、昨19日の夕刊に掲載された。これで各紙の劇評が出揃った。泉鏡花の作品四本で公演を行っている今月の歌舞伎座の情報は折に触れて(というより殆んど連日であるが)書いている。観る方も初日が開くまで期待と不安が交錯していたけれども、実際の舞台は予想を越える鏡花の耽美の世界が現出されていて、多くの観客を魅了している。それを反映するかのように各劇評もおおむね好評である(辛口の劇評で知られる「渡辺保の歌舞伎劇評」も昼夜それぞれ分けて書いていて、しかも夜は「天守物語」にほぼすべてあてて激賞しているから、まことに異例である)。日本経済新聞の夕刊は意外に読まれていないので、以下、「泉鏡花特集、玉三郎と海老蔵の美」と題された上村以和於氏の劇評のうち、玉三郎と海老蔵に触れた部分を抜粋して紹介する。

泉鏡花の作品四本だけで歌舞伎座が本公演を行うというのは、開場以来百二十年歴史で空前のことだろう。しかも人気はは上々。役者・興行のあり方、すべての点で歌舞伎が大きく変わりつつある。が、これも歌舞伎なのだ。(中略)
玉三郎主演の二本は戌井市郎。いずれも海老蔵を相手役に独自の美の世界を構築する。「海神別荘」は玉三郎以上に海老蔵の存在感が際立つ。六年前の初演時にはフレッシュな公子だったが、今回は海底の世界を支配する王者の趣だ。玉三郎の美女は死を賭けて主張する最後の場面に独特の世界が広がる。
「天守物語」はグランド歌舞伎の安定感と爛熟の極みの玉三郎の美の世界で、完成度は抜群。まさに女帝の趣だ。海老蔵の図書之助は原作に美丈夫と指定のある通りだが、初演・再演時の時分の花の新鮮さから、芸で見せる端境の時期にある。それはそれで魅力的であり、今後どう演じてゆくかに興味をそそられる。(後略)

玉三郎主演の二本は自らも共同で演出にあたっている点が漏れているのは正確を欠く憾みがあるが、おおむね大変共感できる劇評である。猿之助一門の笑三郎、春猿がそれぞれ主演した「山吹」「夜叉ヶ池」も好評である。とくに「山吹」の歌六の人形使いは、難役であるが殊勲賞ものと最後に触れているのは我が意を得たりの感がある。
【2006. 07. 20 (木)】 author : 六条亭
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七月大歌舞伎昼の部観劇
七月看板

今日は昼の部初観劇。チケットも売り切れで幕見も長蛇の列だった。詳しい感想は追って書くとして、印象的だったことを簡単に記す。

『夜叉ケ池』は、噂にたがわず春猿の二役が目に付いた、とりわけ白雪姫が妖怪の眷属たちを引き連れて、堂々たる主役ぶりである。最近の好調さを歌舞伎座の大舞台でも見せてくれた感じである。

『海神別荘』は、海底の舞台設定、美女(玉三郎)と公子(海老蔵)の衣裳、舞台上手にハープを置いて演奏させるなど、歌舞伎としては異色な点ばかりである。玉三郎はアマテラスの時を思いださせるような純白の豪華絢爛たる衣裳で、黒を基調とした海老蔵のタイツ姿とは、これまた好一対の美男美女である。

笑三郎の女房が分をわきまえながらも存在感があり、歌女之丞や京妙などのヴェテランを中心にした八人の侍女たちも華やかさを添えていた。御殿女中風の衣裳やかつらが違和感がなかったのも面白い。猿弥の僧都、門之助の博士も好演。
【2006. 07. 17 (月)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(9) | trackbacks(0) |
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