徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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【2018. 08. 18 (土)】 author : スポンサードリンク
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寝込んでしまったGW
カレンダー通りのGW。いろいろ臨時の、それでいて重要な仕事が重なって飛び込んできた四月中の溜りに溜まった疲れがどっと出たようで、風邪をひきこんでこの三日間寝込んでしまいました。もっとも、27日の例のチケット争奪戦に完敗したことも影響しているようです(^^;。
【2007. 04. 30 (月)】 author : 六条亭
| 日記 | comments(4) | trackbacks(0) |
世界的なチェロ奏者&指揮者のロストロポービチ氏死去
ロシアの世界的チェロ奏者で指揮者でもあったムスティスラフ・ロストロポービチ氏が27日死去したニュースが飛び込んできた。

asahi.com記事

世界に名だたるチェロ奏者であるばかりでなく、指揮者としても一流で、日本にも馴染みが深い。また音楽のみならず、旧ソ連と政治的にも対立して、作家のソルジェニーツインを保護するなど人権回復などに努めた。盟友エリツィン大統領の死後4日後の死去だったのも奇しき因縁か。合掌。
【2007. 04. 27 (金)】 author : 六条亭
| クラシック音楽 | comments(4) | trackbacks(0) |
第34回俳優祭の主な出演予定俳優の発表
明日が電話予約によるチケット発売日である第34回俳優祭の特設ページで、主な出演予定俳優(4月25日現在)がアップされていた。

第34回俳優祭 主な出演予定俳優

出演者に名前がなかった勘三郎が夜のみ出演予定とあり、また御曹司たちが多く夜のみ出演となっている。また澤瀉屋一門の出演もあるから、それにしても豪華な出演予定メンバーである。これなら昼夜同一演目でも両方とも観たくなる。まあ、こんなことをブログで書くと、明日のチケット争奪戦がますます激しくなり、自らの首を絞めるようなものであるが…(^^ゞ。
【2007. 04. 26 (木)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
『男女道成寺』『菊畑』−二代目中村錦之助襲名披露昼の部の感想(その二)
大変遅くなってしまったが、昼の部の感想の続きは、簡単にまず注目の『男女道成寺』から。

『男女道成寺』

『京鹿子娘道成寺』を男女二人に書替えたもの。仁左衛門は白拍子桜子実は狂言師左近であり、勘三郎の花子との共演が期待通り楽しめる。釣鐘が真ん中に吊るしてあり、二人道成寺のように花子・桜子が登場する。仁左衛門は実は狂言師であるから、赤の白拍子の衣裳の下は既に狂言師を着込んでいるから、ややいかつい感じがするが、勘三郎と並んでも十分な美しさである。しかし、仁左衛門の本領はやはり狂言師。所化たちから狂言師と見現されてからは、愛嬌たっぷりで楽しそうに踊っていた。

勘三郎の花子は、襲名の舞台ではいささか粗っぽく感じた部分もあったが、今回の花子は、柔らかさ、たおやかさが十分で、道成寺舞踊の本質を凝縮して見せてくれたように思う。二人の相性は、背格好から言っても左近と花子となってからがちょうど良い。所化以外にも花四天も出ての絡みもあり、蛇体に変わっての幕切れも二人のぶっかえりの衣裳が対照的で、華やかであった。

『菊畑』

春の季節に菊が舞台一杯に咲き誇るこの『菊畑』が出るのはいかがなものか?と思ったのであるが、この狂言は初代の錦之助が歌舞伎界から映画に行く時に虎蔵を演じたゆかりの演目だそうである。この虎蔵実は牛若丸が姿をやつしたという設定だから、若衆の色気と源氏の貴公子の品格の両方を見せなければいけない難しい役である。過去に観た時に印象に残った虎蔵は梅幸くらいである。だから今回新錦之助は、荷が重いように思ったが、期待以上の出来で、はんなりとした柔らかさもよく出ていた。

吉右衛門の智恵内実は鬼三太、富十郎の吉岡鬼一法眼と兄時蔵の皆鶴姫が周りを固めるから、大変水準の高い上質の舞台に仕上がっていた。今まで『菊畑』を観て、あまり面白いと感じたことがなかったが、今回はこの狂言を見直した。吉右衛門が繻子奴姿で、ユーモアと愛嬌溢れる。富十郎は右膝を痛めたとのことで、通常の花道からの出を上手からに変更していたが、台詞はとても貫禄あるもので、吉右衛門とのやり取りは丁々発止の面白さがあった。

歌昇と子息隼人も加わっての劇中なかばの口上は、夜の部の大人数とはまたひと味違った家族的な温かさを感じるものだった。
【2007. 04. 25 (水)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(2) | trackbacks(0) |
第13回稚魚の会・歌舞伎会合同公演の演目と配役
毎年8月に開催される稚魚の会・歌舞伎会合同公演の演目と配役が、中村梅之さんのブログで発表されていた。いつもならA班・B班に分かれて、同一演目をダブルキャストで演じるのであるが、今回はシングル・キャストのC班もあり、三部制とのこと。

梅之芝居日記 お待たせしました『合同公演』!

【公演日】 8月22日(水)〜26日(日)
【場所】 国立劇場 小劇場
【開演時間】11時・2時半・6時の 3部制 
但し22日(水)は11時の回のみ・26日(日)は11時、2時半の回のみ

詳細は上記リンクをご参照いただきたいが、名題の役者さんと名題下の役者さんの貴重な勉強会で、今回は歌舞伎十八番の『勧進帳』が市川宗家團十郎の許諾を得て、上演されることが注目される。このような勉強会で出るのはかってないことのようである。個人的にはC班で舞踊『今様須磨の写絵』が京妙さん、玉朗さん、東志二郎さん、新七さんの四人で踊るのが楽しみである。
【2007. 04. 24 (火)】 author : 六条亭
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原武史『鉄道ひとつばなし 2』を読む
評価:
原 武史
講談社
¥ 777
(2007-04-19)
先日書いた原武史『鉄道ひとつばなし2』を早速読んだ。いや〜、まことに面白く、あっというまに読み終わってしまった。もともと講談社のPR雑誌『本』に連載されているものをまとめているから、一編が気楽に読めるうえに、内容が濃い。著者の専門分野からの天皇と東京の関係からみた鉄道や、思索の源泉としての鉄道の章などなど示唆に富むエセーも多い。この書が通常の鉄道ものの本とは一線を画している所以である。

しかし、固いはなしばかりではない、「日本の鉄道全線シンポジウム」や、鉄道趣味の「四天王」など、お遊びやパロディも豊富で、著者が政治思想史の学者とは思えない愉しさ、面白さに溢れてもいる。

若干余談であるが、東武鉄道がJR東日本と組んで新宿から日光・鬼怒川に走らせている特急「スペーシア」が、今年のゴールデンウィーク中、横浜始発の臨時特急が出るとのこと。

鬼怒川・川治温泉だより

実はこの点についても、本書では「そのうち、逗子発新宿経由東武日光ゆきなんて特急ができるかもしれません」と「日本の鉄道全線シンポジウム」の章でJR湘南新宿ラインに語らせて予想している点にもなるほどと感心してしまった。
【2007. 04. 23 (月)】 author : 六条亭
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「絵本カブキッズ」さんの黒衣さがしゲーム
本HP「六条亭雑記」でも相互リンクいただいている「絵本カブキッズ」さんは、歌舞伎の衣裳がどのように出来上がるかの製作過程がつぶさに、しかも写真やイラスト入りで解説されているので、歌舞伎ファンには楽しく、また観劇の参考になるサイトである。最近はブログ「きままに写楽」の更新も頻繁で、さらに楽しみが増えた。

さて、サイト名が「カブキッズ」とあるように、歌舞伎の有名な登場人物を可愛いカブキッズとして紹介されているが、その「勢揃い!カブキッズ」のなかに黒衣が隠れていて、黒衣を探しながら黒衣が持っているキーワードをならべると歌舞伎に関係した言葉になるという「黒衣さがしゲーム」がある。

「黒衣さがしゲーム」

答えをメールで送ってと正解すると返信メールで歌舞伎衣裳の写真をプレゼントいたしまだけるそうだから、関心のある方は是非挑戦して歌舞伎衣裳の写真を集めてはいかがでしょうか?
【2007. 04. 22 (日)】 author : 六条亭
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バッハ・ヘンデル−クラシック音楽の思い出(その二)
クラシック音楽の思い出(その一)に続いて、J・S・バッハ、ヘンデルを聴き始めた頃の思い出である。

ヴィヴァルディと並行して聴いたのが、J・S・バッハの代表的な管弦楽作品である『管弦楽組曲』と『ブランデンブルグ協奏曲』であったのは初心者としては当然ながら、親しみ易い曲ばかりで、出会いとしては幸運だったように思う。『管弦楽組曲』は、今ではマイナーになってしまったが、K・リステンパルト指揮ザール室内管の小ぶりでありながら、きっちりとまとまったLP盤を愛聴した。当時はミュンヒンガー指揮の演奏が評判が高かったが、音が厚過ぎるような気がして、バッハには合わないと感じた。その思いは、後にピリオド楽器の出現と隆盛で、自分の感覚がそれほど見当違いでなかったことが分かった。

その点ではパイヤール室内管弦楽団も現代楽器によるものでありながら、フランス人演奏家によるものであるから、堅苦しく分厚いドイツの演奏家たちに比べると、華やかで輝くような演奏だった。アンドレ、ランパルなど当時考えられる名手たちが競演した『ブランデンブルグ協奏曲』の全曲は、発売前からワクワクして聴いた新譜であり、長い間の愛聴盤となった。これらの曲では通奏低音で活躍していて、とくに『ブランデンブルグ協奏曲』第5番では、チェンバロ協奏曲とも言われるように、チェンバロの繊細でかそけき音色に惹かれて、『ゴルドベルグ変奏曲』、『イタリア協奏曲』、『イギリス組曲』などのチェンバロの独奏曲もあわせて聴き、この楽器による演奏でずいぶん癒されたものである。

ヘンデルも管弦楽の名作として名高い『水上の音楽』と『王宮の花火の音楽』を、同じパイヤールの演奏で繰り返し聴いた。ただし、この二つの曲はもっときりりと引き締まった演奏の方がいいのではと思ったが、いろいろと聴いてもほかにこれぞと言った演奏盤に出会わなかったから、これも待望していた演奏はJ・E・ガーディナーのものまで待たねばならなかった。

ヘンデルと言えば、誰でも『メサイア』のハレルヤ・コーラスは聴きかじったことがあるであろう。私も最初は声楽曲・宗教曲は手が出なかったが、何故かこの曲だけは無性に聴きたくなり、はじめて手に入れたのがピーチャム指揮の演奏盤であった。LPではボックス入りの3枚組であったが、廉価盤だったので、購入できた。ただちに聴いていっぺんで合唱と管弦楽の織り成す壮麗な世界にはまった。もっとも、その演奏が今では考えられないような、大編成のオーケストラ用にグーセンスによって編曲された版によるもので、原曲から見れば派手すぎるものだったことは後に知るが、それでもこのピーチャム盤の与えた影響は大きかったように思う。それが、ヘンデルの多くの知られざるオラトリオを聴くきっかけになっているからである。
【2007. 04. 21 (土)】 author : 六条亭
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原武史『鉄道ひとつばなし2』の刊行
なかなか鉄道旅行も思うように出来ない身にとって、たまに鉄道関係の本を読むのも楽しみの一つである。以前講談社現代新書で著者のことをよく知らず、原武史『鉄道ひとつばなし』を題名にひかれて何気なく読んで驚いた記憶がある。著者が主に大正時代を中心とした日本政治思想史を専攻する学者であったからだ。

『大正天皇』の著書もあるこの人に鉄道趣味は年季が入っているばかりでなく、皇室と鉄道の関係やひかり・のぞみのルーツなど歴史に根ざしたエセーばかりでなく、急行・特急・通勤快速についてなど身近な鉄道の話題もあり、非常に幅の広くかつ新しい視点からの鉄道エセー集になっていて、目からうろこが落ちる思いがした斬新な本だった。

その続編が出版される。

原武史『鉄道ひとつばなし2』(講談社現代新書)

目次の内容を見ても、「日本の鉄道全線シンポジウム」など面白そうなものが並ぶ。この続巻も期待できそうである。
【2007. 04. 19 (木)】 author : 六条亭
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『宮尾本平家物語』全4巻を再読する
評価:
宮尾 登美子
朝日新聞社
¥ 9,240
(2005-01-31)
現在朝日文庫で全4巻が文庫化されているが、中島千波の装画と中島かほるの装幀が歴史絵巻の雰囲気豊かで素敵であるので、このハードカバーの初版をあげた。

この全4巻を通読した感想を簡単にまとめるのは至難の業である。それは作者独特の和文脈の語り口による平家一門の興隆から栄華、そして急激な没落までの物語の世界に浸りきると、あたかも登場人物たちと同じ時代に生きて、ともに喜びと哀しみを味わっているが如く感じるからである。作者は「あとがき」で週刊誌連載中読者から「むずかしすぎる」「長すぎる」との批判があり、それは事実である、と肯定している。しかし、他方原・平家物語の文章の美しさをあえて残そうとしたこと、また千人にものぼる登場人物たちを描き切るのには、まだこの全4巻では十分に描ききれていない、とも言っているが、まったく同感である。私の目から見ても、もっと膨らませて大長編にしてもよい題材と世界だったと思う。

しかし、それを割り引いてもこれは作者がその持てる力をすべて投入して書き上げた渾身の歴史傑作長編であり、自らの名前を冠しただけのことはある。この作品を書くにあたって作者は最新の歴史研究成果を十分参考にして書いたようであるから、ここでは以下2点ばかり触れておきたい。若干のネタバレであるが、ご了承下さい。

○ 清盛が白河法皇のご落胤であること
これは清盛本人が、世が世ならば一天万乗の君になりえた可能性もあり、後白河法皇を幽閉して、事実上の政治の実権を握ったことにもつながっている。しかし、長男重盛に先立たれてからは、有力な後継者を失い、急坂を転げ落ちるように、平家一門の没落がはじまるのは、この驕りとも言える清盛の強引な振る舞いにも原因があったであろう。

○ 壇ノ浦で入水した安徳天皇は実は弟の守貞親王だった
つまり守貞親王が安徳天皇の身代わりになり、安徳天皇はその後守貞親王として後白河法皇から愛される。しかも、一旦は出家までしながら、弟後鳥羽法皇が承久の乱により配流となり、急遽後高倉院として院政を執るまでに至る。院の早世により、それは短期間であったが、平家の血筋を天皇家に残そうとした清盛の妻時子たちの思いを神が助けたと平知盛の妻で、守貞親王の養い親でもあった明子(あきらけいこ)が見届けたのである。物語の後半の事実上の主人公がこの時子であったことも肯ける。これはまだ仮説かもしれないが、歴史上十分ありうるifである。

このような刺激的な説も包含しながら、宮尾本平家物語は大河の如く流れてゆく。読者はただ作者の自在な語りに身を任せれば、一つの世界を生きたような錯覚にとらわれるであろう。
【2007. 04. 18 (水)】 author : 六条亭
| 読書 | comments(6) | trackbacks(0) |
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