徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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【2018. 08. 18 (土)】 author : スポンサードリンク
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満開の歌右衛門の紅梅
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昨年も写真を掲載した六代目歌右衛門ゆかりの紅梅がちょうど満開です。とても馥郁としたよい香りが漂っています。
【2008. 02. 28 (木)】 author : 六条亭
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『連獅子』、押戻し付き『京鹿子娘二人道成寺』−松竹座特別舞踊公演の感想
今回の松竹座特別舞踊公演は、立女形として地位を揺るぎないものとしている玉三郎が、しばしば行う単独の舞踊公演ではなく、今華ある若手人気役者の海老蔵、菊之助、さらには尾上右近も加えて、座頭として行った大変贅沢な公演であったと思う。ある意味では最近玉三郎が力を入れている若手への芸の伝承と育成をも兼ねていたであろう。それにしてもこの顔合わせによる『連獅子』は今後観る機会はあるだろうが、押戻し付きの『京鹿子娘二人道成寺』は、もしかして二度と観られないような伝説的なものになる予感がする。

観劇当日は千穐楽であったためであろうか、上手桟敷には、舞妓さんなど綺麗どころが並び、ただでさえ特別な楽日が、なお一層華やぎが増していた。

『連獅子』

先月の幸四郎・染五郎親子の共演によるものを引き合いに出すまでもなく、勘三郎も頻繁に親子で踊り、最近はもっぱら親子により踊るものばかり観ている。

そういうなかで、今回の海老蔵と尾上右近による連獅子は、大変新鮮だった。二人がストレートに自らの持味を出していて、丁々発止と渡り合うような緊張感があったから、観る方も力が入った。海老蔵は、前シテの容姿や佇まいがますます祖父十一代目に似てきたように見える。舞踊にしては表情を変えすぎる点も散見したが、後シテのかっと睨んだ目も含めて、成田屋ならではのものだった。

尾上右近は若さに似ず踊りの切れ味が鋭いことは定評があるが、ここでも足拍子も爽快で、メリハリのきいた力強い踊りには感心した。

後シテの毛振りも息のあった豪快な振りを披露してくれた。

『京鹿子娘二人道成寺』

さて、お目当ての二人花子の二人道成寺、平成十六年の初演から進化をして二年毎に再演され今回は三回目。二回目は、シネマ歌舞伎にもなった画期的な道成寺もの舞踊である。

二人で一つの魂、光と影の花子を二人で一緒に踊り、また踊り分ける工夫は、菊之助の踊りがまた一段と成長したことにより、さらに美しさに磨きがかかり、眼福というありきたりの言葉ではとても十全には表現しつくせないような、今咲き誇る満開の花を堪能した。

押戻し付きで以前と変わったところは、藤色の衣裳でただ頼めを踊った菊之助が、引き抜いて下手へ行くと、玉三郎が現われて二人で鈴太鼓をつかうのだが、今回は菊之助一人が踊って、鐘入りとなる。花道から鱗四天が登場して、本舞台での所作ダテの後鐘を引き上げると、そこには蛇体となった玉三郎がいる。鱗四天と絡みながら花道へ行くと、菊之助も蛇体となってスッポンから現われる。丁度最初の道行の逆の形で、蛇体への変化を大変うまく処理していた。

海老蔵の大館左馬五郎は、歌舞伎十八番らしい強烈なバワーとオーラを感じさせた。この三人が本舞台に揃うだけで、なんと舞台が狭く感じられたことか!

幕切れは二人花子の蛇体が鐘にあがっての見得。玉三郎が鐘の綱につかまらず、見得をしていたのには驚いた。定式幕が閉まった後、鳴り止まぬ盛大な拍手にカーテンコールが一回あったのは、昨日の記事に追記したとおりである。松竹座にはじめて遠征した甲斐のある充実した舞台に満足して、帰途についた。
【2008. 02. 27 (水)】 author : 六条亭
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特別舞踊公演@松竹座楽日観劇
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松竹座初遠征で、楽日観劇に来ています。もう間もなく開演です。楽日がどのように盛り上がるか、楽しみです。

(取り急ぎ一回あったカーテンコールの様子のみ携帯から追記します)
押戻し付きの華やかな幕切れの後、鳴り止まぬ盛大な拍手に定式幕が開き、玉三郎さんを真ん中に、下手に海老蔵さん、上手に菊之助さんが立っていて、三方に御礼をして緞帳が下りました。

なお、所化の頭の菊十郎さんが、聞いたか聞いたかの時、今日は道頓堀の芝居小屋が千穐楽なのを聞いたかと申しておる、と楽日らしいお遊びの台詞がありました。また、今日の私の席は花道近くでしたから、所化さんから手拭いをキャッチしました。
【2008. 02. 26 (火)】 author : 六条亭
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東急大井町線の急行運転と新型車両6000系
東急新型車両6000系

ローカルな話題で恐縮であるが、東京急行電鉄の大井町線が3月28日(金)から、大井町〜二子玉川間で急行電車の運転を開始する。

大井町線の急行運転開始(東急電鉄HP)

急行電車の運転開始により、朝ラッシュ時で従来24分の所要時間が18分と6分短縮されるとのこと。もっともこれは混雑をきわめる田園都市線から乗客を大井町線へ誘導することを目的としているのだが、肝心の大井町線の溝の口までの複々線化、延伸が2008年中ということで、どこまで効果があるかは実際に急行運転が開始されてみなければ分からないであろう。

それは別として、この急行運転のために東急は新型車両を導入するという力の入れようである。上記HPに載っている6000系車両は従来長津田車庫にあったのを遠くから見ていたが、今日は既に二子玉川駅の一つ先の駅である二子新地駅に2編成が繋留されているのを間近に見ることができた。なかなか鮮やかで大胆な配色と個性的な前面の顔を持つ楽しい車両である。これなら一度はこの急行電車に乗ってみたくなる。

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【2008. 02. 25 (月)】 author : 六条亭
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シャイー&ミラノ・スカラ座の歌劇『アイーダ』(DVD)
アイーダ

これはやはり待っていた甲斐のあった豪華な『アイーダ』であった。イタリアの演出家というより世界的な巨匠演出者のゼッフィレッリが演出が、昨今では珍しいほどヴェルディが書いた歌劇に忠実で、オーソドックスなものである。古代エジプトをそのまま再現したような豪華絢爛たる舞台装置と衣裳、そして大群衆を観ているのみでも、十分目を楽しませてくれるが、加えてシャイーが指揮するミラノ・スカラ座の管弦楽団と合唱団の繰り広げる音楽の何と輝かしいことか!

歌手もアイーダ役のウルマーナとアムネリス役のコムロージは、その実力を十二分に発揮した歌を聴かせる。ラダメス役はあのアラーニャ。実はこの公演の映像は、2006年12月7日のシーズン開幕初日のもので、アラーニャもまずは期待通りの歌唱だったと思うのだが、二回目の公演でブーイングが出て、怒ったアラーニャが途中で役を降りてしまったといういわくつきのものである。そんなスキャンダルは別にして、このDVDは恐らく『アイーダ』の定番のDVDと高く評価できるであろう。

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【2008. 02. 23 (土)】 author : 六条亭
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『口上』『春興鏡獅子」−初代松本白鸚二十七回忌追善二月大歌舞伎夜の部の感想
昨日観劇した夜の部の感想から。

『口上』

初代松本白鸚と言っても、幸四郎の名前を息子の当時染五郎に譲って襲名してからまもなく亡くなったから、私の記憶の中ではどうしても幸四郎(八代目)という名前が強く刻み付けられている。今回の追善興行が二十七回忌と聞いても、そのような長い年月が経過したとはにわかには信じられなかった。比類ない時代物の役者であって、戦後歌舞伎を、兄十一代目團十郎、弟二代目松緑の三兄弟で支えてきたことは、間違いない。

その意味でこの追善興行の意味は評価できるし、口上が最近のように大人数居並ぶというものでなはく、親族のみ(雀右衛門、吉右衛門、松緑、染五郎、幸四郎)五人であったのも、白鸚好みと幸四郎が言っていたように、追善の口上に相応しく温かく、大変いいものだった。ただ、唯一團十郎がこの場にいてくれたらなおさらよかったと思うが。しかも、舞台の襖絵は、絵を得意とした白鸚の「松の寿」を大道具さんが書いたものというのも追善に花を添えていた。

幸四郎は、白鸚を大変やさしい人だったこと(夫人がヴァレンタイン・チョコを送った巡業先を「松江」と覚えていて、夫人が大喜びだったという晩年のエピソードが披露されていた)、そしてまた大変ガマン強い人だったことも手術のエピソードを交えて話していたが、まさに私の記憶のなかにある幸四郎のイメージそのままであったことが懐かしい。

私は中学から大学時代に、『勧進帳』の弁慶、『仮名手本忠臣蔵』の由良之助や『菅原伝授手習鑑』の松王丸などを観たはずである。しかし、ちょうど一門の東宝専属事件もあり、そう多くの舞台を観たとは思えないが、とにかく存在感のある重量級の役者であった。一番記憶が鮮明なのは吉右衛門が口上で話したように、今月昼の部に出ている『積恋雪関扉』を、当の吉右衛門の二代目襲名披露として帝国劇場の新装開場(昭和41年10月)で踊った時である。歌右衛門が付き合って出演し、大伴黒主を幸四郎、歌右衛門が小町姫、墨染の二役、宗貞を吉右衛門が演じた。古径で、かつ大変こってりとして濃厚な関の扉であって、以降この舞踊を観るたびに思い出すほどである。

また白鸚は、今は吉右衛門が引き継いだ『鬼平犯科帳』の初代長谷川平蔵であり、このテレビドラマでも、原作をよく生かして、お茶の間のファンを惹き付けたと思う。

さて、口上では幸四郎が今回の追善の演目は、白鸚が得意にした演目を並べたと言っていたが、時代物に偏りすぎで、かつ昼夜の演目のバランスが悪く、決してよい選択だったとは思えない。とくに『熊谷陣屋』は、主な配役が平成十八年十月と同じだったのは、いかがなものかと思う(相模は、芝翫休演のため、福助が代役。しかし、これとても昨年の秀山祭で福助の相模を観ているから、変わり映えしない)。

ただ、夜の部にただ一つ、染五郎の『春興鏡獅子』を入れてあったのは、よかったと思う。これは白鸚没後であるが、染五郎が子供歌舞伎で一度だけ鏡獅子を踊った時に、二代目松緑が観て「高麗屋にも弥生を踊れる役者が出たな」と、感慨深げだったことによるとの幸四郎の口上であった。

『春興鏡獅子』

染五郎は少年期は女形を演じることが多かったから、最近こそ立役が中心だが、この舞踊の大曲も危なげなく丁寧に踊る。御小姓弥生の清潔な色気が出ているのがいい。川崎音頭の部分はもう少し柔らか味があってもいいが、全体としては舞台映えする美しさも含めて、大変結構なものだった。

後半の獅子の精は、先月の『連獅子』から二ヶ月連続の毛振りとなるが、豪快に見せた。打ち出しはやはりこのように華やかな舞踊が、気持ちよく終わっていいものである。

富十郎が中心の『寿曽我対面』は、どうしたことか緊迫感がなくややすきま風吹いていた感じである。橋之助の十郎と三津五郎の五郎がアンバランスだったことにもよるかもしれない。橋之助がニンではなかったことから来ていると思う。『熊谷陣屋』は、上記の通り繰り返し観ていて目新しさもないので、今回の感想は略す。

【2008. 02. 22 (金)】 author : 六条亭
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二月大歌舞伎夜の部観劇
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何やかやと雑用に取り紛れ、二月大歌舞伎は三日に昼の部を観たまま観劇感想もまとめられないうちに、もう二月の後半になってしまいました。

昨夜三階最前列の良席を確保出来ましたので、これから夜の部観劇です。熊谷陣屋の相模は芝翫さんがまだ休演していますから、福助さんの代役のままです。来月の出演予定もあるので、大事をとっているのでしょうが、少し心配です。

しかし、昼の部の終演は遅いです。今午後四時過ぎですが、ようやく観客の方が劇場内から出て来始めました。
【2008. 02. 21 (木)】 author : 六条亭
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山崎豊子『不毛地帯』(全四巻)を読む
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シベリア抑留篇
この一巻目がすべて
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昨年も『華麗なる一族』のテレビドラマ化で知られた山崎豊子は、大学病院の腐敗を描いた『白い巨塔』や戦争を扱った『二つの祖国』と『大地の子』など豊富な取材をもとに多くの力作・傑作を書いている。しかし、私は元大本営の陸軍作戦参謀だった壱岐正(故瀬島龍三氏をモデルにしたと言われる)を主人公にして、シベリア抑留と帰還後の商社での国内外での活躍と苦悩を描いたこの作品が、その世界をまたにかけたスケールの大きさと取り上げている主題から最高傑作だと思う。

今回読み返しても、原稿用紙で五千枚にものぼる大長編にもかかわらず、一気に読み通した。戦争責任はあったにしても、多くの軍人が戦後ソ連によって不法に酷寒の地シベリアに長期間抑留され、不当な強制労働をさせられていた惨状をこの作品で作者がつぶさに描いていることは特記してよいことだろう。まさに白い不毛地帯である。

ようやく十一年の抑留生活から帰還し、まだ繊維商社と言われた近畿商事の社長に見込まれて、嘱託で入社して以降、否応無しに自衛隊の次期戦闘機にかかわる商戦に関与して、その緻密な頭脳を駆使して、契約を勝ち取ることができたが、陸軍時代の同期を死に追いやってしまうという心の傷を受ける。このあたりはロッキード事件を先取りした激烈な商戦と政治家の関係を抉り出している。

その後、主人公は異例の栄進を遂げ、専務・副社長にまで登りつめる。その間、日米の自動車提携問題や中近東での石油開発などの大プロジェクトを、秀れた部下を巧みに使って、手がけて成功する。オイルショック以前に日本の石油確保のために独立系の石油会社と組んで独自に掘り当てようとする試みは、一商社の利益もさることながら、太平洋戦争でも石油問題で失敗したという教訓を生かして、国のためという壮大な意気込みを感じる。

しかし、何よりもこの作品の魅力は、やはり主人公の陰影はありながらも清々しい生き方であろう。陸軍中将の娘で女流陶芸家との恋も、彩りを添える。石油掘削の成功を花道に恩ある社長に引退を迫り、自らも辞す出処進退の鮮やかさは、いつも自分の戦後は「生きて、歴史の証人となれ」という先輩軍人の言葉に励まされて生きてきたが、商社での栄進は常に本意ではなかったのであったろう。最後はシベリアに眠る同胞たちの慰霊のためにに向かって旅立つところで、この物語は終わる。

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【2008. 02. 20 (水)】 author : 六条亭
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東京メトロ副都心線は6月14日(土)開業予定
東京で建設されている地下鉄の最新、そして当面は最後になる予定の副都心線の開業予定日が6月14日(土)であることが、車内広告で掲示されていた。東京メトロのHPにも以下のようなニュースリリースがアップされていた。

東京メトロ・ニュースリリース

これによると、副都心線の運行は和光市〜渋谷間で行われ、当初の予想通り東武東上線と西武池袋線からの乗り入れがある。また平成24年度には東急東横線との相互乗り入れも予定されているので、首都圏の一大ネットワークが形成されることになる。

なお、注目されるのは池袋〜渋谷間で急行が運転されることで、急行運転で11分、各駅停車で16分程度ということは、今のJR東日本の湘南新宿ラインと埼京線が11〜12分で、山手線が16分程度で二駅間を運転していることから、これに対抗できるよう急行を運転するものと思われる。停車駅は、新宿三丁目のみであろうか。

副都心線のサイト

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【2008. 02. 18 (月)】 author : 六条亭
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多摩川から見える富士山
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今日も東京は快晴で、空気が澄んでいます。東京23区の南西部と神奈川県との県境を流れている多摩川からも、今日は雪をいただいた美しい富士山を見ることが出来ました。

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【2008. 02. 18 (月)】 author : 六条亭
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