徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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【2018. 08. 18 (土)】 author : スポンサードリンク
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来年三月、六月の国立劇場の公演
少々アップするのが遅くなったが、国立劇場の来年三月の花形若手歌舞伎と六月の歌舞伎鑑賞教室の公演内容の詳細が国立劇場のサイトに発表されていた。

三月 花形若手歌舞伎

通し狂言『新皿屋舗月雨暈』 四幕六場
−お蔦殺しと魚屋宗五郎−

またもやかと思った魚屋宗五郎が、前半のお蔦殺しから出るのは、私もはじめてである。松緑がお祖父さんの二代目松緑の当り役に挑戦するであろうことも話題である。

六月 歌舞伎鑑賞教室

『華果西遊記(かかさいゆうき)』 三場

澤瀉屋一門が出演する演目は、『華果西遊記』となった。古典ではないが、孫悟空が出てくる猿之助歌舞伎であるから、歌舞伎鑑賞教室には向いた演目かもしれない。

【2008. 11. 30 (日)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(4) | trackbacks(0) |
ブリュッヘン&18世紀オーケストラのモーツァルト『ヴァイオリン協奏曲全集』
今年はアバド&カルミニョーラによるモーツァルト『ヴァイオリン協奏曲全集、協奏交響曲』という素晴らしいCDが出た(その感想は、こちら)が、今度はまったく久しぶりにブリュッヘン指揮18世紀オーケストラの演奏による新譜が出る。

『ヴァイオリン協奏曲全集、協奏交響曲』ツェートマイヤー、キリウス、ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラ(2CD)

2002年リリースのクラリネット協奏曲は購入していなかったら、1999年のモーツァルト『レクイエム』以来実に9年ぶりのブリュッヘン指揮18世紀オーケストラを聴くことになる。古楽器(ピリオド楽器)による演奏が矢継ぎ早に出たときには、このコンビによるモーツァルト、ハイドンやラモーなどの新譜の発売を楽しみに待っていて、その演奏を堪能したのだが、最近は古楽器による演奏が下火になってしまったのは残念な思いだったから、今回の発売は朗報である。しかも、今回はヴァイオリン独奏者(そして一部は弾きぶり)が、あのツェートマイヤーである。これは期待せずにはいられない。


【2008. 11. 29 (土)】 author : 六条亭
| クラシック音楽 | comments(0) | trackbacks(0) |
『海外公演座談会と舞踊のひととき』の感想
26日(水)に歌舞伎座で開催された松竹永山武臣会長三回忌追善『海外公演座談会と舞踊のひととき』の簡単な感想。

1部は坂東玉三郎と中村勘三郎を招き北京公演、訪欧公演を中心にして海外公演を語る座談会である。司会は国際演劇協会会長の永井多恵子氏であったが、正味40分の時間配分という短さもあり、また司会者はこのような司会に不慣れだったようで、進行が円滑でない印象があった。また二人の語ったことは歌舞伎美人などを通じてよく知れ渡っていることも多く、永山会長の追善であれば歌舞伎の海外公演に熱心だった会長の思い出をまじえて過去の海外公演のエピソードを披露してくれてもよかったのではないだろうか? 玉三郎も『牡丹亭』をまだ東京では演じていませんと語ったのだから、今後の予定などを聞きだす方法もあったと思うが、いずれにしても消化不良のままの座談会で、物足りなかった。それでも玉三郎、勘三郎の二人の個性はよく出ていた話は収穫もあった。

2部は三つの舞踊。
最初は勘太郎、七之助による清元舞踊『三社祭』(17分)。平成17年12月に二人で踊った活きのよい『三社祭』が強烈に印象に残っているが、今回は素踊り。きびきびした踊りは気持がよいけれでも、さすがに若い二人では素踊りで善玉と悪玉の踊り分けるのは少々苦しいものがあったように感じられた。

次は勘三郎による珍しい大和楽『二長町』(萩原雪夫作)(23分)。大和楽というのははじめて知ったが、「三味線音楽の様々な良さを取り入れ、自由な形式の曲風を発展させた流派が大和楽」だそうである(大和楽 大和三千晴の部屋)。

二長町というのは市村座のあったところで、その歌舞伎の舞台を播磨屋、音羽屋が演じる劇中舞踊、舞台裏、観客の様子などを勘三郎が一人で踊り分けるなかなか難しい舞踊だと思った。これも素踊りであるが勘三郎が達者に見せた。劇中では『一谷嫩軍記』『鏡獅子』『鈴ヶ森』のさわりが踊られ、勘三郎のお正月の舞踊演目を期せずして一部を観ることが出来た。舞踊の部分は男声で唄われ、それ以外は女声という使い分けも曲想にあっていて面白い。

最後は玉三郎による極め付けの地唄『鐘ヶ岬』(18分)。黒地に桜を散らした振袖の玉三郎は、守若の後見で引き抜いて薄い桜模様の衣裳に変わる。この『鐘ヶ岬』の詞章は、「鐘に恨みは数々ござる」からはじまる『京鹿子道成寺』と同じで、聴きなれたものであるが、地唄と筝で演奏されるとまた微妙に印象が変わる。玉三郎は優雅に、それでいて女心を巧みに踊り分けていた。

【2008. 11. 28 (金)】 author : 六条亭
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平成中村座のカーテンコール


もう日付が変わってしまったが、25日の平成中村座の千穐楽は2ヶ月にわたる公演の最終日に相応しい盛り上がり方であった。しかも、幕間に降り出したゲリラ的な俄か雨も幕切れには不思議とやみ、カーテンコールも役者さんや地方さんも挨拶するという異例のものだった。また、ファンの方から寄せられた「平成中村座宛」のファンレターをNHKの黒崎めぐみアナウンサーが読み上げたことも、その内容が今回の公演について裏方のサービスにまで言及した克明、かつ率直に観客の気持をまとめたものだったから、会場の観客も大いに同感できたものだった。

勘三郎の話ではこの平成中村座も、来年2009年9月には名古屋で、また2010年には10、11月には大阪住吉大社で公演が予定されているという。また、その後は未定であるが、海外公演の後できれば2012年(つまり歌舞伎座が建て替え中である)には6ヶ月程度この浅草寺境内でまた公演したいとのことであるから、期待したい。最後は盛大に桜吹雪が観客にも降り、幕を閉じた。写真はカーテンコールに際して、「2ヶ月間の公演お疲れ様の気持ちと平成中村座との再会を祈念する気持ちと関わった皆様への感謝の思いを込めて」振ってもらうようにと配られた旗である。

【2008. 11. 26 (水)】 author : 六条亭
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法界坊−平成中村座千穐楽観劇
200811251604000.jpg
千穐楽のチケットが手に入りましたので、今日は予定外で法界坊の観劇です(^^)v。
【2008. 11. 25 (火)】 author : 六条亭
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HDDの購入とDVDディスクの整理
今は以前に比べれば、自分の時間は多いものの、なかなか身の回りが整理できていない。かえって本やDVD・CDが増えているくらいである。本は出来る限り、図書館から借り出すようにしているが、それでも増える一方である。それにもまして増えているのがDVDである。最近はとくに市販のDVDより断然録画したディスクが急増中である。

あまりにも数が増えて整理していないと、どこに何があるか分からなくなっているから、ましてやどんな内容のものがあったかは記憶に頼っているばかりである。これでは肝心のものを探すと探す時間ばかりかかってしまうことおびただしい。この効率の悪さを解消して整理するためと、ディスクそのもののバックアップが必要であると思い、先日外付けのHDDを購入して、PC本体のデータのバックアップはもちろんのこと、DVDのバックアップも順次行っている。

お蔭で相当整理が進んだから、主なディスクはHDDを参照すればすぐに内容が分かるようになった。しかし、購入した時点では気軽に考えていたのだけれどもDVDは容量を著しく食う。だから250GBあれば十分だと思ったのだが、もう既に容量が限界に近くなってきた。しかも、そうなると動きが少々遅くなる。それを解消するためには最低限必要なものに絞り込まざるを得ない。しかし、そのためにデータを消去しても、ディスクが断片化していて、ツールのデフラグをせざるを得ないのだが、これがまた極端に時間がかかる。結局効率化とは裏腹にPCの整理に時間をとられるというジレンマに立たされる。PCとは便利な反面それにかける時間もいくらあっても足らない機械でもある。

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【2008. 11. 24 (月)】 author : 六条亭
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『江戸宵闇妖鉤爪−明智小五郎と人間豹』の簡単な感想
八日に観劇した国立劇場十一月公演の感想を書かないまま大分日にちが経ってしまったので、簡単に感想を記したい。江戸川乱歩作品をはじめて歌舞伎化したという注目すべき試みであった。岩豪友樹子の脚本は時代を昭和初期から江戸時代に移して、原作にエッセンスをよく捉えていたとは思うが、成功と失敗が相半ばする結果となった。

乱歩の原作を読んでから観劇した観客は、「ああ、あそこはこのように書かれているけれども、ここはない。また明智小五郎の謎解きがないではないか」との不満が出るだろう。とりわけ、江川蘭子(春猿演じる女役者お蘭)殺害の場面は、レビューの劇場という大衆の面前でなされるが、ウズメ舞はそれなりに華やかであるけれども、あっという間に終わってしまい、しかも犯人である恩田の逃走劇が面白くない。レビュー仮面も「目がつら」として単に紹介されるのみで劇中何の意味もなく取り扱われている。ここは観客に目がつらを配るなどして、観客を巻き込んだ演出があってもおかしくないところである。このあたり演出をも担当した幸四郎(九代琴松)の問題でもあるだろう。その他にも明智小五郎の推理の部分が不明の点がある。

また恩田(乱学という名前になっている)が何故人間でありながら、獣である豹になったかは原作ではあまり明らかにされていないのだが、今回の脚本では父親の代わりに老婆百御前(鐵之助が不気味な役作りで好演)を登場させて、その秘密を解き明かしている。しかし、それがいかにも説明じみていて、謎は謎のままでもいいだろうと感じさせた。

悪い点を先に書いたが、成功点は新内などを遣って、江戸情緒をうまく醸し出していたことがあげられる。染五郎が身を持ち崩した下級幕臣の色男はお似合いである。しかし、人間豹の恩田は最初から正体を割り過ぎであり、扮装もいかにも漫画的である。春猿の三役は、どの役もいささか同じに見えてしまうのが難点ではあるけれども、少ない役者のなかでしかもはじめての高麗屋一門との共演、女形の重責をよく果たしていたと思う。肝心の幸四郎の明智小五郎は武張りすぎで、名探偵役にはそぐわない。

観客動員は成功だったようで、来年第二作目に予定もあると聞くが、今回の上演時間が正味二時間というのは、通常公演にしては短すぎると思わざるを得ない。

【2008. 11. 23 (日)】 author : 六条亭
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山川静夫『歌舞伎の愉しみ方』を読む
既に発売予告を書いた山川静夫『歌舞伎の愉しみ方』が岩波新書の今月の新刊として発売された。

山川静夫『歌舞伎の愉しみ方』(岩波新書)

NHKのアナウンサー時代から歌舞伎好きとして知られ、その後主に歌舞伎に関するエッセイを執筆している山川さんの歌舞伎案内として誰でも気軽に歌舞伎の愉しみ方を伝授した好著である。歌舞伎をはじめて観た時の印象は人さまざまであるが、山川さんはそのどれもが正しく、自分なりの感性の尺度を持つことが歌舞伎の愉しむ第一のコツと言う。だからはじめは退屈でも興味や関心を持てばよく、またそれにはホンモノをまず観ることが感動につながる、と例を挙げて説明しているが十分肯けるものである。そして自分が先代吉右衛門と六代目歌右衛門の『籠釣瓶花街酔醒』を観た時の感動を語る。

その後第二章で歌舞伎の約束事を花道、女形、ツケなどを分かりやすく解説している。また狂言のパターンを歌舞伎・「物」づくしとして第三章でこれまた簡明にまとめている。また第四章では「私の歌舞伎の愉しみ方」として、下座音楽や雪月花などを魅力ある筆致で語り、幕内に詳しい山川さんならではのエピソードも多い。

しかし、この本の一番の最良の部分は、第五章の「いずれも様もごひいきに」で、ひいきの役者をつくることは、歌舞伎の愉しみ方の早道として歌舞伎役者の芸を三つの「い」で観てはどうかと説いている。
一 いろけ(色気)
二 いき(粋)
三 いいマ(間)
この三つの「い」のどれもが歌舞伎役者の魅力であることは間違いなく、日本文化のすべてに当てはまりそうだという意見も納得できる。そして、ひいきとなったらその役者の先代とは単純に比べてはならないから、「團菊じじい」と言われるような何かにつけて昔の名優のことばかり持ち出す老人たちを「これでは歌舞伎は前に進みません」と否定する。

要は、芸道を歩みはじめた若い役者たちが道を踏みはずさないように、観客席から注意深く見守り、心がまえを大切に日々の修行を積んでいく環境づくりこそ、ひいきの役目だと私は思います。そして、その暁に、大きな役者に成長した姿が見られたらどれほど愉しいことでしょう。
(中略)
観客が役者を育て、役者が好演して観客を感動させることによって観客を育てる、両者が響き合う関係にあってこそ、歌舞伎は愉しくなります。
そして役者の成長とともに観客のあなたが進化すること、これが「歌舞伎の愉しみ方」の結論です。

長年歌舞伎好きを任じてきた山川さんだからこそ言える至言だと思う。本書中に愉しい歌舞伎のイラストもご本人のものだという。玄人はだしの達者なものである。本書は、初心者から愛好家まで歌舞伎に感心のある方には必読の本であると自信を持ってお薦めしたい。

(補足)著者は、「歌舞伎通」と言われるのがいやで、「歌舞伎愛好家」と言って欲しいという。そこには落語の「酢豆腐」の例を引き合いに出して、通人は大衆からは好まれない存在だとしている。そしてえてして「歌舞伎通」と俗に言われる人が、自分だけがその道を知り尽くしていると信じこみ、高所から見下ろしていては文化は多くの人のなかで決して育たないと指摘して、「わかりやすさ」と「やさしさ」をあとがきで強調していたことは我が意をえたりと思った。

JUGEMテーマ:読書
【2008. 11. 21 (金)】 author : 六条亭
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あらためて「壽初春大歌舞伎」の演目と配役!
本日仮チラシを入手しましたので、歌舞伎座の初春公演の演目と配役などをあらためて下記にアップします。予想通りとはいえ、チケット代が通常月に比べて二割程度上がっているは痛いです!それでも観劇するのですが。

【補記】歌舞伎美人にも仮チラシも含めて、詳細がアップされました。

こちら

歌舞伎座さよなら公演
「壽初春大歌舞伎」

【昼の部】 午前十一時開演

一、『祝初春式三番叟』(いわうはるしきさんばそう)
長唄囃子連中

翁   富十郎
千歳  松緑
千歳  菊之助
後見  錦之助
三番叟 梅玉

二、『俊寛』一幕

俊寛僧都   幸四郎
海女千鳥   芝雀
丹波少将成経 染五郎
平判官康頼  歌六
瀬尾太郎兼康 彦三郎
丹左衛門尉基康  梅玉

三、『十六夜清心』(いざよいせいしん)一幕三場
浄瑠璃「梅柳中宵月」清元連中

清心   菊五郎
十六夜  時蔵
恋塚求女 梅枝
船頭三次 歌昇
俳諧師白蓮
実は大寺正兵衛  吉右衛門

四、『鷺娘』
長唄囃子連中

鷺の精  玉三郎


【夜の部】 午後四時三十分開演

一、『壽曽我対面』一幕

曽我五郎  吉右衛門
曽我十郎  菊五郎
小林妹舞鶴 魁春
近江小藤太 染五郎
化粧坂少将 菊之助
八幡三郎  松緑
大磯の虎  芝雀
鬼王新左衛門  梅玉
工藤祐経  幸四郎

二、新歌舞伎十八番の内『春興鏡獅子』
長唄囃子連中

小姓弥生
後に獅子の精  勘三郎

三、『鰯賣戀曳網』(いわしうりこいのひきあみ)一幕二場

猿源氏  勘三郎
亭主   東蔵
海老名なあみだぶつ  彌十郎
傾城蛍火
実は丹鶴城の姫  玉三郎

平成21年1月3日(土)初日〜27日(火)千穐楽

観劇料金(税込み)
1等席 18,000円
2等席 13,000円
3等A席 5,000円
3等B席 3,000円
一階桟敷席  20,000円

平成20年12月15日(月)10時より電話・Web受付開始

【2008. 11. 20 (木)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(10) | trackbacks(0) |
お正月の歌舞伎座さよなら公演の演目が発表されたようです
18日にさよなら公演のスタートとなる平成21年1月の「寿新春大歌舞伎」の演目と配役が発表されたようです。

今の時点では、ニュース報道も下記のスポーツ報知のみです。

歌舞伎座さよなら公演豪華演目発表

この報道によれば、今のところ明らかとなっている演目と配役は次の通りです。より詳しい配役が発表されましたら、追記します。

【昼の部】

「祝初春式三番叟」 富十郎
「俊寛」 幸四郎
「十六夜清心」 菊五郎
「鷺娘」 玉三郎

【夜の部】

「寿曽我対面」 吉右衛門、菊五郎、幸四郎
「春興鏡獅子」 勘三郎
「鰯売恋曳網」 勘三郎 玉三郎

【2008. 11. 19 (水)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(10) | trackbacks(0) |
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