平成24年度中に予定されていた東急東横線と東京メトロ副都心線、西武有楽町線・池袋線、東武東上線の相互直通運転の開始日が平成25年3月16日(土)に決定したことが正式発表されました。東急電鉄のニュース・リリースは、
こちら(PDFファイル)。
東急東横線、副都心線との直通運転は3/16から - 日比谷線は乗り入れ終了へ(マイナビニュース)
東横線、副都心線との相直運転開始は来年3月16日−現渋谷駅は廃止へ(シブヤ経済新聞)
これにより横浜方面から新宿・池袋を抜けて埼玉西南部にいたる広域的な鉄道ネットワークが形成されることになります。またこれにともない現行の東横線渋谷駅は廃止されます。その跡地には現在渋谷駅とはいえ離れていて不便な埼京線の渋谷駅が移転する予定のようです。東京メトロ銀座線の渋谷駅の移動も予定されているようで、渋谷の再開発はまだまだ続きます。
東京電鉄としてはこの直通運転により所要時間で遜色なく、運賃面で優位にたって(東横線、副都心線:420円対JR湘南新宿ライン:540円)、湘南新宿ラインに奪われている乗客を取り戻すことが主な狙いでしょう。しかし、いいことづくめではありません。今まで始発駅であった渋谷駅が副都心線の渋谷駅に移転することにより田園都市線・半蔵門線との乗り換えが便利になる反面、東横線からの乗客が集中して大混雑にならないか懸念があります。
また田園都市線・半蔵門線・東武スカイツリー線との相互乗り入れでは広域乗り入れによる恒常的なダイヤの乱れが散見していますから、今度は西武有楽町線・池袋線、東武東上線と乗り入れ相手も多く、ダイヤ通りの運転が可能か注目したいところです。
なお、東横線は昭和39年からはじまった東京メトロ日比谷線との相互乗り入れを廃止し、すべて渋谷方面行きとなるのも時代の流れを感じさせます。当時東急の設備の関係で直通車両は最大18M車3ドアの8両編成となったと聞いています。これが大量輸送のネックになったことは想像がつきます。20M車4ドアが主流の今では東武も半蔵門線に優等列車を運行するようになっています。
さて、これで東京メトロを介した私鉄各社の相互乗り入れは計画されているものはすべて完了し、首都圏で判明しているところは
相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線プロジェクトを残すのみです。