徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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【2018. 08. 18 (土)】 author : スポンサードリンク
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團十郎さん、本葬、辞世の句「色は空 空は色との 時なき世へ」
今月3日に肺炎のため亡くなった團十郎さんの本葬が本27日、東京・青山葬儀所にてしめやかに営まれました。関係者や歌舞伎ファン約2,500人が参列し、その死を惜しみました。

坂田藤十郎さんや尾上菊五郎さんが弔辞を述べました。以下、47ニュース記事より(市川團十郎さん本葬 盟友・尾上菊五郎「本当に楽しかった」)

藤十郎さんは「成田屋さん、あなたとこんなに早くお別れするとは思ってなかった。努力と精進を重ねて、團十郎にふさわしい立派な歌舞伎俳優になった。多くの観客を魅了してこられた。新たな歌舞伎座の舞台に立ち、牽引してくれると思っていました。本当に残念でございます」と突然のお別れを悔やみ「66年、実に見事で立派な生涯でした。草葉の陰でいつまでも歌舞伎界を見守ってください」と遺影に語りかけました。

60年の付き合いの友人として菊五郎さんは「夏雄ちゃん(團十郎さんの本名)、60年の付き合い、本当に楽しかった。おもしろかった。そして心より、心よりありがとうと申します。せがれもしっかり勉強して成田屋一門代表です。安心して休んでください。お疲れ様でした」と、一言一句力を込めながら最期の別れを告げました。

菊五郎さんの弔辞は短いながら60年にわたる長く親しい付き合いを偲ばせる、簡潔でいて心のこもったもので聞いている我々も胸に沁みいりました。

海老蔵さんは悲しみをこらえながらも、気丈にふるまい、次のような喪主挨拶を述べました。以下、47ニュース記事(海老蔵、團十郎さんと最期の別れ 涙で最愛の父であり師匠に感謝)より引用です。

とても寂しいです。父の子として生まれ、本当に幸せでした。父は若くして父を失い、母を失い、白血病という大病を2度も患い、そして息子が私という苦労の絶えない人生でした。とてもつらい苦しいことがあるにも関わらず、いつも優しく大きくドンとした父でした。

初めて父とお酒を飲んだ時、11代目と飲んだことがなかったため『孝俊(海老蔵の本名)うれしいよ、幸せだよ』と言ってくれたことがとても思い出に残っています。生前言ってたことはいつも『ありがとう』でした。人工呼吸を付ける時、意識がなくなる前に話したいと言い、テレビ電話での会話になった。母いわく、呼吸がつらく、しゃべれるものではなかったようですが、画面の父の顔はとても優しく、いつもと同じ笑顔でした。父の笑顔はまぶたに焼き付いています。一生の幸せです。

先日、父の残した句が出てきました。『色は空 空は色との 時なき世へ』。初めてそれを見た時、あぁ、自分の最期を悟っていたのかと。気づかなかった。大変申し訳なく、情けない思い。父は空を眺めるのが好きでした。もし、空を眺める時は、少しでも父を思い出していただければ幸いです。

私にとって父であり、師匠であって、かけがえのない存在を亡くしましたが、父からいただいたこの体、35年かけて伝えてくれた歌舞伎の精神、これを一生かけてこの道で精進したい。最後になりますが、父は感謝する心をとても大切にする方でした、父に成り代わりまして言わせてください。本日は本当にありがとうございました。

辞世の句は色即是空を思わせる句で、苦労の絶えないこの世の人生のしがらみを離れて無限時空の世界に飛翔してゆこうという気持ちを読み取れまして、正直のところ読んでいて涙が出ました。

海老蔵さんも父であり師匠であった團十郎さんを亡くした悲しみ乗り越えて、市川宗家一門を背負って立ち歌舞伎に精進して行こうという覚悟のほどを感じさせる立派な挨拶でした。

【2013. 02. 27 (水)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
歌舞伎座竣工式と菊之助丈の結婚式!
今日は歌舞伎界にとって大変おめでたいことが二つ重なった日でした。待望の第五期歌舞伎座の竣工式と菊之助丈の神田明神での結婚式です!

待ってました!歌舞伎座 29階タワー最上部で竣工式(朝日新聞デジタル記事)

歌舞伎座と背後に併設する「歌舞伎座タワー」が完成して、銀座の街並みを見下ろすタワー最上部の29階で竣工式が行われました。4月2日からいよいよ1年におよぶこけら落とし公演の幕を開けます。あと35日です。今日の竣工式では藤十郎丈が「歌舞伎座は特別な劇場でホームグラウンド。新しい歌舞伎座の歴史を作っていきたいと、全員が意気込んでおります」と挨拶しました。

菊之助さん、神田明神で結婚式 ファンら500人祝福(朝日新聞デジタル記事)

尾上菊之助、華やかな挙式!“最高におめでたい婚”とデレデレ!(Yahoo!ニュース記事)

神輿(みこし)も登場!尾上菊之助 挙式フォトギャラリー(シネマトゥディ)

菊五郎、吉右衛門のお二人の人間国宝は歌舞伎座竣工式と結婚式で嬉しい慌ただしさだったと思います。写真でも音羽屋と播磨屋のご親族の喜びに溢れた表情が見てとれます。まことにおめでとうございます!

二つの慶事を祝福するように今日の東京は高く澄んだ青空が一杯に広がった一日でした。

【2013. 02. 26 (火)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
ミンコフスキ指揮の演奏会
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今日はこれからミンコフスキ指揮レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーブル(ふっ〜、長い!)の演奏会です。今月は歌舞伎公演が日生劇場のみですから、珍しく生のコンサート鑑賞の予定を入れました。

外来アーティストの演奏会は3年前の同じミンコフスキ指揮@東京オペラシティだった気がします(^^;。

演奏曲目は未完成をテーマにシューベルトの「未完成」交響曲とモーツァルトの「ミサ曲ハ短調」ですが、出演者の希望で、最初にグルックの「アウリスのイフィゲニア」序曲(ワーグナー編曲版)が追加されるそうです。
【2013. 02. 22 (金)】 author : 六条亭
| クラシック音楽 | comments(0) | trackbacks(0) |
<速報>海老蔵8月渋谷コクーンで初の自主公演
海老蔵が8月に初めての自主公演「ABKAI(えびかい)」(東京・渋谷シアターコクーン、3〜18日)を行うことが速報としてニュース報道がありました。

海老蔵8月渋谷コクーンで初の自主公演

歌舞伎十八番「蛇柳(じゃやなぎ)」も舞踊劇で上演するとともに、歌舞伎初挑戦の宮本亜門氏の演出、劇作家宮沢章夫氏の脚本で歌舞伎版「はなさかじいさん」を上演予定のようです。

父市川団十郎丈の亡くなる前から準備したという海老蔵は、団十郎丈の遺志を継ぐとともに、勘三郎がコクーン歌舞伎の拠点とした劇場であるだけに、「特別な思い」をもって挑みたいと語っています。

【2013. 02. 21 (木)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
玉三郎丈がフランス芸術文化勲章最高章「コマンドゥール」を受章
5日(火)からパリ・シャトレ劇場で、地唄舞と昆劇『牡丹亭』の公演を行っていた玉三郎丈に、これまでの芸術・文化への貢献に対して、フランス文化省より栄誉ある章が授与されました。

授章式の模様とご本人のスピーチなど、次の歌舞伎美人ニュースに掲載されています。

玉三郎がフランス芸術文化勲章最高章「コマンドゥール」を受章


【2013. 02. 21 (木)】 author : 六条亭
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歌舞伎座新開場「杮葺落四月大歌舞伎」「杮葺落五月大歌舞伎」「杮葺落六月大歌舞伎」の配役変更
團十郎丈の逝去にともない、合計六演目に出演を予定されていた四月から六月までの三ヶ月間の杮葺落の公演については配役変更が発表されないまま四月公演の前売りが始まっていました。なにせ大幹部が勢揃いで主役を務める杮葺落公演、配役の調整が難航したであろうことは十分想像できます。

ようやく下記の通り配役の変更が決定したことが発表されました。歌舞伎美人ニュースは、こちら

菊五郎丈、幸四郎丈、吉右衛門丈への配役変更は順当なところでしょう。海老蔵の助六は市川宗家の演目とはいえ、杮葺落公演としては配役のバランスを見ても異例でしょうから、彼の真価が問われるところです。役者生命をかけて取り組んでもらいたいものです。

<四月>
【第一部】
『壽祝歌舞伎華彩 鶴寿千歳』
 團十郎丈の代役は立てず、振付、演出の変更を以って上演するとのことです。

【第二部】
『弁天娘女男白浪』
 日本駄右衛門 : 吉右衛門

<五月>
【第一部】
『三人吉三巴白浪 大川端庚申塚の場』
 和尚吉三 : 幸四郎

【第三部】
『梶原平三誉石切』
 大庭三郎景親 : 菊五郎

<六月>
【第二部】
『土蜘』
 源頼光 : 吉右衛門

【第三部】
十二世市川團十郎に捧ぐ(角書が追加されています)
『助六由縁江戸桜』
 花川戸助六 : 海老蔵
 福山かつぎ : 菊之助

 
歌舞伎座新開場杮葺落四月大歌舞伎

歌舞伎座新開場杮葺落五月大歌舞伎

歌舞伎座新開場杮葺落六月大歌舞伎

【2013. 02. 21 (木)】 author : 六条亭
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原武史『沿線風景』(講談社文庫)を読む
評価:
原 武史
講談社
¥ 660
(2013-02-15)
Amazonランキング: 77648位

平成22年刊行の単行本に加筆・修正したうえでの文庫化。著者の本はほとんど読んでいるつもりだったのですが、本書は未読だったので早速購入しました。

週刊誌のリレー読書日記がもとになっているようですが、本書は通常の書評とは一味も二味も違っています。外へ出て行動する書評とも言うべきでしょうか。鉄道やバスに乗って意外な地へ小旅行に出かけてゆき、その行く先々での沿線風景や幼児時代の思い出などを語りながら、2〜3冊の新刊本に触れています。もちろん、天皇、皇室や戦後の団地など著者の専門である日本政治思想史に関連する場所へ行く旅が中心ですが、鉄道の薀蓄も披露されています。それのみならず、そば、うどんやラーメンを地元のお店で食しながらの旅でもあり、盛りだくさんです。

一、二の例をあげれば、第1話の「東京のオリエント」は東武伊勢崎線を「異界の地」ととらえていて面白く、また第3話の「昭和天皇とラーメンの記憶」では京急逗子線にある神武寺は昭和天皇に縁が深いことが明かされています。

ただ、その切り口は新鮮で著者ならではのものばかりですが、週刊誌連載の制約でしょうか、やや詰め込み過ぎで、書評としても内容が物足らない印象は最後までぬぐえませんでした。

JUGEMテーマ:読書


【2013. 02. 19 (火)】 author : 六条亭
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玉三郎さんにフランス芸術文化最高勲章授与へ
玉三郎さんに対して、フランス文化省が芸術文化勲章の最高章コマンドールを授与することが18日明らかになりました。

授賞式は19日パリで行われるとのことです。玉三郎さんは16日までパリ・シャトレ劇場で公演を行っていました。

コマンドール勲章は最高位のもので、日本人では過去に3日に死去した團十郎さんや北野武さんらが受章しています。

おめでとうございます!

【2013. 02. 18 (月)】 author : 六条亭
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今日の歌舞伎座、ライトアップとカウントダウン時計
201302181810000.jpg

コメントにてClementineさまに教えていただきましたので、今日都心に行った用事の帰りがけに歌舞伎座に寄ってみました。

外観はすつかり出来上がり、ライトアップで光り輝いていました。カウントダウン時計も東劇から移設されています。新装開場まで43日!もうすぐです。
【2013. 02. 18 (月)】 author : 六条亭
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歌舞伎座の外観ライトアップが初点灯!
昨14日(木)に新しい歌舞伎座で初となる外観ライトアップが行われ、9種類の照明デザインの一部が公開されました。歌舞伎美人ニュースは、こちら

この記事によると新しい歌舞伎座の外観ライトアップは「世界初の光を創る」ことがテーマとのこと。白壁の輝きが鮮やかで美しいと思います。世界で活躍する照明デザイナーの石井幹子氏と、石井リーサ明理氏、親子のコラボレーションが実現させたものといいます。

「年間を通して移ろいゆく季節感を白色光のバリエーションで表現」するため、冬は暖白色、春と秋は温白色、夏は純白色と、3種類の白い光を使い分けます。さらに、一晩のなかで宵パターン(17:30〜22:00頃)はフル点灯、夜パターン(22:00〜1:30頃)はハーフ点灯、深夜パターン(1:30〜5:30頃)は一部点灯と、3つの変化をつけます。これを、江戸時代の「不定時法」を再現し、日々変化する日の出と日の入りに合わせるため、1年を通すと、毎日違ったライトアップが行われることになります。


2月15日(金)〜22日(金)の18:00〜21:00にも、春秋の宵パターンでライトアップを行う予定だそうですから、一度ぜひ直に見たいものです。

【2013. 02. 16 (土)】 author : 六条亭
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