徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

【2018. 08. 18 (土)】 author : スポンサードリンク
| - | - | - |
歌舞伎座新開場杮葺落五月大歌舞伎千穐楽第二部、第三部雑感
昨日の歌舞伎座新開場杮葺落五月大歌舞伎の千穐楽は第二部、第三部とも熱く充実した舞台で堪能しました!後程書きますように個人的にも嬉しいことがあり、大いに舞い上がったまま終演を迎えました。以下、ざっくりと千穐楽の雑感です。

【第二部】
『伽羅先代萩』は藤十郎が年齢を感じさせない熱演。時々気になる台詞の不明瞭さは千穐楽に限ってみれば皆無と言ってよく、男勝りながらも母性溢れる乳人なっていた。千松を演じた市川福太郎君とは名子役で知られた秋山悠介君が成田家の部屋子になって名乗ったもの。ますますいじらしくもまた健気な千松を演じていて、この舞台のもう一人の主役の感さえあった。

『廓文章 吉田屋』も仁左衛門のじゃらじゃらした和事に磨きがかかり、これ以上望むものがないほどの愛敬と可笑しみ、そして形を変えた夕霧への愛情表現で見応えがあった。玉三郎の夕霧は仁左衛門の相手役としてはこれまた最強の組み合わせ。太夫の品格と大きさ、伊左衛門への一途な思いは、その豪華な衣裳とともにこの演目に大輪の花を咲かせる。千之助君の太鼓持ちが年齢を考えると洒脱に踊っていてそれらしい雰囲気を出していたことに驚く。

【第三部】
『梶原平三誉石切』は何回見ても吉右衛門の今到達している芸容の大きさを実感する。ある意味ではこの役に求められている梶原平三を越えてしまっているかもしれない。一階席最前列で観ると待ちの演技の時も絶えず細かく相手役に反応しており、またそれが道理にかなった動きをするから、梶原が今考えていることに観るものが共感できるのである。

それにしても義太夫狂言としては異例とも言える明るさと爽快感を感じさせ、躍動感に溢れる。菊五郎や播磨屋ファミリーの共演者も充実の極み。

『京鹿子娘二人道成寺』は玉三郎と菊之助による二人花子はもしかするとこれが見納めではないかとの特別な思いを持ちつつ、舞台に見入った。菊之助は玉三郎の踊りに追い付くことに必死だった平成16年の初演以来その成長は目覚ましく、再演を重ねて通算五回目となる今回は娘らしい弾むような、それでいて柔らかな踊りは玉三郎を越えている部分もある。

しかし、玉三郎は菊之助の自発性を尊重しながらも場面場面で瞬間の表情の変化と色気、切れのある素早い動きなどやはり常に菊之助をリードしている。それがまたこの二人花子の面白さであり、幻想的とも蠱惑的とも言える女形舞踊に仕上げているのである。もう千穐楽の踊りは完璧としか言いようがない。

今回「ただ頼め」のところは、奇数日が玉三郎、偶数日が菊之助というローテーションがきっちりと守られていて、複数回観ることによって異なるヴァージョンを体験できたこともファンとしては嬉しいことであった。

なお、昨日も一階席最前列花道寄りに座った。偶然なのだが、観劇のお仲間が三人連続した席であり、また近くにも多くのお知り合いがいた。そんななかで菊之助さんが投げた手拭いをお仲間と二人揃ってダイレクト・キャッチすることができた!二回連続で手拭いをいただいたことは一回も取れなかった方には申し訳ないことながら、貴重な記念の品として大事にしたい。

左側が24日に所化さんからいただいた分、右側が千穐楽の分。結び目が違うが分かります。音羽屋定紋の抱き柏が見えると思います。

【2013. 05. 30 (木)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(6) | trackbacks(0) |
杮葺落五月大歌舞伎千穐楽第二部、第三部観劇


杮葺落五月大歌舞伎千穐楽おめでとうございます!

ただいま第二部の幕間です。これから『廓文章 吉田屋』ですから、楽しみです。
【2013. 05. 29 (水)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
『京鹿子娘二人道成寺』の観劇と手拭い!
昨日杮葺落五月大歌舞伎第三部の四回目となる観劇をしてきました。前の三回はいずれも三階席のAまたはB席での観劇でした。しかし、二人花子の美しさを間近に観たく、またそれも日替りで踊っている「ただたのめ」を菊之助さんが踊っている偶数日で観たいと考えて、戻りチケットを狙った結果幸いにも一階席最前列花道近くの席を確保出来ました。

新開場後初の一階席最前列で観る二人花子は艶やかさを遥かに通り越した至福の美しさとしか言いようがありません。時に鋭さを見せる玉三郎さんに対して、あくまでも柔らかくたおやかに踊る菊之助さんという違いはあるものの、あわせるところはびしっと決まっていて絵になる場面が多々ありました。たしかに四年前のさよなら公演の時に比べますと菊之助さんの個性が際立つようになっていますが、これも彼の成長の証しです。その個性を生かしながらも光と影・姉妹・合わせ鏡のような二人花子の幻想美は健在です。

最前列の席は以前の第四期の時は足元がよく見えず、踊りの鑑賞には向いていませんでした。新開場の舞台では高さを調整したのでしょうか、裾さばきまでよく見えてストレスがまったくありません。チケット代を考えなければ、毎回でも最前列で観たくなってしまいます。

最前列を確保しましたのはもう一つ狙いがありました。そうです、二人花子と所化が撒く手拭いをゲットしたいがためです。二人道成寺手拭いには縁ありまして、平成20年2月の大阪松竹座とさよなら公演の21年2月ともいただいています。いずれも所化さんが撒いてくれたものをキャッチしました。

21年2月の時は、こちらの記事をご覧ください。

そのような訳で不思議と二人道成寺の手拭いは必ずもらえるという変に自信のようなものがありました。ですから、今回も焦らずにごく自然と所化さんが投げてくれました手拭いを無事確保出来ました!



演目の『京鹿子娘二人道成寺』と玉三郎さんの定紋の「花かつみ」、菊之助さんの定紋「重ね扇に抱き柏」が入っているのは同じですが、当然ながら歌舞伎座新開場杮葺落五月大歌舞伎とありますから、とても良い観劇記念なりました。
【2013. 05. 25 (土)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(2) | trackbacks(0) |
加藤浩子『ヴェルディ オペラ変革者の素顔と作品』(平凡社新書)を読む


本2013年はヴェルディ生誕200年のアニバーサリー・イヤーに当たります。その記念の年を祝うように今年はスカラ座やフェニーチェ歌劇場の来日公演など話題に事欠きません。映像でもパルマの王立歌劇場での公演を中心にしてはじめてとなるヴェルディの全オペラの映像シリーズ「Tutto Verdi」が発売されるのはまさに記念碑的です。この映像シリーズ(Cmajor)はDVDとBlu-rayの両方で発売され、しかも日本語字幕付きというのがなんとも嬉しいことです。私はすでに初期の傑作『ナブッコ』と『第一次十字軍のロンバルディア人』を購入して、楽しんでいます。いずれ機会をみてレビューを書きたいと思っています。

さて本書は音楽ライター加藤浩子氏がヴェルディの素顔と作品をコンパクトにまとめた好著です。全体を三部に分けており、「第一部 人間として作曲家として」では知られざる作曲家ヴェルディの素顔について最近の研究成果をもとに多角的に迫ったもので、もっとも興味深く読みました。二番目の妻で歌手であったジュゼッピーナが歌手時代の奔放な過去と子供の問題があったにもかかわらず、ヴェルディの人生の同士として創作を支えたこと、また晩年には同じく歌手であるストルツの存在が彼女を苦しませたこと。またヴェルディは作曲家でありながらも大農場主として情熱的に農場経営にあたったこと。作曲家としての地位向上のために上演の全権を掌握して、著作権獲得したことであとに続く作曲家たちに多大な恩恵をもたらしたこと。これらはヴェルディが事業家としても相当なやり手であったことを示します。他方ヴェルディは音楽家のための慈善事業として「音楽家のための憩いの家」を建てています。

またヴェルディがイタリア統一の「建国の父」とされていますが、実証的研究からこれは神話・伝説の類いであることが明かにされています。オペラ作曲家としてのヴェルディ最大の業績は「オペラを泣けるものにした」「ヴェルディは、スター歌手が中心の歌合戦状態だったイタリア・オペラを、音楽による人間ドラマにへ書き換えた」との指摘は本書中もっとも説得力があるものです。そして題材としてシェイクスピアに傾倒したことで、『マクベス』『オテッロ』『ファルスタッフ』という傑作が生まれる秘密をときあかしています。

本書第二部は「現代に生きるヴェルディ」と題して、歌手のヌッチ、若手新進指揮者マリオッティなどのインタビューをも交えながら今聞きたい歌手、指揮者を具体的にあげています。最近の音楽事情に疎い私には貴重な情報満載です。

第三部は本書の約半分以上のページを割いてヴェルディ全オペラ26作品を「あらすじ」「聴きどころ」「背景と特徴」の三項目で解説していて、作品鑑賞のよい手引きなっています。私も初期の作品を中心に半分ほどの作品はまだ視聴したことがありません。

ヴェルディのオペラは人類が生んだ最高の総合芸術だと思います。アニバーサリー・イヤーを機会に本書を片手に多くの方々がヴェルディの「人間ドラマ」に親しんでもらいたいものです。
【2013. 05. 23 (木)】 author : 六条亭
| クラシック音楽 | comments(0) | trackbacks(0) |
中村勘九郎・前田愛夫妻に次男誕生!
本22日に勘九郎・愛夫妻に次男が誕生したことを所属事務所が発表しました。

ニュース報道では、昨年12月に亡くなった勘九郎さんの父・ 勘三郎さんの本名「哲明」(のりあき)から一字を取って「哲之」(のりゆき)と命名したことも明かにされています。ご夫妻にはまことにおめでとうございます!

中村勘九郎に次男誕生 勘三郎さんから一文字取り「哲之」と命名【スポニチ ニュース】

中村勘九郎・前田愛さん夫妻に次男誕生【YOMIURI ONLINE】
【2013. 05. 22 (水)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
『鶴亀』『寺子屋』『三人吉三巴白浪』ー杮葺落五月大歌舞伎初日通し観劇第一部の感想
まず冒頭お断りしておきたいことは初日に全三部通して観劇しましたが、この第一部の出来があまり芳しくなく感じられて、私自身感想をまとめることに気が進まなかったことです。演目や配役の選定に問題があったと考えていますが、こればかりは全三部のバランスを考慮して決まったことでしょうから、今さらとやかく言ってもはじまりません。

したがって、以下に簡単に記す感想はあくまでも初日に通して観劇した際の感想であり、その後に観劇された方とは異なっていて、読みにくい部分もあることをご了承願います。

『鶴亀』

能の「鶴亀」の詞章をそのまま長唄に移した御祝儀舞踊で、今回の歌舞伎座新開場を祝っての演目でしょう。梅玉がこういう演目専門になってしまっているのは少々気の毒ですが、皇帝の品位と典雅さは十分で、舞台全体を支配しています。鶴亀の組み合わせは男女の場合が多いと記憶していますが、今回は鶴が翫雀、亀が橋之助、そして従者に松江とすべて男性の役。荘長な雰囲気は出ているものの、御祝儀としては華やかさに欠けていることは否めません。翫雀と橋之助の踊りには特段の不満はありません。

『寺子屋』

さよなら公演最後の月に幸四郎は同じ松王丸で『寺子屋』に出ています。その時の配役では彦三郎の春藤玄蕃以外は皆変わっています。さよなら公演では玉三郎の千代、仁左衛門の源蔵、勘三郎の戸浪と水も漏らさぬような好配役で、感銘を受けました。

しかし、今回は違いました。端的に言えば幸四郎一人が浮き上がり、周囲との差が目立ちバランスが悪かったのです。それは何故なのだろうか?と考えていたのです。もちろん芸格の差もあるでしょう。しかしなによりも幸四郎の松王丸が前半の寺子改めからどうも演技の上で底を割っていて、泣き過ぎることが大きな要因と思われます。

この時代物はよく知られているように忠義のために我が子を身代わりにするという悲劇です。しかし、 松王丸は藤原時平の家来ですから、我が子小太郎を菅丞相の嫡子菅秀才の身代わりにしたことは 知られてはならないことなのです。ですから、憎々しげであってよいのであって、身代わりのことは後半になって明らかにされ、それによって悲劇が観客の心に訴えるのです。

幸四郎の現代的解釈かもしれませんが、これでは原作も生きません。三津五郎の源蔵が端正で彫りの深い苦悩を見せているのですが、水と油のようで噛み合いませんでした。魁春の千代は可もなし不可もなしといったところで幸四郎を支えるまでには至りませんでした。福助の戸浪は神妙に演じていましたが、逆にやや没個性の戸浪という印象でした。東蔵の園生の前は出番は少ないながら、大きさが出ていました。

『三人吉三巴白浪』
  
大川端庚申塚の場のみの上演です。これまたさよなら公演の時に出た演目でその時は亡き團十郎が和尚吉三を演じていて、あのおおらかな芸風によく似合っていました。吉右衛門がお坊吉三。菊五郎の十八番のお嬢吉三とあわせて大顔合わせの一番でした。

今回は菊五郎は変わらずで、お坊吉三が仁仁左衛門、和尚吉三は團十郎に代わって幸四郎です。意外にも菊五郎と仁左衛門はこの演目で東京では初共演とのことです。菊五郎はとくに構えることなくさらりとこの役を演じています。しかし、黙阿弥の七五調を自在にたっぷりと聞かせて、間然とするところなしです。

仁左衛門は團十郎と玉三郎との顔合わせによる通し狂言の名演が目に焼き付いて離れません。ここでも坊っちゃん育ちの悪党を小気味良く演じていました。幸四郎の和尚吉三は黙阿弥ものにしては台詞の重さが気になるものの、三人吉三の頭領となる貫目は出ていました。まずは無難な出来でした。

【追記】三人吉三で菊五郎と仁左衛門初共演としましたが、みよ吉さまのご指摘通り孝夫時代に南座の顔見世で共演しておりました。 したがいまして「東京では」と修正しました。みよ吉さま、ありがとうございました。
【2013. 05. 22 (水)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(4) | trackbacks(0) |
お蔭さまで本HP「六条亭雑記」が開設満十年!
本5月18日は本HP「六条亭雑記」の満十年目の誕生日です。開設満十年を迎えることができましたことは、これはひとえにご高覧いただいている皆さまのお蔭と心より厚く、厚く御礼申し上げます。

本HP「六条亭雑記」

最近拙ブログはなんとか更新頻度を以前並み程度に戻すことができていますが、他方Twitter投稿も行っていますので、拙HPは本当にごく稀にしか更新できておりません。その点はお詫申し上げます。しかし、ネット上の情報発信の原点はHPでありまして、今後も細々ながら更新を続けたいと思いますので、相変わりませずよろしくお願いいたします。

さて平成15年(2003年)5月に開設したHPが開設満十年を迎えることができたことはいろいろな意味で感慨深いものがあります。以前にも断片的に書きましたが、十年の節目に際してHP開設、当時の私の個人的状況とその後をいささか詳しくまとめてみたいと思います。よろしくお付き合いのほどお願いいたします。

我々団塊の世代は大学紛争に有形無形の何らかの関わりをもって社会人となったと思います。就職というより就社であって、終身雇用を当然と考えて会社に入りました。ちょうど昭和40年代の高度成長の時代に当たっていましたから、とにかく一生懸命働きました。それが会社の業績進展つながり、ひいては給料に跳ね返るという好い循環になっていたと思います。ただ、会社そのものしか知らず、外の世界をあまり知らない井の中の蛙の面があったことは否めません。

会社人生は通常転勤を経てさまざまな職務を経験し、出世の階段を上がってゆくのが順調なコースです。ジェネラリストが尊ばれるゆえんですが、私の場合幸か不幸かある専門分野のプロを目指す道を選びました。そのためか転勤もほとんどなく、その道一筋で来ました。自分の性格上ひとつの世界を極めることが一番似合っていると信じたからでした。これはサラリーマン人生から見ると異端者でしょうね。

50歳を過ぎた辺りから一時体調を崩し、それまで仕事人間できましたから仕事が思うようにできないことは辛いものがありました。それをどうやら乗り切った頃にはご多分に漏れず年齢的に窓際族となり、また会社では業績悪化のためリストラがはじまっていました。多くの優秀な先輩・同期・後輩がやむなく会社を去ってゆきました。しかし、私は自分の不器用さをなにより知っていましたから、60歳前の退職は自分の人生設計にはなく、頑固に会社に残る道を選びました。

その時の自分の判断が正しかったかどうかは分かりません。ただ、リストラに抗って残った人間に仕事はなく、自分で出向先を見付けることがまず当面の職務になりました。当然ながら時間は有り余るほどあり、その時間をどう使うか、が当面の課題でした。

仕事上PCの操作は一通りできましたが、自宅にPCは持っておらず、インターネットとはそれまで無縁の世界にいました。しかしながら、社内にイントラネットがあり、そこに当時個人のページがあって本来の目的は予定表でしたが、日記を書く一群の人びとがいました。当然ながら若い方が多く、当初は躊躇したものの、自分もリハビリの意味もあって書きはじめました。僅か2ヵ月ほどでしたが、PCを通じての交流を体感したよい機会でした。

ですので、時間の使い方としてインターネットに着目し、自宅用のPCを購入しました。そしてその延長戦上で無謀にもHP作成ソフトを使っての個人のHPを立ち上げたのでした。コンテンツとしては、読書レビュー、クラシック音楽のCDレビューをメインに考えていまして、歌舞伎の観劇感想はサブ的な位置付けだったのです。ところが立ち上げ後はそれ逆転しまして、望外なことに観劇感想がお読みいただく方々には評価をいただき、それに刺激されるように観劇回数が増えることになりました。また、玉三郎さんのファンの方々との交流もそれを後押ししていただきました。

気が付いてみれば本HPよりも拙ブログ「六条亭の東屋」 が主で、歌舞伎系ブログとして思いもよらないほど多数の方々お読みいただいております。この十年の間に仕事は二度にわたる出向を経て無事定年退職し、継続して働くつもりでしたが、母親の病気(認知症) をめぐる数多の問題解決に迫られて辞職し、法的後見人としての立場で母親の介護に専念いたしました。それができたのも上記のような経緯はあっても定年による退職だったことにより、企業年金を公的年金とあわせて受給できたことで、生活基盤の心配が少なかったことにあります。

一年半前母親を見送りました。私が歌舞伎と舞踊を愛好するようになったことに大きな影響を与えたのが亡母でありますから、私がこのようなHPやブログを発信していることは生前知りませんでした(というよりもすでに理解できなくなっていました)が、知っていればきっと喜んでもらえたと信じています。

長々と個人的事情を書いてきました。このようなHPとブログを通じて多くの皆さまと交流できましたことをあらためて御礼申し上げるとともに、第五期歌舞伎座新装開場に立ち会えましたことは私の人生のなかでの大きな喜びであることを付記いたします。ありがとうございました。
【2013. 05. 18 (土)】 author : 六条亭
| 雑記 | comments(4) | trackbacks(0) |
歌舞伎座新開場柿葺落九月花形歌舞伎の演目と配役の発表!
正式発表がこれほど待たれた歌舞伎公演も珍しいでしょうね。夢枕貘の陰陽師シリーズから長編『瀧夜叉姫』の新作歌舞伎としての上演(外題は滝夜叉姫になっています)、そして『新薄雪物語』と舞踊『吉原雀』をあわせて上演する九月花形歌舞伎、今からワクワクします。

歌舞伎美人ニュースは、こちら。

歌舞伎座
歌舞伎座新開場柿葺落
九月花形歌舞伎
平成25年9月1日(日)初日〜25日(水)千穐楽

【昼の部】(午前11時開演)

通し狂言
一、新薄雪物語(しんうすゆきものがたり)
  花見
  詮議
  広間
  合腹
   
〈花見〉          
秋月大膳 : 海老蔵
園部左衛門 : 勘九郎
腰元籬 : 七之助
奴妻平 : 愛之助
   
〈詮議〉          
幸崎伊賀守 : 松 緑
葛城民部 : 海老蔵
園部左衛門 : 勘九郎
園部兵衛 : 染五郎
   
〈広間・合腹〉       
園部兵衛 : 染五郎
幸崎伊賀守 : 松 緑
園部左衛門 : 勘九郎
腰元籬 : 七之助
奴妻平 : 愛之助
梅の方 : 菊之助

二、吉原雀(よしわらすずめ)
   
鳥売りの男 : 勘九郎
鳥売りの女 : 七之助


【夜の部】(午後4時30分開演)

新開場記念 新作歌舞伎
新作 陰陽師(おんみょうじ)
  滝夜叉姫
  第一幕 都大路
      「晴明 百鬼夜行に遇いしこと」より
  第二幕 貴船山中
      「将門復活 最後の戦いと大団円」まで
   
安倍晴明 : 染五郎
平将門 : 海老蔵
興世王実は祥仙実は藤原純友 : 愛之助
桔梗の前 : 七之助
源博雅 : 勘九郎
俵藤太 : 松 緑
滝夜叉姫 : 菊之助

料金(税込)
1等席 18,000円
2等席 14,000円
3階A席 6,000円
3階B席 4,000円
1階桟敷席 20,000円
【2013. 05. 15 (水)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
シネマ歌舞伎クラシックの限定公開
6月29日(土)〜7月19日(金)、東京 東劇にて「シネマ歌舞伎クラシック」として、3週間限定で第四期歌舞伎座で上演された過去の名優たちの至高の名舞台の映像5作品が上映されます。歌舞伎美人ニュースは、こちら。

また、「シネマ歌舞伎クラシック」の公式ホームページは、こちら。

【日程】
2013年6月29日(土)〜7月19日(金)

11:00 第一部『隅田川』
12:10 第二部『本朝廿四孝 十種香』
13:40 第三部『梅雨小袖昔八丈 髪結新三』
16:10 第四部『二人椀久』/『年増』<二本立て>
【2013. 05. 15 (水)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
杮葺落六月大歌舞伎の追加配役!
昨日Twitterには書きましたが、 杮葺落六月大歌舞伎の追加配役、チラシが歌舞伎美人にアップされています。歌舞伎美人は、こちら。

第一部の『喜撰』の所化、そして第三部の『助六由縁江戸桜』に新たに出演が追加発表された若手が半端な数ではありません。一人でも多く杮葺落の舞台を踏んでもらい、経験を積ませたいとの配慮なのでしょう。それにしても、鷹之資は所化での出演が新開場歌舞伎座でははじめてになります。父富十郎さんが存命ならば、もっと異なった形の出演になったであろうと思うだにつけても、後ろ楯がいなくなった役者の厳しさを感じます。しかし、鷹之資はまだ若いのですから、これからの精進次第で先は開けて来ると信じています。

以下演目と配役を再度掲載いたします。

歌舞伎座新開場
杮葺落六月大歌舞伎
平成25年6月3日(月)初日〜29日(土)千穐楽

【第一部】

其俤対編笠
一、鞘當(さやあて)
   
不破伴左衛門 : 橋之助
名古屋山三 : 勘九郎
茶屋女房お駒 : 魁 春

六歌仙容彩
二、喜撰(きせん)
   
喜撰法師 : 三津五郎
所化 : 秀 調
同 亀三郎
同 亀 寿
同 松 也
同 梅 枝
同 歌 昇
同 萬太郎
同 巳之助
同 壱太郎
同 新 悟
同 尾上右近
同 廣太郎
同 種之助
同 米 吉
同 廣 松
同 児太郎
同 鷹之資
祇園のお梶 : 時 蔵

平家女護島
三、俊寛(しゅんかん)
   
俊寛僧都 : 吉右衛門
丹波少将成経 : 梅 玉
海女千鳥 : 芝 雀
平判官康頼 : 歌 六
瀬尾太郎兼康 : 左團次
丹左衛門尉基康 : 仁左衛門


【第二部】

一、壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん)
   
工藤祐経 : 仁左衛門
曽我十郎 : 菊之助
曽我五郎 : 海老蔵
化粧坂少将 : 七之助
八幡三郎行氏 : 松 江
近江小藤太成家 : 男女蔵
梶原平次景高 : 亀 蔵
梶原平三景時 : 市 蔵
鬼王新左衛門 : 愛之助
小林妹舞鶴 : 孝太郎
大磯の虎 : 芝 雀

二、新古演劇十種の内 土蜘(つちぐも)
   
僧智籌実は土蜘の精 : 菊五郎
待女胡蝶 : 魁 春
巫子榊 : 芝 雀
番卒太郎 翫 雀
同 次郎 : 松 緑
同 藤内 : 勘九郎
太刀持音若 : 玉太郎
石神 実は小姓四郎吾 : 藤間大河
坂田主馬之丞公時 : 尾上右近
卜部勘解由季武 : 亀 寿
碓井靭負之丞貞光 : 亀三郎
渡辺源次綱 : 権十郎
平井保昌 : 三津五郎
源頼光 : 吉右衛門


【第三部】

一、御存 鈴ヶ森(ごぞんじすずがもり)
   
幡随院長兵衛 : 幸四郎
東海の勘蔵 : 團 蔵
飛脚早助 : 錦 吾
北海の熊六 : 家 橘
白井権八 : 梅 玉

十二世市川團十郎に捧ぐ
二、歌舞伎十八番の内助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)
  河東節十寸見会御連中
   
花川戸助六 : 海老蔵
三浦屋揚巻 : 福 助
通人里暁 : 三津五郎
朝顔仙平 : 又五郎
福山かつぎ : 菊之助
三浦屋白玉 : 七之助
男伊達山谷弥吉 : 亀 鶴
同  田甫富松 : 松 也
同  竹門虎蔵 : 歌 昇
同 砂利場石造 : 萬太郎
同  石浜浪七 : 巳之助
傾城八重衣 : 壱太郎
同  浮橋 : 新 悟
同  胡蝶 : 尾上右近
同  愛染 : 米 吉
同 誰ヶ袖 : 児太郎
茶屋廻り : 竹 松
同 廣太郎
同 種之助
同 廣 松
文使い番新白菊 : 歌 江
奴奈良平 : 亀 蔵
国侍利金太 : 市 蔵
遣手お辰 : 右之助
三浦屋女房お京 : 友右衛門
曽我満江 : 東 蔵
髭の意休 : 左團次
くわんぺら門兵衛 : 吉右衛門
白酒売新兵衛 : 菊五郎
   
口上 : 幸四郎
【2013. 05. 15 (水)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(0) | trackbacks(0) |
FLASH時計



PageRank Powered by SEO Stats





  和樂 毎月12日発売

BlogPeople

BlogPeople検索


歌舞伎ブログ にほんブログ村 演劇ブログ 歌舞伎へ

qrcode