徒然なる日々の条々を、六条亭が日記風に綴ります。本屋「六条亭雑記」もよろしく。
 
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【2018. 08. 18 (土)】 author : スポンサードリンク
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ドゥダメル指揮ミラノ・スカラ座管弦楽団の来日公演の放送予定
今月来日したミラノ・スカラ座管弦楽団の来日公演中、ドゥダメルが指揮した演奏会とヴェルディの『リゴレット』の放送予定をまとめておきます。このように10月のNHKのクラシック音楽番組はドゥダメル一色で、ファンとしては嬉しいのですが、同時に来日して『ファルスタッフ』を振ったハーディングは放送ではなぜ取り上げないのでしょうか?

・10月13日(日) Eテレ 21時〜23時

クラシック音楽館 NHK音楽祭2013 ヴェルディ・ガラ・コンサート

【出演】ソプラノ…マリア・ホセ・シーリ、テノール…スチュアート・ニール、ピアノ…ケマル・ゲキチ,
管弦楽 ミラノ・スカラ座管弦楽団、指揮 グスターボ・ドゥダメル
【曲目】
「歌劇“ナブッコ”序曲(ヴェルディ)」
「歌劇“アイーダ”から“清きアイーダ”(ヴェルディ)」
(テノール)スチュアート・ニール
「歌劇“アイーダ”から“勝って帰れ”(ヴェルディ)」
(ソプラノ)マリア・ホセ・シーリ
「歌劇“椿姫”から第1幕への前奏曲(ヴェルディ)」
「歌劇“アイーダ”から“運命の石が〜さらばこの世”(ヴェルディ)」
(ソプラノ)マリア・ホセ・シーリ、(テノール)スチュアート・ニール
「歌劇“ルイザ・ミラー”序曲(ヴェルディ)」
「歌劇“トロヴァトーレ”から“ああ、あなたこそ私の恋人〜見よ、恐ろしい火を”(ヴェルディ)」
(テノール)スチュアート・ニール
「歌劇“シチリア島の夕べの祈り”序曲(ヴェルディ)」
「歌劇“トロヴァトーレ”から“静かな夜〜この恋を語るすべもなく”(ヴェルディ)」
(ソプラノ)マリア・ホセ・シーリ
「歌劇“運命の力”序曲(ヴェルディ)」
「ヴェルディの歌劇“アイーダ”から聖なる踊りとフィナーレの二重唱(リスト)」
(ピアノ)ケマル・ゲキチ
(2013年9月16日NHKホールにて収録)

・10月20日(日) Eテレ 21時〜23時50分

クラシック音楽館 NHK音楽祭2013ヴェルディ歌劇『アイーダ』全4幕・演奏会形式

【出演】
エジプト王 : ロベルト・タリアヴィーニ
アムネリス : ダニエラ・バルチェッローナ
アイーダ : ホイ・ヘー
ラダメス : ホルヘ・レオン
ランフィス : マルコ・スポッティ
アモナズロ : アンブロージョ・マエストリ

グスターボ・ドゥダメル指揮 ミラノ・スカラ座管弦楽団、合唱団
(2013年9月19日NHKホールにて収録)

・10月27日(日) BS2プレミアムシアター 深夜0時〜

ミラノ・スカラ座日本公演 歌劇『リゴレット』

<演 目>
歌劇「リゴレット」 (ヴェルディ)

<出 演>
レオ・ヌッチ (リゴレット)
フランチェスコ・デムーロ (マントヴァ公爵)
エレーナ・モシュク (ジルダ)
ケテワン・ケモクリーゼ (マッダレーナ)
アレクサンドル・ツィムバリュク (スパラフチレ) 

<合 唱>ミラノ・スカラ座合唱団
<管弦楽>ミラノ・スカラ座管弦楽団
<指 揮>グスターボ・ドゥダメル
<演 出>ジルベール・デフロ
(2013年9月9日NHKホールにて収録)

【追記】10月11日付けで20日のアイーダの放送時間を修正しました。
【2013. 09. 29 (日)】 author : 六条亭
| クラシック音楽 | comments(0) | trackbacks(0) |
諸田玲子『来春まで お鳥見女房』(新潮社)を読む


諸田玲子の人気シリーズ『お鳥見女房』の最新刊です。巻を重ねて本作品で第七巻目です。平岩弓枝の『御宿かわせみ』にも勝るとも劣らない人情時代劇になっています。主人公が女主人であることも共通しています。

ただ、かわせみが捕物帖の色彩を色濃く残していることに対して、お鳥見女房はどちらかと言えばお鳥見の家である矢島家をめぐる人々の人情の触れ合いが中心となっています。

女主人である珠世はそのえくぼが誰をも惹き付ける世話好きで、頼りにされる存在です。「来る者は拒まず」、登場人物の言葉を借りれば「珠世どののおそばにいると、誰もが身内のように思えてくる」のです。そんな珠世を慕い、頼っていろいろな人が相談に来ますが、珠世は相手の立場に立って鮮やかに捌いて行きます。

本作品では長男夫婦に初子が生まれ、次男夫婦も流産という試練を経て縁戚の子供を養子にする過程が描かれ、結末では夫伴之助が家督を長男に譲り隠居するので、その労いの宴が多数の人々が集って開かれる。「それにしても、いつのまにやら……矢島家にこれほどややこが集うことになろうとは、思いもしませんでしたよ」、従姉で矢島家の居候である登美の述懐です。

長男がお役目で行方不明になるような大きな事件はありません。しかし、やや謎めいていたシャボン玉売りの藤助の姿が明らかになるなど、珠世の人柄と多彩な登場人物が織り成す連作短編、そのほのぼとした心地よい読後感は得難いものです。
【2013. 09. 29 (日)】 author : 六条亭
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Xperia Tablet Zを使って半年(その一)
正確には明日22日ですが、SONYのXperia Tablet Zを購入して使いはじめてから、あっという間に半年が経過しました。一ヶ月経ったところでの使い勝手などを三回に分けて書きました。

その後は操作にさらに慣れるに従い、日常生活においてこのタブレットを手元から離すことができなくなりました。インターネット関係はまず拙ブログならびに拙TwitterのTLのチェック、情報入手、さらには情報発信(更新)、メールのチェック、発信ならびに返信はほとんどすべてタブレットで行っています。これだけの機能が使えれば、自宅のPCを立ち上げる機会は激減しました。

さらに写真の撮影、編集、拙ブログならびに拙Twitterへの投稿も頻繁におこなっています。とにかく手軽に高画質の写真が撮れるのも嬉しい機能です。

またウォークマン機能も手持ちのCDを入れることにより、ライブラリーが充実して、いつでもどこでも好きな音楽を高音質で聴くことができるのはこのタブレットの薄さを考えますと驚異的です。

しかし、10インチのタブレットの本領は当然ながら画面の大きさを生かした映像であり、これもアプリの活用により以前に比べて映像視聴が増えつつあります。しかも、八月に突然予告され、九月はじめに実施されたアップデートで、地上デジタル放送がフルセグで視聴可能になったことは天恵とも言えるものでした。もちろん、電波状況にもよりますが、受信できた画面はまさにデジタル放送の画質であり、大変美しいものです。携帯できるテレビというのは外出先でも観ることができるというメリットを最大に活かせます。

さらに最近増え始めたのが電子書籍をダウンロードしての読書です。新刊本はまだ高価ですが、文庫本や新書も多く電子書籍化されはじめましたので、気軽に読むことができます。Readerアプリは紀伊国屋書店のKinoppyを愛用しています。あたかも書店で購入したと同じような感覚と雰囲気で読めるのがいいですね。本棚もダウンロードした本が表紙を見せて並び、風情があります。


日本語入力には相変わらず苦労しています。私が元々ローマ字入力を苦手としていることが原因でしょうから、やむを得ないと思っています。

しかし、タブレットを使っている最大の効用はタッチ入力することにより、指に刺激を与えて脳を活性化できていることでしょうか(笑)。

(続く)
【2013. 09. 21 (土)】 author : 六条亭
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ヴェルディの歌劇『アイーダ』の復習
明日はミラノ・スカラ座来日公演のヴェルディ『アイーダ』を聴きにゆきます。本来ならば本公演の『リゴレット』か『ファルスタッフ』にすべきだったのですが、何しろ高価なチケット代は四月以降歌舞伎座新開場柿葺落公演に相当入れ込んで通った身には大変つらいものがあります。

そこで選択したのが NHK音楽祭 の一環として行われる演奏会形式の『アイーダ』です。指揮者は今世界でもっとも注目されている俊英のドゥダメル。『リゴレット』も指揮しましたが、聞こえてくる評判は今一つです。しかし、その音楽性は豊かで、瞬く間に世界の名だたるオーケストラを振るようになっていますから、歌劇の経験を積んで行けば鬼に金棒だと思います。そういう意味では期待と不安が相半ばしていますが、楽しみであることには変わりありません。

もともとこの『アイーダ』、オペラのなかのオペラと言われる名曲ですが、有名な凱旋行進曲などの聴いていてもはじめて熱狂して全曲を聴いたのがFMで放送されたムーティがバイエルン国立歌劇場を指揮した演奏です。とにかく熱い血が全曲にみなぎるようで、ムーティの面目躍如です。この時の演奏は幸いにしてCD化されています。



その後カラヤンがフレーニをタイトル・ロールにしてウィーン・フィルを指揮した演奏はまさに完璧なもので、今もって私のスタンダードな名盤になっています。




以降いろいろな演奏を聴きました。アバド、シャイーなどがミラノ・スカラ座を指揮した演奏も名盤の名に恥じないものですが、この『アイーダ』は歌手が揃っていないと聴き応えがありません。今回のミラノ・スカラ座の演奏会形式の全曲演奏は、アイーダ役にホイ・へー、アムネリス役にダニエラ・バルチェッローナ、アモナズロ役にアンブロージョ・マエストリと一流どころが勢揃いしていますので、指揮者のドゥダメルの棒捌きやいかに、ですね。

今日は少し聴きどころを 復習しようと思っています。
【2013. 09. 18 (水)】 author : 六条亭
| クラシック音楽 | comments(3) | trackbacks(0) |
交通費と通勤定期券
現役を退くと通勤ラッシュと早起きから解放されホッとするのはサラリーマンを経験された方なら誰しも感じることだと思います。私もそのクチで、とりわけ宵っ張り朝寝坊ですから、今もって早起きは苦手です。しかし、それでも規則正しい生活を送るためにも毎日決まった時間に起きるようにしています。

リタイア後の男性が直面するのが今までの長い拘束時間から解放された自由と引き替えに、今日は何をするのかが問題です。一日家にいると家人が自分の今までの生活のリズムが狂うと言います。やはり亭主元気で留守がいいのでしょう。きょういく(今日行くところ)ときょうよう(今日の用事)が大事な所以です。

私の場合は趣味の観劇などを主としていくらでも用事は作れるのですが、やはり外へ出る以上いろいろと経費がかかります。その遣り繰りが大きな問題です(笑)。しかし、ここではその中でも大きな比重を占める交通費の問題を考えてみたいと思います。

現役時代は会社から通勤定期券が現物支給されました。これは皆さんもご存じのように会社が給与に上積みして支給する給与の一部のようなものですが、一定の要件を満たせば非課税です。

一定の要件とは一般的に「通勤のための運賃・時間・距離等の事情に照らして、最も経済的かつ合理的な経路及び方法で通勤した場合の通勤定期券などの金額です。なお、所得税の非課税となる金額は10万円が限度となっています」つまり月10万円まで給与に相当する額をを多くもらっていても交通費の場合は所得税の計算上非課税なのです。ですから、交通費は全額会社持ちが一般的なのですね。

しかも支給された通勤定期券は何も平日使用に限られている訳ではありません。このメリットも大きいのですね。土日に私用で観劇や買い物に都心へ出掛けても交通費負担は「ゼロ」!

東京周辺に在住の場合、JR沿線の方は別として郊外の私鉄から都心へ通勤するケースが結構多いと思います。 その場合私鉄は万里の長城のように都心を囲んでいる山手線の主要ターミナルが終点となり、そこからJRまたは地下鉄に乗り換えて都心の職場に向かいます。今でこそ地下鉄のほとんどの路線が私鉄やJRと相互乗り入れをしていますから、乗り換えのロスはずいぶん減ったとはいえ、運賃まで割引されている訳ではありません。したがって自宅から都心まで往復でおおよそ1000円以上かかる場合が多いでしょう。

実質交通費負担がなかった現役時代に比べて一回の外出で1000円の負担は年金生活者のとってバカにならない大きな額です。もちろんサラリーマンが優遇されている点はある程度認めざるをえませんが、それにしても落差が大き過ぎます。その自衛策としては回数券の利用や金券ショップの活用などが考えられますが、いずれにして名案はないので、交通費の問題は悩みの種であり続けるでしょうね。
【2013. 09. 13 (金)】 author : 六条亭
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断捨離は難しい、とくに捨は!?(続 その二)
先日の記事「断捨離は難しい、とくに捨は!?」に書きましたように、なかなか「捨」ができずに片付けは思うように捗っていません。それでも今一番収納スペースを占領しているオープン・テープの整理に逐次取りかかっています。ざっくりと数えておよそ100本弱、ほとんどは最後までオープン・テープの生産を続けた 日立マクセル製 のものです。

整理と言いましても、本のようにタイトルと著者を見て選別し、念のためパラパラと本の中身を確認してから処分するかどうかを判断するという訳には行きません。テープに録音されたものを一応聴いて見なければ簡単には決められないからです。

これは私の整理の悪さをさらけ出すことなのですが、録音した時は内容を分かりやすくするため、テープの箱と一緒に当時愛読していたFM番組表掲載の雑誌(「FM fan」等)の該当ページを切り抜いておくようにしていたのです。ところが中には一旦録音したテープをカセットにダビングしたうえで、別の放送を録音したりして上書きしている場合も結構多く、正直のところ聴いてみて、保存したと思っていた録音が上書きされていてガッカリしたり、逆に思いもよらない録音が残っていて喜んだり、と一喜一憂しています。

それから当然ながら録音した演奏会の曲目、指揮者、オーケストラ、ソリストなども当時と今では好みが変わっている場合もあり、とにかく聴いてみて決めるしかありません。また、もう一つの要素として音質があります。今では想像もできないことですが、電機器具のオン・オフで発生するノイズが悩みの種でしたから、これまたノイズの混入の有無と混入していた場合どの程度許容範囲かは聴いてみて判断することになります。

オープン・リール・デッキは1981年発売のTEACのX-1000R。発売から32年経ちましたが、5年前に走行系のメンテナンスを無理やりお願いした(その時の記事は、こちら)甲斐あって再生はなんとかこなしてくれます。しかし、最近いろいろ使ってみて分かったのですが、どうも日によって再生がクリアーな時とそうでない時があります。どうやらご機嫌のよい時と悪い時があるようです(笑)。ですから、宥めたりすかしたりしながら、クリアーな再生を目指しています。

そしてこれは保存すべきと判断したテープは、パソコンにwaveファイルで取り込みます。これは以前から考えていたのですが、最近ある方のお勧めもあり、ようやく着手した次第です。何事もそうですが、最初はソフトの使い方がよく分からず、出力と入力レベルの調整に難渋しましたが、どうやら慣れてきて使いこなせるようになりました。

1980年代はクラシック音楽業界もCDの発売で活気があり、かつ指揮者も多士済々でしたから、埋もれてしまっては勿体ないような名演奏がゴロゴロと転がっています。著作権法の問題があるのは十分承知していますが、私個人で占有しているようで気がひけることもあります。いずれにしても90年代前半までの約15年間にオープン・テープに録音したライブは宝の山だと再認識しています。

さて、この作業、一本のテープで約3時間強録音していていますから、ロスタイムなしで順調に行っても300時間かかることになります。う〜ん、どれだけの日数と時間をかければ終わるのか?今の時点では予測がつきません。

(おそらくまだ続く、と思います)
【2013. 09. 10 (火)】 author : 六条亭
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昭和39年(1964年)を思い出すと…
前回の東京五輪はアジア初、しかも日本も戦後復興の姿を全世界に見てもらおうと何もかも必死の突貫工事で作り上げて行ったように記憶している。競技場、選手宿舎、高速道路、国道の拡張、新幹線等々。競技のメイン会場が代々木と駒沢だった。このため国道246号は最優先で整備されるべき道路となった。当時高校生の私は国道246号を走る、次第に車の大洪水に飲み込まれ、しばしば立往生する玉電(現・東急田園都市線の前身の路面電車)に乗って通学していたから、その急激な変貌を目の当たりにすることになった。

当時の玉電は2両編成で、渋谷と二子玉川園駅を結んでいた。三軒茶屋から分岐して下高井戸まで行く支線(現・世田谷線)が専用軌道だったのに対して本線は一部を除きほぼ併用軌道だったから、30分で着けば上々で、交通渋滞で1時間近くかかることもざらであった。代替手段はバスしかなく、ほぼ同じ道路を走るのだから事情は変わらない。時々寝坊してバス賃を母親にもらってバスで行ったのは、単に停留所が近かったという理由に過ぎない。

そんな玉電であるが、中高六年間も乗れば愛着もわくというものである。帰りは電車も空いているから、友達と運転台のそばに陣取り、運転手の運転ぶりをとくと眺めて飽きなかったものである。その運転台からの沿道の風景はみるみる変わっていった。線路と車で溢れかえっている道路を拡張して行くのである。もちろんそのためには沿道の商店や住宅が順次立ち退きになる。そのスピードたるや驚くべきもので、ある日突然ボカッと空地ができ、それがあっという間に直線状に広がって行く。そしてある程度まとまるともう道路になる、そんな繰り返しだった。

環状7号線と交差する上馬辺りの風景は一変してしまった。しかし、オリンピックを乗り切った後も車社会の流れは止まることなく、紆余曲折はあったものの、玉電は廃止され頭上を走る高速道路と一体化して地下鉄が建設されることになった。玉電廃止は昭和44年、首都高速道路3号線が東名高速とつながったのが昭和46年、そして新玉川線が開通したのが昭和52年だった。渋谷から以南は玉川通りと言われるが、もうまったくと言っていいほど昔の面影は残っていない。

たしかに日本は東京五輪を機に大きく変わり、都市化が進み経済大国と言われるほどになった。何もかも早く、便利になった。しかし、ただの懐旧の情のみではない。得られたものも大きいが、失われたものも多々あるように思う。

7年後の2回目、56年ぶりの東京五輪開催に向けて日本は何を目指して行くのだろうか?原発問題の抜本的な解決と東日本大震災の被災地の完全復旧が最優先の課題であると思うのだが。
【2013. 09. 08 (日)】 author : 六条亭
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アバド/モーツァルト : 孤児院ミサ、シューベルト:ミサ曲の発売予定
今年80歳を迎えたクラウディオ・アバドは近年はルツェルン音楽祭管弦楽団やオーケストラ・モーツァルトのようにともに演奏することにより音楽する喜びを分かち合おうという仲間たちとの活動に専念している。どの演奏も音楽する愉悦感に溢れており、視聴するものにもこの上ない喜びを与えてくれる稀有な指揮者である。巨匠と呼ぶのに違和感が感じられるほど、音楽も若々しい。

90年代からベルリン・フィルを中心にして映像も多数リリースされており、同時代の指揮者の中では群を抜く。ベートーベン交響曲全集やマーラー交響曲集などBlu-ray化されている盤も多い。

今度は2012年にアバドがザルツブルク音楽祭に久しぶりに復帰した際の演奏会のライブ映像がBlu-rayとDVDでリリースされる。曲目が非常に渋いが、隠れた名曲でもある。日本語字幕がないのが残念である。

アバド/孤児院ミサ、シューベルト:ミサ曲(映像)
【2013. 09. 07 (土)】 author : 六条亭
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中村福助、七代目歌右衛門襲名に「身の引き締まる思い」
昨日ニュース報道のありました中村福助の七代目歌右衛門襲名、あわせて子息の児太郎の十代目福助襲名が正式に発表され、記者会見が行われました。

歌舞伎:福助さん、歌右衛門襲名で会見…女形の大名跡(毎日jp)

中村福助、七代目歌右衛門襲名に「身の引き締まる思い」(スポーツ報知)

中村福助 襲名で義兄へ思い「歌右衛門と勘三郎が並べなくて残念」(スポニチ)


毎日jpの記事によれば「襲名披露は来年3、4月の東京・歌舞伎座を皮切りに、6月に博多座、7月に大阪松竹座、12月に京都・南座で行われる予定だ。4月に開場した現・歌舞伎座では初の襲名興行となる。「十種香(じしゅこう)」の八重垣姫(やえがきひめ)、「京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)」の花子などを演じることが予定されている。 」

新装開場歌舞伎座でのはじめての襲名披露、それも五代目と六代目が時の歌舞伎座のリーダーであったほどの大名跡の復活は、團十郎と勘三郎という二大看板を喪っている歌舞伎界にとっては喜ばしいことです。しかし、今の福助にその大名跡を襲ぐ実力が備わっているかどうかは未知数です。襲名によって藝になお一層精進して一段階も二段階も飛躍できるよう願わずにはおられません。

それにしても今回の襲名の発表にあたって感じたことは五代目歌右衛門の遺言が今なお生きていることへの驚きです。福助の父親である中村芝翫はなぜか歌右衛門を襲ぎませんでしたから、いずれ福助が襲名するであろうことは予想されてはいました。

しかし、襲名披露の時期は歌舞伎座新開場柿葺落公演が終わる来春四月以降であると私は推測していました。それはなぜかと言えば今や歌舞伎の公演は襲名と追善は商売の二本柱ですから、柿葺落後の集客力を落とさないためにも襲名は格好のイベントです。大名跡の復活は大歓迎、いや会社側から積極的に推し進めたと考えられます。ところが柿葺落の最終月である3月に襲名披露をあえて被せています。これは柿葺落からそのまま襲名に話題を繋げる意味合いもあることは確かです。また、その後の博多座、松竹座と続く日程の関係もあるでしょう。

しかし、興行収入上は必ずしも得策ではないはずです。ここに五代目歌右衛門の襲名が第二期歌舞伎座、六代目の襲名が第四期歌舞伎座のいずれも柿葺落であったことから、 成駒屋側としては第五期歌舞伎座の柿葺落期間中の襲名にこだわったのではないかと私には推測されるのです。

しかも、福助の名前に空白を設けてはならないという遺言通り児太郎の十代目福助同時襲名まであります。児太郎には少々手厳しい言い方になりますが、今の同年代の若手役者のなかでも彼の役者としての力はかなり落ちます。記者会見でも彼なりの決意を語っていますが、福助という名前の重みはかなりのものだと思います。私は児太郎のままでもっと修行して力をつけてからの襲名の方がよかったのではないかと心から思うのです。

しかし、正式発表され決まった以上は今後の歌舞伎界のためにも襲名披露は成功させてほしいものです。

なお、今回の襲名を理解するに際して先般レビューを書いた中川右介氏の最新刊である『歌舞伎 家と血と藝』(講談社現代新書)が大変参考になりますから、再度以下にamazonのリンクを掲載いたします。



(5日追記)4日の記者会見の詳しい内容が、以下の歌舞伎美人ニュースにアップされています。松竹側の発言は上記記事の推測をほぼ裏付けています。なお、梅玉が記者会見に同席したということは自身の屋号は高砂屋になっていても成駒屋一門として後見の立場を明確にしたものと言えます。

七代目中村歌右衛門 十代目中村福助 襲名披露
【2013. 09. 04 (水)】 author : 六条亭
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歌舞伎座新開場柿葺落九月花形歌舞伎初日昼夜通し観劇
昨日は歌舞伎座新開場柿葺落公演としては七月に続く花形歌舞伎となる九月花形歌舞伎初日を昼夜通して観劇してきました。



今回は七月の染五郎、愛之助、菊之助、松緑に加えて海老蔵、勘九郎、七之助の花形七人衆の揃い踏みという感じの豪華な顔合わせになりました。昼の部は梅枝を加えて『新薄雪物語』、勘九郎・七之助の舞踊『吉原雀』、夜の部は歌舞伎座新開場の柿葺落公演としてははじめての新作歌舞伎となる夢枕獏の人気小説シリーズ『陰陽師 滝夜叉姫』です。チケットも一般販売当日にたちまち昼夜ともに完売となる人気で、初日の劇場内も大賑わいでした。




『新薄雪物語』は若手には試練とも言うべき重厚かつ至難な時代物です。また『陰陽師』がいかに新作歌舞伎になるのか不安と期待が相半ばしていました。しかし、初日の出来を観て、安堵しました。

『新薄雪物語』は大先輩の教えを存分に吸収し、今の花形が持てる力を十二分に発揮した仕上がりになっていましたから、心配は杞憂でした。梅枝を含めた花形八人が実にピタリと役柄にはまっていました。

『陰陽師』もこれからご覧になる方にはネタバレになるといけませんので詳しく感想を書くことは当分控えます。しかし、役者とスタッフの皆さんが総力をあげて全力で取り組んで来た成果がよく分かる舞台でした!これまた役柄と役者がうまくあっていて存分に持ち味を出していました。きっと日々進化してゆくと思います。なお、原作をよく整理しアレンジした脚本になっていたとは思いますが、何しろ二十年にわたる物語で、登場人物も多いですから、観劇前に原作を読んでおかれた方がより理解は深まるであろうことを付け加えておきます。













【2013. 09. 02 (月)】 author : 六条亭
| 歌舞伎 | comments(4) | trackbacks(0) |
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