昨日の三月大歌舞伎の初日を通して観劇してきました。『菅原伝授手習鑑』の通し上演です。仁左衛門演じる菅丞相は今考えうる最高水準の出来栄え。また中堅世代の役者が持てる力を存分に発揮して、素晴らしい舞台に仕上がっていたと思います。
なお、團菊祭五月大歌舞伎の演目と配役が発表になっていました。同時に歌舞伎美人にアップされています。歌舞伎美人は、
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菊之助の摂州合邦辻の玉手御前、海老蔵の蛇柳が歌舞伎座にかかるのは感慨深いものがあります。新装開場後はじめてとなるめ組の喧嘩も勢揃いが楽しみです。
菊之助と言えば昨今立役に軸足を移しつつあるのですが、七月国立劇場の歌舞伎鑑賞教室で『義経千本桜』の渡海屋と大物浦の場を岳父吉右衛門の監修で主役の知盛を演じることが分かりました。国立劇場のサイトは、
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玉手を演じる役者が知盛を演じるとは驚き以外の何物でもありませんが、ご本人の弁では弁慶や松王丸も演じたいようですから、播磨屋の藝の継承を目指してどこまで役柄を広げてゆくのか、当分目が離せません。